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信長と邂逅 ションベンもらした件

急いで無理矢理感を感じますがご容赦願います

 外に出てから八兵衛村長に話をする。


 「頼みたい事とは実は例の未来の物を取り寄せるやつで良い物を買いました。それをこの付近の権力者の方に献上しようと思いました。誰か知り合いとか居ませんか?」


 「居ない事もないがここに来ている地頭は正直ワシは好かん。ワシらを馬鹿にしてくる奴だ」


 「あっ、その人はやめておきます」


 そして二人が考えていると勘助さんが、


 「おーいっ!!てーへんだ!てーへんだ!!織田の殿様が村の視察だ言うてこの村に来ると!!てーへんだ!てーへんだ!!・・・・」


 勘助さん!!あんたは!カセットテープか!!同じ事を言いながら走り去って行った。


 「これはまずい!!剣城!急いで家を掃除するんだ!!織田の殿様は物凄く綺麗好きで、すぐ機嫌が悪くなる!!」


 オレは安易にラッキー!!と能天気に思いながら家をみんなと掃除した。


 その15分後くらいに、明らかに場違いな20人程の集団が村にやって来た。みんな地面に平伏してるのでオレも真似してみる。


 事前に八兵衛村長に良いと言うまで頭を上げるなと言われた。オレは内心信長がどんな人かを早く見たかった。


 「おもてを上げい!貴様がこの村の村長だったな?今日来たのはほかでもない。先日今川を奇襲にて破ったからその時徴収した米への返礼だ。奇襲にて終わらせた為、あまり米が必要なかったからだ」


 「ははーっ!ありがたき幸せです。確かに村の皆に渡します」


 「ふんっ。それ!そこの腹が出ておる貴様!おぬし見ぬ顔だな。どの家のもんだ?」


 質問されただけだが言葉はイカつい。


 この時代にやってきてやっと褌一丁から卒業したオレはどもってしまう。


 「あのあのあのわたわわわわたしはですね、せせ先日裏のはやはや林で行き倒れて『黙れっっっ!!!!!』ヒィ〜っ」


 ジョボジョボジョボー。余りにも怒気のある一喝にオレは弱冠30歳。戦国時代にて、お漏らしした件。


 「貴、貴様!!!ワシの話の途中に!!!ションベンを!!ワシを愚弄するかっ!!!おいっ!ワシの刀を持てぃ!」


 ここで余りの怖さに失神してしまう。


 「織田の殿様!斬る事だけはご勘弁を!この者、身なり素性は怪しい奴ですが先日裏の林にて追い剥ぎに遭ったようで、私が保護しておりました。大人の食い扶持一人増えるのは正直勘弁願いたいとこですが、この者非常に学があり、色々な事を私も教えてもらい雑用もするとの事で私の家に預かっておりました」


 「ほう。清洲の城近くの村にて怪しい奴が突如現れ村長の家で住むと。其の方もこの村を纏める役だな?歳も歳だ。おじきの時代、戦の経験もあるな?その方が間者を守ると申すか」


 「いえいえ、滅相もございません!もし・・・もしこの者が間者と断定できればワシは切腹します!なので、今暫くお待ちを!この間者と思わしき者が織田の殿様を見ただけで気を失うのはおかしいかと。目が覚めて話をすればきっと織田の殿様にも分かると思います!」


 八兵衛村長は魂の叫びで信長に言った。


 「ふんっ。おじきからの時代の農民だ。話は聞いてやる。それで義理は果たすぞ。だが貴様もこの村の村長、男なら責任は取らせるぞ」


 と、言い、米を村長に渡し荷車の上にオレを乗せて清洲へ帰って行った。


 「あんた、あんなボロのために織田の殿様に何て事したんだい!!!あんな啖呵切って切腹させられたらどうするのさ」


 いきなり切腹の話が出て落ち着いていられなくなったおつゆは震え出す。それを八兵衛村長が優しく包み込む。


 「剣城のこたぁー大丈夫だ。たまにおかしくなる時はあるが、あのお前の父上、頭と同じあの目を織田の殿様が見れば分かって下さる」


 そう言いながら心の中でオレの事を信じる八兵衛村長だった。


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