3話「丘の上で」
ハルは昼間に寝ていた森に来た。
丘の上まで行くには町から道はあるものの、森を大きく回って行くのが普通なのだが、ハルは昼間に寝ていた森を真っ直ぐ抜けると、すごく近道になる。そのため1度森の中に入って、丘を目指す。
ハルは走るスピードを落として、もうすぐ森を抜ける瞬間、
「全体!止まれ!」
近くから声が聞こえた。
ハルはとっさに草陰に隠れた。ここには大人達から近ずくなと言われている。もし、見つかってしまうと怒られるかもしれない。ハルはそう思った。
しかし、ハルは「誰が来たのだろう……?」と思い、好奇心には勝てず、こっそり隙間から、声のした方を覗いて見た。
「総督到着!全体敬礼!」
黒い服を来た人達が丘の上に1面埋め尽くされていた。その中でその真ん中くらいから、黒色の馬と黒の馬車から銀髪の男が出てきていた。
「総督、今回の……」
ハルは何が行われているか分からなかった。しかし、真ん中にいる銀髪の男が、このリーダーだと一瞬でわかった。しかし何を話しているかは、わからなかった。
でも少し待っていると、全体が町とは反対のほうに歩いて行った。
「何だったんだろう……?」
ハルは何のためにここまで何しに来たのだろうとは思ったが、特に疑問に思わなかった。
すると、
「お、おい!ゼェゼェ……!」
後ろからおじさんが追いかけてきた。
ハルはさっきの隣国の人たちを見たから、少し怒られてしまうと思った。
「ハァハァ……俺が言い切る前にいくなよ……」
おじさんは息を切らしながらハルを叱ったが、頭をなでながら安堵していた。
「おこらないの……?」
「怒るわけないだろ?」
おじさんは頭を撫でながら、笑った。




