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制裁はキチックで 1

 

「うわぁ〜やってくれたねぇ」



 なんというか、なんて言えばいいんだろう…なんて思考停止してるとパーティーメンバー達が凄く悲しい顔をしててなんだかやるせなくなって来た。

 すると



「こんなくだらねー真似する奴は何処のどいつだ?ギルドか?ギルドの冒険者達か?根絶やしにしてやろうか」



 せいらさんがガチギレしておる



「許せませんね、心当たりはありますか?私は何となく流れでこの街に店を建てたってだけですので別に滅ぼしても良いですよ?」


 リリィさんまでおっかねぇ。俺は多分後から怒りがこみ上げて来るのかなぁ、もちろんやった奴は許さないが



「と、とりあえず中の確認だよ!外は掃除すれば問題無い筈さ」



 クリスが明るくそう言ったが無理してるのが分かる。

 まゆもやメロニィは物凄く落ち込んでる気がするな…てかこいつ等にこんなくだらん事の後始末させたくないな



「皆さん先入ってて下さい、俺はちょっと片付けますから」


「何言ってるんですか、私達もやりますよ」


「いーや、こんなクソみたいなのにお前等を関わらせたくない。ワガママ言って悪いけど先に中の確認しといてよ」


「アチキ等もやるです」


「よく見てみ、バカだのカスだの書いてある中にザコって書いてあるだろ?多分これ書いたやつほぼ俺への当てつけだと思う。

 クリスって可能性も無い事は無いかもだがギルド行った時の他の冒険者の対応から察しても俺の可能性が高いと思うんだよね。

 大丈夫、ゴミの細かいのは明るくなってからになるけど落書きは我が水魔法でイチコロな筈さ」


「でも…みーくんだけにやらせるなんて」


「わかったよ、んじゃ私達は先入ってるぜ。ほら、行くぞ」



 せいらさんが気を利かせてくれた。という事で割と自由自在に扱えるお水さんで大掃除だ。



 落書きは割と簡単に落ちてくれて助かった。多分外壁をどうこうしてくれた職人の腕が良かったのだろう、ゴミも大きめで拾いやすいのは集められたので今日はこの位にしておくか。

 それにしてもこんな事するヤツは誰だろう、俺を良しとしない冒険者達なのか?だが冒険者がわざわざこんな事するだろうか?やってるのバレたら信用ガタ落ちだし冒険者資格剥奪だってありえる。

 まだ何も偉業を達成してない時なら有耶無耶にもされただろうが今じゃいくらいけ好かないと思われてたとしても、どう低く見積もっても王宮の使者が居るパーティーを無下には出来ないと思うんだが。

 割と推理が得意な俺はなんだか犯人像が見えてきた気がしてきた、落書きもゴミも見る限りほぼ正面にあるという事は…俺達の本来の目標であるお店をやりたいを知り得る人物ではなかろうか





 家の中は特に問題は無さそうだったのでちょい夜食を作りつつ緊急サミットが開かれた



「犯人特定になる材料としてはザコって落書き、俺達が祭りで2日ほど空けてる事を知ってた事、ゴミの数から複数名である可能性が高い事、それと……もし推理が当たってるなら犯人は割とすぐ見つかるかも知れぬね」


「本当?誰か心当たりが?」


「勿体ぶってねーでさっさと言え」



 せっかちさんめ


「まだあくまで可能性ですからね、落書きされた箇所とゴミがばら撒かれてたのってほぼ正面にじゃないすか、ここまでやって他の面はやり辛いなんて作りではないてすからね。

 つまり狙いとしては正面にてこの惨状を街の人達に見せたかったんだと思うのよ。それだけならそうじゃなくても正面にってなるんだけど落書きは単純に俺に嫌がらせっていうならもっと全面にやっても良いと思うんだよね、裏だったらもっと人目につかず遠慮なくやれる訳だから。

 よって犯人は俺達がいずれ店なんかやりたいって願望があるのを聞いたことがある人物かその人物から聞けた人物が犯人だと思うのですぞ」


「なるほど、確かにその可能性はあるかもだね」


「流石みーくんぼぅん!」


「私達が店をやりたいと知ってる人って…かなり限られますよね?」



 そうなのだ、そしてこんな事が起きたって時に一番繋がりが浮上して来そうなのが



「私の友達も知ってるけど…でも私の友達がこんな事するとは思えないよ?」



「確かにクリスの友達がこんな事するとは思えないがクリスの友達から聞いた誰かがという可能性は生まれて来る。でも可能性は低いかな、念の為調べる必要はあるだろうけどね。それともう一人…最近全く触れてなかったけどメロニィ、サキさんってもしかしてバイトとかしてる?」



「最近やり出したようですよ、って確かにサキさんは私達がヤマト村に旅行行ってる事を知ってますね…サキさんから話を聞いた誰かってことですか?」



「まだ分からない、でも冒険者じゃ無いとは言い切れないけどどちらかと言うと冒険者関係から来る嫌がらせよりはそうじゃない方面での嫌がらせかなって思う俺だぜ。サキさんのバイト先って何処かわかる?」



