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私はあなたの細胞一つ一つに溶け込んでいく。

作者: 七瀬




私は、ずっと“片想い”をしている男性ひとがいるの、、、。

子供の頃から仲がいい近所のお兄ちゃんでね!


いつも明るく仲間思いで、親切で誰にでも優しいお兄ちゃん。

歳も私より8個も上だから、近所でも一番頼れるお兄ちゃん的存在の人だったな!


私の周りの女の子たちも、お兄ちゃんの事が好きだったわ!


お兄ちゃんの名前は、『冬人』だから、みんな冬兄ちゃんって呼んでたな~!

私は、冬にーいって呼んでたよ。


物心つく頃から、私は冬にーいと一緒にいたから、、、。

私が自分の気持ちに気づく時には、もう冬にーいの事を好きになってた。


いつも、私の傍に居てくれて冬にーいの温もりに包まれていたのかもしれない!



でも私が、、、中学1年生の時には?

冬にーいには、彼女がいて、、、。

仕事帰りに、二人仲良く楽しそうにしながら帰って来る姿を見て、、、。

私は、それを見て泣いてしまったの...。


この時、私は本気で! 【冬にーいが好きなんだと確信したわ!】




でも、、、?

私はこの頃、“大きな病気”になってしまって、、、。


私は、病院に長い長い入院をする事になったわ、、、!

ずっと、個室の病室で友達もいないこの狭い病室でずっと寝ている

だけの生活を過ごす事になったの、、、。


そんな時に、冬にーいが私のお見舞いに頻繫に来てくれるようになってね!

私は、とっても嬉しかったのを今でもはっきりと憶えているわ!


私は、冬にーいに聞いた事があるの、、、。


『ねえ、冬にーい?』

『うーん? どうしたの、つむぎちゃん?』

『いいの? 私のお見舞いになんか来てて! 彼女、怒ったりしないの?』

『アハハ~つむぎちゃんが心配する必要はないよ!』

『・・・でも?』

『実はね! 彼女とは“別れたんだ!”』

『えぇ!? どうして、、、? ひょっとして、つむぎのせい、、、?』

『違うよ! つむぎちゃんのせいなんかじゃないよ! 僕と彼女の問題でね!

僕たちはうまくいかなかったんだ、、、!』

『・・・ごめんね、』

『そんな事より、早く! 病気治そうね!』

『うん!』



でも私は、冬にーいとの約束を守る事ができず、、、。

数日後、亡くなってしまったわ......。





それからの、冬にーいは、、、?

別人のようになってしまったわ...。

部屋に、閉じこもって外に出なくなったの、、、!

おじさんやおばさんの言う事を聞かなくなって! 家で暴れる事も多々

あったらしいし...。


私は、どうにかして、、、!

冬にーいに、また元の優しい冬にーいなってほしくて、、、。


私は、冬にーいの細胞一つ一つに溶け込む事にしたの、、、!

私の想いを、、、! 私の気持ちを、、、!


冬にーいに、感じてほしかったから、、、!

そして、、、私は冬にーいの体に溶け込んでいったわ。




そうしたらね、、、?

冬にーいは、私の気持ちを感じ取ってくれたのか、、、?

元の優しい、あの冬にーいに戻っていったわ!


私の大好きだった!

あの冬にーいに、、、。 




最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言]  他人の心はわからないです。
2019/09/06 21:27 退会済み
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