376話 最強になる蹂躙とゴキブリのような生命力の高い男
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「やれやれ、全く。若いもんは頑張る。俺も似たようなことをしたからな。付き合うぞ」
そう言って五条は4人を見て笑う
(この4人の強さを見るに、覚醒の領域者は2人、能力複数持ちは2人。複数能力神霊武装はできるだろうから考えてみるとかなりの戦力か)
4人の強さをまだ戦っていないのに分かる五条
(あの幽霊にやる戦力にはやりすぎると思うが・・・念は念の為ってところか。あの儀式が成功したら何が出てきるのか分からん。前々の儀式は悪魔が出てきたがその前は吸血鬼が出たと言う話。ランダムのようだが危険なのは変わらん。始末しておいてよかったか)
4人の強さよりも儀式に危険視している
既に終わっていることだが、遅れていたら儀式は発動していた
良かったと考えてもおかしくはない
(だが、もう終わりだ。こいつらを殺すことなく、潰すとしよう)
そして、戦闘が行われる
「まずはお前だ」
「!」
一瞬にして松本の前に現れた五条
「『強奪』!」
紅谷は五条の力を奪う
だが
「!(受け入れ限界!?)ゲホッ・・・!」
『!?』
動揺する3人
紅谷は『強欲』による力の強奪に成功した
しかし、わずか1割で受け入れ限界を迎えてしまった
強制的に解除され、五条は力が戻った
紅谷は限界を迎えて吐血してしまった
「姫!」
「よそ見するなよ」
「!ゲホッ」
腹を殴られる
(なんて威力!この肉体が修復不能まで・・・!)
喰らってしまった松本は倒れる
「嘘だろおい・・・始原2人をあっという間に・・・」
「よそ見している場合じゃないぞ、佐々木!あいつは夢幻や2年前の敵とは比べ物にならないほどに強い怪物だ!」
「2年前の敵?ああ、俺の嫁のことか」
『!?』
「嫁だと?」
「気にすることではない。今は戦闘に集中しろ」
佐々木の目の前に現れて攻撃
腹を殴られた佐々木だが無傷のように動いて反撃する
「!ほう(俺の攻撃を喰らって気絶しないのか)」
『願望』による攻撃をなかったことにする真実の上書きによって佐々木は助かったのだ
「悪いが俺の能力にはそれは通用しない!」
今の佐々木の強さは幽霊になっている和奈を蹂躙するほどに強い
夢幻との戦闘でも時間稼ぎくらい単独でできるだろう
願望によるダメージをなかったことにするという能力の扱いがかなり上がっている
五条の打撃を喰らっても立ち上がることはできる
「神霊武装」
甲は神霊武装を使用する
ただの神霊武装ではない
複数能力神霊武装
彼も複数能力神霊武装という領域に辿り着くことが出来た
「ふっ」
複数能力神霊武装状態の甲と覚醒能力者である佐々木
並の能力者では話にならない2人の力はかなり強くなっていた
そんな2人を相手にしても五条の顔は余裕な顔だ
「いいねそれ」
先程より強い攻撃をする
拳による殴りだが威力が上がっていた
「!くっ(こいつまだ力を抑えていたのかよ。いや、まだ隠しているな。抑えていると言うかまだ1部くらいしか力を使っていない・・・!)」
危険を更に感じた佐々木は顔を顰める
甲は刀を持って
「天竜流ー天竜!」
剣技を使用する
しかし、五条は何かの方法で急に居なくなる
「!何」
「見えないか」
「!?」
「一回寝とけ」
甲の後ろにいた五条は甲の背中から手で体を貫く
腕まで行き、貫通させる
「!グハッ・・・!」
「総裁!!(んな馬鹿な!!?複数能力神霊武装は同じ複数能力神霊武装以外攻撃が通じないはずだ!どうしてこいつの攻撃が甲に通じているんだ!)」
「まずは1人・・・ん?」
体を貫かれた甲はまだ立っていた
「体を貫かれた程度で俺が止まるわけがない」
複数能力神霊武装を解除せずにいた甲
その姿に流石の五条でも驚く
「生命力ゴキブリかこいつ・・・」
「誰がゴキブリだ!腹を貫かれた程度で人間死ぬわけないだろ!!」
「お前は何を言っているんだ・・・(この世界の人間は腹とか身体を貫かれても元気に動けるのか?心臓刺されても動けることができるが貫いたのは脊髄からだぞ?何故動けるんだこいつ)」
