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言葉

 言葉というのは曖昧だ。

使う人の行動一つで意味が大きく変わる。

正しい使い方をすれば人を救うことができるが、使い方を間違えれば凶器にもなりうる。

ひとつも欠けてはいけない

言葉という欠片同士をかき集めて僕たちは、

人と交わる。人と分かり合う。人と愛し合う。人を..........


 この世界では時々()()()()()がいる。

感謝ができなかったり、怒らなかったり。

もちろんそんな人は世の中にごまんといる。


だが


その人たちは違う。

まるでそんな思考や感情が初めからなかったかのようだ。

そういう()()()()()を僕は「欠落者」と呼んでいる。


 言葉と感情は強いつながりがある。

人には見えない、そのつながりを支える一本の細い糸

その糸を切ることで起こる言葉と感情の欠落


 これを引き起こす原因は、「欠片喰い」という人同士の様々な思いによって発生する怪物だ。

やつらは、糸を切り、切り離された言葉を食べる。

糸を切られたことでその言葉とつながっている感情そのものが欠落してしまう。


 僕は小さい時から人付き合いが苦手だ。

仲良くなれた友達もすぐに離れてしまう。

だからいつも一人だ。友達なんていない。いらない....

と 

までは思わない。友達が欲しい。

言葉を交わし、一緒に遊んだり、ご飯を食べたりしたい。


高校二年生になりたての春、新たな一歩を祝うかのように教室の窓の外では桜が舞っている。

これは僕、音無 蓮(おとなし れん)が言葉と成長する物語だ。


 いつもの放課後、教室を出て廊下を歩いていた。

「そこの君、ちょっといいかな」

隣の教室から山積みの段ボールを運んでる女の子に突然声をかけられた。


「この荷物を運ぶの手伝ってほしいの、ほら見てこの量、私ひとりじゃ重くて」


「いいですよ」


僕は荷物を半分受け取ったが、思っていたより重く

女の子に向かって倒れてしまった。

「キャ!いったぁ」


綺麗な黒髪

日本人らしい凛とした整った顔

僕は彼女に覆いかぶさってしまい綺麗な黒目と数秒見つめあった。

「あの,,,早くどいてくれませんか」

さっきまでの声より格段に低い

怒っている。確実に


僕は起き上がり彼女に手を差し伸べた。

「大丈夫?」


「大丈夫?ってあなた自分がn、、」

「いいから運びましょう。どこまで運べばいいですか?」

彼女が言うことをさえぎるように僕は言った。

彼女が行こうとしていた方向へ僕は歩く。


「無視してんじゃないわよ!失礼な人ね!」


「どこに運べばいいですか?」

強く念を押すように言った。


「一階の倉庫よ」

気圧された彼女は小さい声でそう言った。


「じゃあ階段降りなきゃですね。荷物で視界が悪いので足元気を付けてください。」

僕は彼女の前を歩き、階段を降り始めた。


「この荷物はいったいなんですか。かなり重いですけど」


「次の授業で使う教科書だそうよ。うちの高校、たいして教科書使わないくせに

大量に買わせて来るのよね」


「だからってこの量はさすがに、、、女の子一人に運ばせるにはあまりに酷では」


「本当にそのとおりよ、頭おかしいのねうちの学校」


「学校に頭があるんですか」


「擬人法よ、国語の点数低いでしょあなた」

「なんだか屁理屈みたいで嫌だわ、あなた友達いないでしょ」

図星だ。


「僕たち初対面ですよね?」


「初対面だからって毒を吐いてはだめという決まりはないわよ」


「毒を吐くって、、、本当に人間ですかあなた」


「本当にに話の通じない人ね」

軽蔑された。


「そうだ、名前をお聞きしてもいいでしょうか」


「私は言葉 百合(ことのは ゆり)よ」

不満げに彼女が名前を名乗ったその時


「えっ」

ガッ!

後ろから転んだ彼女が落ちてきた。


ドシ!

何とか受け止めた


「けがはありませんか?」


「○○〇〇〇」

返事がない


彼女はすっと立ち上がり荷物を持った。

「ごめんなさいね 早く運んじゃいましょ」

なにか違和感を感じた僕は彼女に聞いた。


「言葉さんあなたもしかして、感謝という感情がないのでは?」

彼女は不思議そうな顔でこちらを見た。

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