制裁はキチックで 5
「いらっしゃいませ」
「あ!?」
「「リリィさん?」」
俺達は仮面の魔物のクエストをサクッと片付けるべくリムール村へ行き、クエストを問題無く終えた後リリィさんのお友達がやってるという喫茶店にやって来た。
何回か行く機会はあったのだが店がやってなかったので今回初となる。そして偶然にもリリィさんも来ていたのだ
「数日ぶりですね、まさかリリィさんも来てらしたとは」
「実家にある調合の材料を取りに来たついでに寄ったのですが…ふふふ、凄い偶然ですね」
「こちらの方がみーさんって人かな?」
あら、俺の事知ってるの?もしかして有名になってるのか?でもそれならクリスの方が有名になりそうなもんだが
「はじめまして、リリィ様のエプロン持ち担当のみーっていいます!よろしくお願いします」
「ちょ、ちょっとみーさん!?エプロン持ちってなんですか?それにリリィ様はやめて下さい」
大事な仕事ですよ、リリィ様
「はは、リリィから話はよく聞いてるよ。私はネネ、リリィとは幼馴染ってとこね、よろしく。こちらの方々がパーティーメンバーって事かしら?皆さんの事も聞いてるよ、よろしくね」
クリスとまゆもが自己紹介を終えメロニィも自己紹介をするのだが
「クリスのパーティーメンバーの一員で、一応本職としましては今は!王宮で仕えておりますメロニィです。お見知りおきを」
今はを強調した、これってもしや
「貴族の方もいると聞いたけどメロニィちゃんがそうなのね、今は?という事はいずれはやめるのかしら?」
変な事言い出す前に止めようとしたが少し遅かった
「いずれはみーさんの嫁となり養ってもらう予定です。勿論必要とあれば働きますが」
初対面の人にも平気で言うようになったな。ヤマト村で慣れてしまったか
「おいメロニィ、俺は了承した覚えはないからな?それになんか養って貰うって形になってるのは気のせいか?」
耳を閉じて無視するメロニィ、クリスの真似をするようになったか。
クリスにはリーダーとしてもう少し色々気を付けてもらいたいところだな
「てことはアレかい?みーさんって…ロリコンなのか?」
そうでした、初対面の人からしたらそう見えちゃうのか。という事で一通り説明することにした
「という事なのでメロニィのつかみのギャグだと思ってやってください」
「何を失礼な、私は本気ですからね!あまり冗談扱いするなら私にも考えがありますよ」
やだこの子怖い。まゆもばりに思いっきりがいい所あるから返答に気を付けなくては
「初対面の人相手にそんな自己紹介するのが悪いんだろ〜、リリィさんからも何とか言ってやって下さい」
「あはは、なんか慣れてしまったと言いますか…でも強引にとか無理矢理にとかはやっちゃ駄目だと思いますよ」
「そうだよメロニィ、ちゃんとまゆも許可証を得ないとだよ」
まゆも許可証の詳細はまゆもの中でどれくらい練られてるのか気になる所ではあるが少なくとも今の会話の中に俺の意思というモノが一切入ってないのでそろそろツッこんでおいた方がいいか?
