3話 ドクロババアの伝説
金口と七原はロビーにいた。
高田と江戸川と渡辺オーナーもいた。
「まるでこの地に伝わるドクロババアのような事件です」
「なんだ!そのドクロババアってのは!」
高田の言葉に金口が言った。
高田はドクロババアについて説明した。
「昔この地にドクロババアという中年女がいたそうです。
女は刃物でバラバラ死体にするのが趣味でした」
「ドクロババアの獲物になったのは重い病気や怪我でで動けない人でした。
生まれてまもない子供や年寄りなどとにかく弱い者でした」
なんて卑怯なやつだ。オーナーの渡辺が言った。
どのあたりがドクロなのか。江戸川が言った。
「もしかしたらドクロババアが生き返ったのかもしれません」
「な、なんだと・・・!?」
そう言って高田は部屋に戻っていった。
すごい寒気がして金口たちも部屋に戻ることにした。
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「くそ!外部と電話が繋がらないぞ!」
「外に出るための橋が爆発で落とされました!」
金口とオーナーの渡辺が言った。
七原は遅い昼飯を食べながら言った。
「それ殺人の直後に確認することだと思う」
「確認しなくてもどうせいつものように逃げられないと思ったんだ」
ドクロ山荘は切り立った崖が四方を囲んでいる。
橋を落とされた今、逃げ出すのは絶対に不可能になった。
金口は平然と昼飯を食べる七原に驚いていた。
ロビーにはバラバラ死体ふたつの臭いが漂っている。
死体は部屋に放置している。
グロすぎて片づける気になれなかった。
「七原はよく食欲湧くよな」
「食べなければもたないから」