私はあなたの細胞一つ一つに溶け込んでいく。
私は、ずっと“片想い”をしている男性がいるの、、、。
子供の頃から仲がいい近所のお兄ちゃんでね!
いつも明るく仲間思いで、親切で誰にでも優しいお兄ちゃん。
歳も私より8個も上だから、近所でも一番頼れるお兄ちゃん的存在の人だったな!
私の周りの女の子たちも、お兄ちゃんの事が好きだったわ!
お兄ちゃんの名前は、『冬人』だから、みんな冬兄ちゃんって呼んでたな~!
私は、冬にーいって呼んでたよ。
物心つく頃から、私は冬にーいと一緒にいたから、、、。
私が自分の気持ちに気づく時には、もう冬にーいの事を好きになってた。
いつも、私の傍に居てくれて冬にーいの温もりに包まれていたのかもしれない!
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でも私が、、、中学1年生の時には?
冬にーいには、彼女がいて、、、。
仕事帰りに、二人仲良く楽しそうにしながら帰って来る姿を見て、、、。
私は、それを見て泣いてしまったの...。
この時、私は本気で! 【冬にーいが好きなんだと確信したわ!】
*
でも、、、?
私はこの頃、“大きな病気”になってしまって、、、。
私は、病院に長い長い入院をする事になったわ、、、!
ずっと、個室の病室で友達もいないこの狭い病室でずっと寝ている
だけの生活を過ごす事になったの、、、。
そんな時に、冬にーいが私のお見舞いに頻繫に来てくれるようになってね!
私は、とっても嬉しかったのを今でもはっきりと憶えているわ!
私は、冬にーいに聞いた事があるの、、、。
『ねえ、冬にーい?』
『うーん? どうしたの、つむぎちゃん?』
『いいの? 私のお見舞いになんか来てて! 彼女、怒ったりしないの?』
『アハハ~つむぎちゃんが心配する必要はないよ!』
『・・・でも?』
『実はね! 彼女とは“別れたんだ!”』
『えぇ!? どうして、、、? ひょっとして、つむぎのせい、、、?』
『違うよ! つむぎちゃんのせいなんかじゃないよ! 僕と彼女の問題でね!
僕たちはうまくいかなかったんだ、、、!』
『・・・ごめんね、』
『そんな事より、早く! 病気治そうね!』
『うん!』
▽
でも私は、冬にーいとの約束を守る事ができず、、、。
数日後、亡くなってしまったわ......。
*
それからの、冬にーいは、、、?
別人のようになってしまったわ...。
部屋に、閉じこもって外に出なくなったの、、、!
おじさんやおばさんの言う事を聞かなくなって! 家で暴れる事も多々
あったらしいし...。
私は、どうにかして、、、!
冬にーいに、また元の優しい冬にーいなってほしくて、、、。
私は、冬にーいの細胞一つ一つに溶け込む事にしたの、、、!
私の想いを、、、! 私の気持ちを、、、!
冬にーいに、感じてほしかったから、、、!
そして、、、私は冬にーいの体に溶け込んでいったわ。
そうしたらね、、、?
冬にーいは、私の気持ちを感じ取ってくれたのか、、、?
元の優しい、あの冬にーいに戻っていったわ!
私の大好きだった!
あの冬にーいに、、、。
最後までお読みいただきありがとうございます。