「あはは、なんだか面白いパーティーだな。この人付き合い下手くそなリリィが馴染んでるだけはあるね」
幼馴染という事はリリィさんを小さい頃から知ってるって事か。ちょっと聞いてみたいです
「幼馴染って事はリリィさんとは小さい頃から仲良かったって事ですよね、小さい頃のミニリリィさん…気になりまするなぁ」
「ちょ、ちょっとみーさん!?あんまり小さい頃の話とかは恥ずかしいので」
「何言ってんだよ、大事な大事なエプロン持ちの担当者には色々教えないとだよ。リリィは小さい頃から薬を作っては実験しててそれはもう危ない子供だったのよ」
「や、やめてください!確かにちょっとのめり込んでたのは認めますがそこまで危なくはない筈です」
リリィさんは小さい頃からそんな危なかったのか
「何言ってやがる。こんなへんぴな田舎の村なのに魔獣とか全然出ないのはリリィがヤバい薬を魔獣に試しまくったからだろうが」
魔獣さんもお気の毒に、この人小さい頃からそんなか
「ち、違いますぅ〜!何も無いから寄り付かなくなっただけだと思いますぅ」
「確かに畑を囲う柵なんかがかなり古くなったままで大丈夫かとは思いましたがそういう事だったのですね。納得がいきました」
「それがある日冒険者良いかもなんて言ってアホみたいに修行しだして納得いって旅立ったと思ったら狂魔戦士なんて異名までついた世界有数の冒険者になってるからこっちは驚いたよ。
今でこそ普通に会話してるけど冒険者としてある程度経った頃はまともに会話出来るのは村だと家族以外じゃ私位なもんだったからね」
そう言えばゼストさんもある程度経ってからまともに会話がとか言ってたもんな、その頃のリリィさんも気になる
「やめて下さいよぉ〜!あれは、あれは黒歴史だったんです!」
「今だって当時のグルグル眼鏡を掛けて村の中歩き回れば誰も声掛けないと思うぜ」
グルグル眼鏡?何それ見てみたい
「あ、あれは狂魔戦士のトレンドマークなのでもうしないですよぅ」
そうだ、この人そういうのかなり拘るタイプだった。その時点で色々人となりが見えてくるもんだが傍から見てる分にはリリィさんは面白い
「あんな眼鏡してたから行き遅れてんだろ〜、見た目もスタイルも抜群なのに気付けばさんじゅう」
「そ、それは禁句ですからね!!いくらネネでもそれは駄目です!!」
明確には聞いてはいなかったがやはり30代ではあるのだろう、ゼストさんが31とかだったから似たようなもんか?この辺の話は掘り下げない方が良さげだな
「分かったよ、昔の影響で私の旦那ですらリリィと話すのは凄くぎこちなくなるからな。早い所貰い手探しときなよ…ほら、今目の前に数少ないまともに会話できる殿方が居るじゃないか?」
何それ?俺の事?なんか地雷臭たっぷりな絡みなのでやめてもらえないだろうか?リリィさんとあんなことやこんな事する事は大賛成にしても
「や、やめて下さいよぅ…そ、そういうアレでは無いんですぅ!」
「リリィは白馬に乗った王子様が良いんだったよな?」
「え?そうなの?リリィさんってそういうのに憧れてたの?」
「王子様ぼぅん!リリィさんは王子様的なのが好みだったなのか?」
「気になりますねぇ〜、ここらでリリィさんの好みの男性像等聞いてみようじゃありませんか」
うちのパーティーがごめんなさいって所だけど俺も気になる、リリィさんの好み。そう言えばそんな話した事なかったし
「や、やめてくださいよぅ〜ぅぅ…ネネのバカ!」
「ははは、まあ小さい頃リリィが白馬の王子様がなんて言ってただけの話だからあんまりこういう話に免疫の無いリリィをいじめないであげてね」
とは言ったものの気になるのか皆でリリィさんの好みや恋愛観の話を聞こうとがっついた。
涙目気味のリリィさんだが話してく内にリリィさんもだんだん慣れたのか気付くと普通に喋っていた。
なんていうかリリィさんも女子なんだなと思った。無視やスルーこそされてないがこんな女子トークの中に入り辛い俺だったが流石は大人の女性、ネネさんがこっちにも絡んでくれた
「おかわりいるかい」
「ありがとうございます、リリィさんとはずいぶん仲良しですね」
「腐れ縁って奴だよ、私は私で良い子ちゃんって訳でもなく浮いてた所もあったから気付くとツルんでたって感じだよ」
なんて言ってお手洗いの方に目配せして来たのでトイレ行くふりをして向かうと勝手口があったので出てみる。
すると裏にあるであろう勝手口からロザリーさんも出て来た、何か話があるのだろうか?
「何か聞かれちゃマズいお話でも?」
「いや、そういうわけじゃないんだけどね。ただ…私は結構話聞いちゃってるのよ、リリィって多分冒険者の元パーティー以外の人と友達っていうか話す人なんて仕事でも無い限りほぼ居ないと思うし。
例えばジェノサイダーズの…片割れさんって言えば何処まで知ってるかとか想像つくでしょ?」
あらま、この人そこまで知ってたのか。あそこまで遠慮無しにリリィさんと話せてる時点で察せたか、ゼストさん達ですらリリィさんに行き遅れなんて言えない訳だし
「ほぼ知られてるって訳ですね、まあご安心下さい。俺達も魔王軍の将軍を倒したりしてますがリリィさんには迷惑を掛けるようなこと無いよう気を付けますので」
「え?」
「ん?」
何か変な事言ったか?
