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おめめぱっちん★

「いやいや、気にしなくていいよ!


 それよりもいいかな?」


「ん、なーに?」


 天宮さんは首を傾げて

 円らな目で俺を見つめる。


「ちょっと試してみたいことがあるんだけど……

 ねえ健志くん、健志くん!!」


「うぁああ、おいっんんぐぅ……

 な、なんだ?」


 母親特製の玉子ピクルスサンドに

 夢中になっていたらしく、

 彼は急な呼び掛けに喉を詰まらせていた。


 しかしそういうものには強いらしく、

 胸の辺りをどんどん叩くと

 即座にこちらへの対応を見せたのだった。


 ちょっと治し方がゴリラのように見えるが。


「あと、立花さんも」


「ん、うひ?」


 口の中いっぱいにおかずを詰め込んでいた

 彼女はその容姿からハムスターさながらだった。


「うん、そう。


 一旦食べるの止めてもらっていいかな」


 二人とも首は傾げていたが、

 言う通りにしてくれた。


「で、何するって言うんだ?」


「んー健志くんはちょっと『待て』ね。


 立花さん、天宮さんの肩に頭を乗せてみて」


 彼女はこくんと頷き、

 隣に腰掛ける

 天宮さんの右肩にこてんと頭を乗せた。


「はわわわ………」


 天宮さんは緊張したように畏まって、

 ぴしっと姿勢を正す。


 頬も紅葉していて、

 傍から見ても照れているのが分かる。


「こんなんでええん?」


「うん、ありがとう。


 もう少しそのままでいてね。


 天宮さん、

 こういうの立花さんにされるのは平気なの?」


「う、うん、のんちゃんは

 大事なお友達だし……女の子だから」 


 当たり前すぎる返答だった。


 このお粗末な頭をどうにかしてやりたい。


「そう、だよねー…………」


 俺は言い逃れるように左肩へと視線を流した。


 視界の左端で神はざまあと

 性格の悪そうな面をして笑っていている。


「楪、ごめんバトンタッチしていい?」 


 途端、神は

 にぱぁぁっと輝かんばかりの笑顔を見せた。


 おめめぱっちん★の

 「オッケー」は鬱陶しかったが、助かった。


 神、サンキュな。





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