「あの店がいくつか並んでる所の中だと言ってましたよ」


「うわっ、なんか繋がって来た気がするよ」


「どういう事だ?」



 皆に説明しといた


 俺とクリスが出会った場所だ。クリスは俺の入った店の隣でバイトしてた訳だが俺が辞める時クリスが勘違い?というか早とちりでその店の店長を殴った事がある。その店だとしたら繋がって来た気はするな



「店の名前も確かそこです」



 ビンゴ、だがまだ確定ではない



「よし、私が瓦礫にして来てやるよ」



「いや待って下さい、これは俺達の問題なので俺達でやりますよ。只でさえヤマト村の人間を利用して上手い事やってるって思われてるのでここは自分等でやります」


「私でしたら大丈夫でしょうかね?」



 リリィさんもここは大人しくしてて欲しい所だ



「リリィさんも、名のある人に守られてるなんて風に見られちゃうとますます変な風に言われちゃいますからね。特に俺とクリスは」



「そういう事なら分かった。だがもし何か手が居るなら遠慮なく言えよ、こんな事したヤツを野放しにするぐらいなら街もろとも滅ぼしてやるからよ」


「その時は私も手伝いますよ」



 この2人が物騒過ぎる。まあ要所だけ残してくれてるなら俺も別にって気はしちゃうが



「物騒な気もしますが心強いです、ありがとうございます。んじゃこの話は明日以降我々パーティーでケジメをつけると言う事で」



「了解だよ、犯人見つけたらどうしてくれようかね。みーくん、気持ちは分かるけどくれぐれも殺したりはしないようにね」



 クリスは俺を何だと思ってるのか

 


「アチキも厳しいお仕置きをするなのでぇぇす!」



 多分この子の方がおっかないと思うです



「私が死なないような回復しますので上手い事懲らしめてやって下さいね。犯人が断定出来たらちゃんと制裁は加えましょう、決して簡単に許しては駄目ですよみーさん」



 メロニィも割と容赦ないな。しかし俺とてそんなの簡単には許さないぜ



「あったりまえよ、簡単に許すほど甘くはないぜ」



「みーさんはなんというかお人好しな所がありますからね、それにそんな事する人達なんてカス過ぎて気にもとめないとかありそうですし。流れ次第では簡単に許してしまいそうな感じが無きにしろあらずと言った所ですかね」



 俺ってそんな風に見えるの?



「それはありそうだな、カスだろうとやるときゃやらなきゃ駄目だぜ」



「いえいえ、この男は怒らせるとヤバいですよ姐御。シオーニだっけ?あの人が私とまゆもちゃんを勝手に追い出そうとした時のみーくんはそれはもうヤバかったですからね」



「そうなのですか?」



 あの時のことか、そう言うのは黙ってて欲しい気が…という気持ちも虚しくクリスがあの時の話を詳しく話してしまった



「それなら大丈夫そうですね。というかみーさんも容赦無いですね、流石です」



 リリィさんに容赦無いとか言われたくないですぅ



「なるほど、それなら私の杞憂でしたね、私の知らないみーさんの一面が知れて良かったです」



 良い奴とか優しいとかではなくメロニィのその指摘はあながち間違いでもないんだよな、生前から考えると。

 まあ生前は仲間なんて居なかったからそういう場合でも許さざる得なかった的な事もあったし。 

 若い頃は暴れたりもしたけど歳経たらそうもいかんしね



「あくまでまだ可能性の一つの話で普通に犯人が分からないままって事も充分ありえますからね、何としてでも見つけ出す気はあるけどここで煮詰め過ぎてもなんか勿体無い気がします。

 せっかく皆でのヤマト村お祭り旅行のシメの時なのに。という事でこの話は一旦置いておいて余韻に浸りましょう」



 せっかくの良い気分を取り戻したい所



「そうだね、幸い中は無事だし壊されてる訳では無いからここは良い気分に戻ろうじゃないか。ところでみーくん、ちょっと聞いてみたい事があるんだけどいいかな?」 



 クリスが何か聞いてみたい?何を改まって…嫌な予感しかしない



「なんすかリーダー?事実無根のセクハラ話とかはやめて下さいよ」



「いやいや、さっき帰る時のやり取り見てて思ったんだけどさ、キミってばあれかい?ゆっこさんに気があるのかい?それとも極めてそれに近い関係だったりするのかな?」



 何言ってるんだコイツ



「それは私も思いましたよ。何て言うか雰囲気がちょっと本気っぽかったと言いますか…甘酸っぱい感じが出てましたよ。将来の嫁を前に何やってるのですか?」



 将来の嫁はスルーするとして、そんな雰囲気…だった…のか?