「何それ?聞いてないんだけど。確かに魔王軍の将軍を倒したとかいう話は話題になってたけどアンタ達だったの?」
えっと…多分我々パーティーを語る上で一番最初に出てもおかしくない話なのたが
「ちょっと落ち着きましょう。ええっと、ジェノサイダーズの事は知ってますよね?俺はまあ助手みたいなもんですが」
「それは聞いてるよ、衣装をかなりお気に召してくれてるとか、気付くといつもジロジロ見られるとか」
何言ってるんだあのアマ…いやリリィさんってそんな感じだわ
「い、色々誤解はあると思うけど決してやましい事ではなく」
「それから最近ヤマト村の祭り旅行に行ってお布団になれとか抱き枕になれとか部屋に持ち帰るとか言われたとも言ってたな」
「あの人何話ちゃってんの!?てかそんな話ばっかするクセに俺達パーティーの一番目玉の話はしてないのか?」
「ほら、だって…リリィだよ?って言えば何となく分かるんじゃない?」
このお姉さんからしてもそうなのか、はい。分かります
「でもあれですよ、魔王軍の将軍のライオウを倒した訳ですけどその時リリィさんも居ましたからね」
「リリィも居たんだ、なんか一緒に魔物倒したりもしたって、えぇ〜!?ライオウを倒したの!?ああ……いや、確かに旦那がはしゃいでた気がするわ、こんなへんぴな村に居るとそういうニュースもどっか他人事になってたわ。
てか私としてはリリィが持って来る話の方がなんか身近で刺激的だからスルーしてた。てことはアレか、みーさんが倒したのか?」
「トドメはクリスですけどね。かなり強かったですよ〜」
「みーさんはリリィが太刀打ち出来ない位強いって言ってたからまあ納得か。それに明言はされて無いけど恐らく歳上だって」
「本当にちょっと待って下さい!アンタ等何話してんだよ?何かもっとこう、ねぇ?」
「私に言われても困るよ!後はそうだなぁ〜、最近だとギターでライブしたのが超格好良かったとか、料理が美味しいとか、いつもアホ毛が立ってて可愛いとか」
ヤバい、恥ずかしい…何話してんだよ。それにしても情報が偏ってる気がするがそれはまあいいか
「もういいです、何か恥ずかしいので聞かなかった事にします。とりあえず話はわかりました、何かこうジェノサイダーズ関連や俺とリリィさん関連の事で話があったらその時は相談するかもなのでよろしくお願いします」
「それから色んな人にセクハラしてるとも言ってたなぁ〜、程々にしないとジェノサイドされちゃうから気を付けなね」
「それ本当に怖いからやめて下さい」
リリィさんの前では気を付けなくては…でもリリィさんのボディって俺の中では最早見てるだけでセクハラレベルなんだよね
「まあ、ジェノサイダーズ関連でもし何かあったら私の所に来てね。役立つかは分からないけど一つだけ私とリリィしか知らない事があるから」
なにそれ、超気になるけど多分最後の手段的な物だろうから知らないままが一番だな
「分かりました、ありがとうございます。ツッコミどころ満載でしたが話せて良かったです」
「こっちこそ。聞いての通りリリィはみーさんの話ばっかするから気が向いたら貰ってやってね。なんなら愛人とかでも良いし」
大歓迎ですって言いたい所だけど地雷臭たっぷりだしリリィさんもアレなんだよね〜、思わせぶりが凄いというか無自覚で挑発してる系のタイプっぽいからいざそういう感じになると一気に突き落とされそうなんだよ
「リリィさん程の人に俺なんかじゃ勿体ないっすよ。でもあのボディというかアレはもうなんというか…素晴らしいです」
「普通にセクハラするって言ってたのは本当だと分かったよ」
おっと、誤解されてしまった。これはちゃんと訂正しなくては
「みーくん、何人妻口説いてるのさ?」
クリスがというか皆やって来た
「み、みーさん?駄目ですよ!ネネは旦那も居ますしそんな不貞をする人じゃ無いんですから」
ある意味一番決めつけてくるリリィさん。何処をどう見て口説いてるとかそっちになったのか?
「みーさん、許嫁が居るというのによりにもよって人妻に手を出すとは何事ですか?」
「みーくんマダムキラー」
コイツら
「お前等あんまりそういう事言ってるといつかすんごい事しちゃうからな〜覚えておけよ!」
なんやかんやとくっちゃべってたらあっという間に夜になってたしまったので大人しく帰りました。
ギルドへの報告は明日で良いか




