始まりはヤマト村で 11
「今日はやたら釣れるのでぇぇす」
ヤマト村に流れてる川の奥地に来て釣りをしてる俺達。ここはとても綺麗で幻想的とも言える場所だ
「調子良いなぁ、俺の方は…まあ悪くはないか。まゆもさん、このデカいの一匹と三匹位交換ってダメ?」
「ぴにゃ!?其奴をくれるのでありますか?良いのでぇぇす!4匹あげるのじゃぞい」
まゆもは半ば趣味というかおやつ感覚な所があるのに対して俺の方は立派な食料になっている。働いて最低限は食料を買い込んでるがこうやってやれる範囲は自給自足でもしないとまあ金が貯まらないですわ。
こういう話はマッサンとかにもまだ聞いてはいないのだがこの村の人達は、あまり金に困ってるように見えない。
その理由は半分位は修行に没頭するからとかだと思ってたが最近はどうも違う気がして来た。というのも何となくだけど、まだこの世界の事は知らない身だけど、ここの人達ってそこそこ裕福なのではないだろうかと思う今日この頃である。
決して金持ちで贅沢してますって感じの生活をしてるわけではない、ただ会話の中で金が無くて無理だよ的な話を聞いたことがないのだ、老若男女問わず。
結構な人達とそれなりには打ち解けたが日本ではそんな事無い気がするのよ、特に若者なんかはそういうもんじゃないのかなと思う。
しかしまゆものバカ高いディナーのチラシにしてもそれを同世代の面子にサラッと聞いてはみたがそれ程無茶な話してるって感じでもない対応なのだ。
何故だろう?修行してる姿を除くとヤマト村はのどかでいい感じの田舎って雰囲気で金稼ぎますぜみたいな感じは全く感じられないというのに
「お昼は釣れたての魚の塩焼きといこうじゃないか」
「おおー!みーまかせなのでぇす」
塩焼きのやり方はだいぶマスターした、火を魔法で出したりと俺もこの世界にだいぶ馴染んて来た……気がする
「みーくんねばのーるくれ」
「ほいよ」
ねばのーるとは俺のオリジナル魔法みたいな物だ。最初に見る事を重点的において得たみーサーチ、次に会得したのが実は地味にこの魔法だったりする。
ねばのーるとは最初はネバネバした感じに変質させられたことが始まりでそう命名したわけだが目的は使い捨てティッシュの代わりだ。
最終的にティッシュ代わりに至るまでベトベトになったり固めたり等、色々な状態変化を経て固めのスライムみたいな感じにしてティッシュにするようになった。
地味にかなり便利でロープの変わりにもなればベトベトネバネバでトリモチのような使い方も出来るし硬質化して使うことも可能だったりする代物だ。
尚、有名なあのガムとゴムを途中から目指そうとしたがベトベトとネバネバの範囲以上に伸びるようなことは出来そうにないと解った。
みーサーチは似たような魔法が存在してるので何とも言えないがこっちは完全にオリジナルというか似たような魔法は聞いたことが無いとの事。これは俺の必殺技の一つとしておこうか。
まゆもやヤマト村の人には手の内がバレてるって事なるか…俺もそこまで馬鹿ではない、ちゃんとまだこの技の全貌は見せちゃいないのさ
「みーくんもヤマト村にだいぶ慣れたようじゃですのう」
「そうだね、まゆものその独特な口調もすっかり慣れたもんよ」
「アチキは普通に喋ってるはずなのじゃぁ〜はず、なのじゃぁぁ」
「2ヶ月位経ったけどまゆもの素なんだって分かってるから大丈夫、気にすること無かれ。むしろ普通に喋ったら寂しいまであるわ」
「そうですかね?私は普通に喋ってるつもりですよ?」
え?
「何それ?まゆもがいきなり普通に?なんかちょっと…なに?ええ?」
思った以上に驚いた
「うふふ、みーさんったらおかしいですわ」
「や、やめい!なんかまゆもに普通にお嬢様っぽく喋られるとくすぐったい」
「いつも私は……にゅあぁぁ!限界なのでぇす」
「良かった、戻ったか。普通に喋るまゆもなんて、それは最早ヨシ子さんだぜ」
「誰じゃそら?まゆもは?ねえ?一文字もにゃいぞよ?別人ぞ?」
「最早別人と同じって事なのだ」
「ヨシ子さん……まゆもみたく最後の子は口癖からくっつけられたのだろうか」
「お、居た居た。おーいみー、遂に来たぜ」
そう言ってきたのはレン君、同世代で仲良くなった一人だ
「来たって、まさか遂にお迎えが?」
「おお、本当に来たなのでぇす」
話に聞いていた俺みたいなやつをどうこうする王宮の中の組織だかの使者が来たようだ。
遂に旅立ちか?まだ分からんがなんというかいざこの時になると…このままここで暮らしていいかなとか思ったりもする。
夜限定で普通に見回ったりは出来ないがリリィさんと幾度か裏稼業をやってるお陰で他所の街というのも一応は目に出来てるし……とりあえず会ってみるか