「ゆ、ゆっこねえさんと付き合うにはまゆもとかえで姐さんの許可証が必要ぼぅぅん!!」



 かえでさんの許可証とか絶対おりないやつな気がしてならないな



「無いからね!全然そんな関係でもないし、確かに話したりはするけどヤマト村の女子でまゆもやせいらさんを除くと一番話すのってかえでさんか主婦層の方々だぜ、多分。なので流石にそれはこじつけではなかろうか」


「お前マダムキラーだったのか。それに確かにかえでと仲良かったな、という事はかえで狙いだったのか!?」



 何故そうなる…と言いたい所だがその方がまだ自然な気もする。最もおっさんはそんな思わせぶり系にハマったりはしないぜ



「でもあのプレゼント交換してる時の雰囲気は何といいますか甘酸っぱい青春みたいな感じが出てましたね。私達は何を見せられてるんだろうってなりましたよ」



 リリィさんまで!?こういう時は割と助け舟を出してくれるのに



「何も見せつけてないですからね!セクハラ男の次はそっちで俺を弄るってか?どれもこれも言い掛かりもいい所だぜ」



「その割にはちゃんとプレゼントも用意しててそれでいて被ってたなんてなぁ〜、こっちでは好き放題色んな女にセクハラして、ヤマト村に戻ったらゆっことイチャつきつつかえでも狙って更にはマダムキラー、本当どうしようもないな」



 このアマ好き勝手言いやがって



「みーさん、そういうのは良くないと思います!」



 何キリッとしながら言い出してるんだ。リリィさんはある意味ではかえでさん以上に魔性的な振る舞いをする時があるクセに。

 あの格好を皆の前で披露させてやろうか



「鬼畜で変態で…コイツ取り締まった方がいいんじゃねぇか?」



 この雌豚が、言わせておけば



「そんな鬼畜で変態でやりたい放題の男の部屋に夜な夜な忍び込んできた人が何言ってるんだ?このド変態め」



「「え?」」



「ま、まま待て!落ち着け、違うんだ。うん、確かにちょっとこじつけで言い過ぎたな、みーよ、悪かったな。ではこの話はこれでおしまいという事で」


「せいら姐さんが……よ、よ、夜這いにゃぁぁぁ!?」


「あ、姐御ぉぉ〜!?何やってたんですかぁぁぁ!?私とはまだ一回も一緒に寝てないのに」


「せいらさんも好き放題やってるのですね!あまり将来の夫にツバつけないで欲しいのですが」


「せいらさんいつの間にそんな?やはりアレですか?私と一緒に寝れなかったからですか?」


「い、いや、それはそのだな、誤解というかちょっと話があったってだけでやましい事も…」



 普段の仕返しだ!やましい事も…無かったのかなぁ〜?俺の方を見て困りきった顔をしてるせいらさん。

 噛み付いたなんて事は俺も言う気はないがこのカードを使う気が無いと思われては困る。普段弄ってくるツケを返させて貰うぜ



「ボクは夜な夜なせいらさんが部屋に来てとても緊張したのです、襲われるってこういう感覚なんだなぁって」


「何言ってやがる!?お前というやつは…バッチリ寝起きだったじゃないか」


「ど、何処までしたのですか?正直に白状して下さい!」


「ちょ、メロニィ?それはストレートが過ぎるよ」


「せ、せいら姐さんが……ぴにょぉぉぉ」


「私も気になります!私が寝てた隣の部屋でそんな事が」



 皆に攻め込まれてるせいらさん、物凄くレアなのではないだろうか



「ここで言語の制限をしたらとても面白そうですね」



 俺も何を言ってるのだろう



「な!?なんだと?こんな場面で貴様は…くぅぅ」


 なんか喜んじゃってる気がする


「き、キミってばせいらさんとそんなプレイをしてたのか?」


 おっと、俺にまで飛び火が


「み、みーからも言ってやってくれ。何も、何もやましいことは無かったと」



 若干ではあるがやましい事をした手前歯切れが悪くなってるせいらさんだがそろそろ事態がややこしくなるのでこの辺にしとくか



「お前等落ち着けって、やましい事なんて無かったよ。あまりいじめるとせいらさんも困っちゃうだろ〜。でもこれで俺が如何に紳士だって事がわかっただろ?これからはちゃんとその辺も踏まえてセクハラ男だのすぐ誰かを狙ってるだの言わないようにね」

 


「そう言って見境無く色んな人にちょっかいかけようって魂胆だね。本当節操が無いねキミは、そのうち刺されちゃうんじゃないかい?」 



 コイツ言わせておけば



「あれか?俺がちょっと他の女と仲良くなってるから嫉妬しちゃったんですね〜?それなら素直にそう言えや!大好きなみーさんが他の女の子に取られちゃうぅぅってな!」



「な、何を馬鹿なこと言ってるのさ!!み、みーくんの事なんてなんとも思ってないやい!この男本当にどうしようもないね、これはリーダーとして一度懲らしめる必要があるよ!」


「私はなんとも思ってますので言ってるのです。あまり見境なくされると将来の嫁としては困り物ですよ?」


 更にややこしいのが来やがった


「将来の嫁って決めてかからないで貰おうか。てかそもそもが言い掛かりだからな?」


「みーくんアチキの許可証無しに好き勝手は許されずなのじゃぁぁ!」




 こんな不毛なやり取りをしばらく続けてたら気づくと日付が変わっていた。

 その頃には皆落書きの件などすっかり忘れていた。俺とせいらさんだけ無駄にダメージを負った気がするが



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