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プロローグ7 作戦と戦闘と満足

プロローグ……ラストダンス前編デス。


 作戦の概要はこうだ。


 まずは犬飼(仮)が正面から銃を構えテロリストを牽制(けんせい)しつつ話しかけ、その間に反対側から自分がテロリストに見付からないギリギリまで接近。それが済みしだい犬飼(仮)がリスク承知でテロリストの注意をとある方法で引き隙ができた瞬間を見計らい電光石火で組み付き制圧捕縛する。大雑把だが極論囮に気を取らせ隙を付いての捕縛戦。 略して囮隙捕(オスホ)作戦である。ひねりが無い?他にどう訳せと?まあ捕縛の際ちょこっと小細工ぐらいはするが…ね?


 幸いコックピット付近の乗客は銃声が響きテロリストが姿を現した時点でスチュワーデスさん達が全員避難させてくれていた。おかげで周りを気にしないでいいのは助かる。撃たせる気は毛頭無いが万が一撃たれでもしたら跳弾が怖いからな。


 という事で只今準備中。ゴソゴソ…ちょいちょい…キュッキュッ…ギュッギュッと完成〜! いやぁ〜まさか舞ちゃんと遊ぼうと思って出していた道具がこんな風に役立つとは。正しくこんなこともあろうかと〜〜〜〜〜パート1てか!パート2は無い!!


 よし!機は熟した。いっちょ殺りますか! え?字が違う? 気の精…気の精…怒ってなんか無いよ? 単に頭に血が登ってるだけだヨ…? 護るべき女子共を傷付け(ないがし)ろにする愚者に相応なる断罪を!! モチベーションがレッドゾーンからマックスへ。マックスからクライマックスを越え更にリミッターを振り切りマッドマックスへと昇華!さしずめ気分は必殺!仕〇人な【殺気盛サ?キ?モ?リ?(仮免)】デス。


 「準備よし。そちらは?」


 「問題ない」


 「あぁ…一つだけ忘れていた」


 「なんだ?」


 「遅くなったが、俺の名前は鈴木一郎。しがない一警察官だ。短い付き合いになると思うがよろしく頼む」


 「ああ、そういえばお互い名乗るのを忘れていたな。蒼月真夜、自称通りすがりの元自衛官…といったところだ。ふっ、自分で言うと尚更に胡散臭いな。まあ現状がB級映画さながらなら些細な事か」


 「くく、確かに」


 今更名乗り合いなんて…とも思うがコレはこれで良い緊張緩和になったようだ。なにせ二人してニヤッと頷き合ったのだから。これもある意味吊り橋効果かね? さて、最終確認も終わった…Open Combat!ならば!銭湯だっ!一汗かく的に?


 …ここでBLを想像してしまうあなた…重症デス。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 「フリーーーーズ!!!」


 命懸けの闘いを告げる第一声は、犬飼(仮)改め鈴木のこんな言葉から始まった。


 コックピット前でスチュワーデスの命を盾に扉の解鍵を迫り怒鳴っていたテロリストは、声に反応し振り向きざま銃口を己に向けている鈴木に対し躊躇する事なくいきなり『パンッ!!』と発砲。


 それを鈴木は、椅子の陰に一旦隠れやり過ごす。


 事前に予想はしていたもののテロリストの容赦無い発砲を受け鈴木は、


 「くそ!野蛮人め!問答無用か!」


と、悪態をつく。話が通じる相手では無いと改めて思い知らされ、このまま長引かせれば確実に彼女の命が危ないと再認識する。


 やはり手段を選んでる暇はないと覚悟を決めた鈴木は拳銃の弾倉(リボルバー)を開放し予め装填されたある弾丸二発を使用可能位置にセット。撃鉄を起こし構え深呼吸を一回。勝負は一瞬。


 「伊藤さん!当たって倒れて死んでくれぇーーッ!!」


 鈴木は日本語でそう叫ぶと椅子の陰から出て銃の引き金を人質(・・)に向け二度(・・)引いた。


『パ『パンッ!!』


『キャァァーー!!』


 その銃撃を受けた伊藤麗子は、胸に赤いシミを拡げながら胸に手を当て崩れ落ちる。



 テロリストもさすがに人質に弾が命中したのには驚き、撃った体勢のまま呆然としている鈴木と撃たれて死んでしまった(・・・・・・・)女を交互に凝視し棒立ちとなる。…自身に脅威が迫っている事も知らずに。


 『ブンッ!』という風切り音と共に鼻下に何か巻き付けられたテロリストは、瞬間さらに両側面から顔面に鈍い痛みを同時に受けて後ろに退けぞってしまう。更にその直後、唐突に右手首に引き攣る様な痛みが走り銃を取り落としたと思ったら今度は右膝裏に衝撃を受け重心が後ろに傾いた結果、床に背中から叩きつけられると共に下腹部に重い衝撃が追加で襲いかかってきたのを最後に意識を失った……。


 『グブェッ!!…グ…ぅ……ぅ…」


 …男の意識が堕ちる寸前に見たものは……手に持った丸い物体のフタを空け中のマークを見せつけ満ち足りた表情(かお)をしている男の姿だった……。







 「……やったのか?」


 事を終わらせた後、キッチリ後手に紐で縛っていたら背後から鈴木が確認してきたので振り向き、


 「ああ、ある程度手加減したから当分は起きないはずだ」


と、返答。


 その言葉に鈴木はようやく安心したのか大きく息を吐き、しかし直さま表情を引き締めると、


 「そいつを頼む」


 答えの代わりに早く行けと顎をしゃくると苦笑いして謝罪相手の方へ歩きだした………その先にはイイ笑顔で笑って?(←(((°□°;)))…チラッ!……ミテナイ!ミテナイヨ!?)イル伊藤サンノスガタ…ガ…アッ…タ………。


 …何故か震える手を胸の前で合掌した自分。冥福をお祈りしたとかしなかったとか。



 ……ダカライトウサンコッチミナイデ………。




 …サテトイケニ……ゲフン!ゲフン!…鈴木さんが伊藤サンにイロイロOHANASIサレ……シテイル間に実際問題何をしたかと言う説明でもしますか。




 基本、作戦通りに囮の鈴木さんが隙を作るため伊藤さんに日本語で死んだ…ふりをしてくれと頼む。間髪入れずに空砲弾とペイント弾を連続発砲。撃たれた伊藤さん指示どうり死んだふり。鈴木さん…やっちまった感溢れる演技を披露。ま、そこそこだったな。


 そんで、ここからはマイターン! 


 まず舞ちゃんに見せて一緒に遊ぼうと思って持っていたヨーヨー二つを靴紐で結び頭を一周したらぶつかる位に紐の長さを調整したボーラ擬きを手にしスニーキングミッション慣行。そして囮に動揺して動きが止まったテロリストの顔に超靴紐ヨ〜ヨ〜を投擲たーまやー。 後は接近して銃を持っていた右手首を掴み両手で日本名物腕雑巾をしながら掴んだ腕を上方に引っ張り自分自身は右180°半回転。テロリストに四方投げをし掛けながら右裏足刀でテロリストの右膝裏に一撃入れて体を完全に崩し床に叩きつけると同時に腹部にジャンピングエルボーを落として止めを刺した。


 ついでと言っては何だがボーラに使った銀のボディに赤がトレードマークのヨーヨーをテロリストに突き付けボタンを押し中に在るエンブレムを開放しながら…満ち足りた心であの有名なセリフを心の中でリフレインさせていたりする……警察に協力したならば!やらねばなるまい!この挙動!大大大変満足デス!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

次はラストプロローグです。

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