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出口は入り口
とあるビルの屋上
俺はとりあえずこの場所を離れることを決めた。
ガチャ…
ギィィーーー…
「うわっ、暗いなぁ……。」
ドアを開けるとすぐに階段があったのだが、建物の照明はついておらず
真っ暗で足元を確認するのもやっとだった。
「あっ」
俺はあることを思い出した。
「ライト…」
リュックに太陽光パネルつきのライトが入っていたはずだ。
確か去年、近所のスーパーの300円ガチャで出てきたやつ。
特に使うことも無くずっとリュックに入れていた。
「あった、」
スイッチをいれる。
「おおっ!」
意外と明るく、しっかりと足元を照らしてくれた。
300円がこんなに役に立つなんて……。
少し感動した(笑)
「よし、行くか!」
俺は決意を固めて階段を降りていった。
ーーこの瞬間が
これから起きる様々な出来事の始まりだということを、
まだこの時は、知るよしも無いままに……。
まだまだ続く(^^)/