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明晰夢

作者: 冴貫 航

処女作です

文を書くことの難しさを感じつつ最後まで書きました

宜しければぜひ最後まで拝読していただければ嬉しいです

ある日、孝雄はゲームセンターにいた

「またこれもアームクソ弱台かよ!」

そう吐き捨てて孝雄はゲームセンターを後にしようとした

するとその時、あるフレーズが目に飛び込んできた


【夢を自分のモノにしよう!】

…は?

一瞬目を惹かれたがよく良く考えればくだらない

だがやはり少し気になるのでその台を少し見てみることにした


景品はチョコレートのようだ

後ろのボードには【世界初!?明晰夢を見ることが出来るチョコレート!】という謳い文句が書かれていた

なるほど、面白い

そのゲーム機に100円玉を入れてみた


おもむろに音楽が流れ始めた

「1」と書かれたボタンが明るく点滅している

孝雄はそのボタンを慣れた手つきでタイミングよく押した

今度は「2」と書かれたボタンが点滅している

それも孝雄はタイミングよく押していった

アームが機会音と共にチョコレートめがけ下がっている

アームは力強くそのチョコレートを掴んだ

するとそのまま獲得口まで移動してゆき、アームが開くとともにチョコレートは下の穴へ向かって落下していった


孝雄はそれに手を伸ばし、まじまじと見つめた

とりあえず袋に入れ、帰路についた


帰宅後、孝雄はチョコレートの商品説明を読んだ

【本製品は明晰夢を自由に見ることが可能になります。注意……】

あのボードに書いてあったこととほぼ同じだった


孝雄はチョコレートの包装を破り、一欠片砕いて口に放り込んだ

帰った頃には寝るにはちょうどいい時間であったのでついでに試して見たのだ

孝雄はあまり寝心地が良くない布団に潜り込んだ

いくら寝心地が良くないとはいえ目を瞑れば意識がだんだん遠のいていく


次の瞬間、衝撃的な光景が目の前に広がる

幻想的な滝、いつも寄るコンビニ、1回しか行ったことないけど印象に残ってるレストラン…

ん?何かおかしい

孝雄はその場で少し考え込んだ末、ひとつの結論に辿り着いた

…これは夢だ


孝雄は夢である自覚が芽生えたことにより夢の中でなんでも出来る

例えばダンプカーを片手で持ち上げてみたり、空を飛んでみたり、透明人間になったり、なんでもありだ


孝雄はその夢を存分に堪能した

だが夢であるがゆえ、終わりは来る

孝雄の意識が覚醒した


その瞬間、孝雄には言いようの無い喪失感があった

「まあ…そうか…夢…夢だもんな…」

そう一人呟き、朝食を摂るため台所に向かった


その夜、孝雄はもう一度そのチョコレートを食べた

やはり、明晰夢であった

夢の中身さえ違えど、どちらも楽しいことに違いはなかった


孝雄は毎日そのチョコレートを食べるようになった

次の日も、またその次の日もチョコレートを食べてから寝た


だが、食べるということは無くなる 消耗品であるがゆえの欠点であった

孝雄は酷く悲しんだ

だがそんなに直ぐに調達できる訳でもない

ほとんど睡眠薬替わりのようになっていたチョコレートが無くなったので孝雄は寝付けなかった


そこで孝雄は代わりに酒を飲み、酔えばすぐに眠れるのではと考え、500ml缶を一気に飲み干した

元から孝雄は酒に強い方では無いのでこれで十分であった


孝雄は布団に潜り込んだ

思った通りすぐに眠くなってきた

意識が闇の中へ消えてゆくのを感じた


次に意識が戻った時、とてつもなく体がふわふわしていた

…夢の中か

孝雄はベランダに出て、スーパーマンのポーズをして空を飛び回った


翌朝、テレビには飛び降り自殺のニュースが流れていた

【本製品は明晰夢を自由に見ることが可能になります。注意……夢と現実の区別が付かなくなる場合がございます。十分に気をつけてご使用してください】

このような駄文を最後まで読んでいただきありがとうございました(´;ω;`)

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