脊髄を破壊して心臓まで貫いた
それだけでも倒れるはずだが甲は異常までに耐久力と生命力がある
そのおかげで立ち上がることができるのだ
「脊髄を破壊されても動けるのは流石に無理があるぞ」
「甲だからできるんだよ」
「お前も何を言っているんだ?どいつもこいつもイカれやがって・・・まあ、いい。精々数分が限界、先にやるのは概念系操作するお前からだ」
「俺かよ」
戦闘は実行する
佐々木は能力を屈してなんとか守るも五条の攻撃はあまりにも強過ぎた
複数能力神霊武装化している甲の身体を貫くことができるほどに力強い
流石に魔力強化をしているがそれでも強化倍率がおかしいのだ
基礎スペックもかなり高いためその分強化も強くなる
「天竜流ー竜炎」
「邪魔だな」
剣技を軽々と避けて佐々木に先ほどよりもさらに力を込めた攻撃をする
だが、佐々木も佐々木で対策しているため致命傷を負わせることができない
「(面倒だ。真実の上書きをしてくるタイプの能力者は本当に)いつの時代も厄介だな能力者は」
「!」
「お前もそろそろ倒れろ」
佐々木に渾身ーいや、何かを纏った攻撃をした
それは能力によるものか謎
だが、喰らった佐々木は大きく大量の血を吐く
「!?ゲホッ・・・おぇ・・・」
「天竜流ー天竜王!」
「お前もな」
「!」
避けて甲の腹を貫く
「!ゲホッ・・・んな攻撃で倒れるか!」
「お前マジか(心臓潰して肝臓のところを貫いたんだぞ。どうしてまだ動けるんだ・・・)」
すぐに抜いて少し離れる
「お前の生命力、認めよう。流石にドン引きだ」
「引くなよ、弱く見えるぞ。言っただろ、『腹を貫かれた程度で人間死ぬわけないだろ』ってな」
「それを有言実行するな(人間がこいつ?二カ所貫いたというのに動けるとはどうなっている。人体の構造が他の人間とは違うのかとしか考えられない。世界というのはまだまだ広かったようだ)ならばこれで終わりだ」
佐々木にやった攻撃をする
「!ゲホッ」
またもや、身体を貫かれる甲
「(先程とは比べ物にならないほどの威力・・・!だが)これで死ぬわけにはいかない!」
「嘘だろどっこどどん・・・」
3つ目の穴が空いた
だが、彼は立ち上がる
「ショッキングすぎる・・・やった側の俺が言える発言じゃないが・・・人としてなら死んでいる重傷だぞ」
「何度も言わせるな『腹を貫かれた程度で人間死ぬわけないだろ』」
立っている甲
自然治癒で開いていた穴が塞ぐ
「1からやり直しか(この男と戦闘するだけでかなり時間を食うな・・・あまりにも生命力が高すぎる。ギャグキャラでもここまではできない。下手に時間をかければ死女王と血姫の回復の時間を与えるだけだ。まだ隠している力を持っていると見れる。仕方ない、一回殺して蘇生させる方針で行くとしよう)」
何かを決める五条
「卑怯で悪いが時間を与えると面倒事を与えるから卑怯なことをさせてもらうよ」
「何?」
「時や止まれ」
「!」
時が止まる
甲は複数能力神霊武装のおかげで時の干渉ができる
「時を止めただと!?(動けるのは複数能力神霊武装のお陰だからか?助かった)」
「やはり、動けるか。複数能力神霊武装というのは厄介なものだな。だが、終わりだ」
「!」
一瞬に甲の目の前に来て強力な一撃を与える
時干渉をすることによって物理法則を無視する強力な一撃を甲に喰らわせた
「ぐっ」
吹っ飛んだ甲は壁に強く衝突する
腹を貫かれることもなく、無事であるがあっちこっちの骨が折れていて簡単に動くことができない
(首から下の骨がほぼ折れている・・・足はマシか)
体の骨が折れている方に気づく甲
彼の時間稼ぎのおかげで彼女は立ち上がる
「血姫か・・・」
五条の目の前にいるのは血姫、紅谷総司
その姿は銀色に輝く髪を持ち、キラキラと輝いている女性の姿
に雰囲気が変わっていた、まるで別人じゃないのかと思えるほどに
「なんだその姿・・・そうか、それが本来の姿か」
「ええ、さっきは自爆したけど次はそうさせないわ」
本来の姿の紅谷が現る
次回へ続く