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371話 儀式の開始前

1週間後


ある日のことだった


「夜でやることと言えば!幽霊探し!」


「・・・・・・(理解不能)」


「佐々木が困惑しているだと・・・!んな馬鹿な」


「お前は何を言っているんだ?」


夜中にいたのは八草と佐々木の2人だった

いや、もう1人いる


「・・・何故俺も・・・」


同じく、佐々木と同様、困惑している人物ー浅瀬羅生

彼も巻き込まれている


「だって、面白いからね!」


「理由になっていないだろ」


「理解が追いつけない・・・」


お化けを見つけることを面白いと言う八草に呆れる2人

何を考えているのだと問い詰めたい気持ちが溢れる

呆れると言う動作は2人が今起きていることにぴったりかもしれない


「お前の能天気な性格には尊敬の意があるよ」


「なら、尊敬して」


「断る」


「え?」


「行動すると言葉を言うは違うだろ・・・」


やりたくないと心の中で思っている佐々木

そんな佐々木にドンマイと哀れな目を佐々木に向ける浅瀬


(八草がここまで馬鹿とはな。和奈と違いはない。まあ、学業の成績は八草が上だが・・・幼稚な考えをしているのは同じだな)


従兄弟と同じタイプの人間であることは浅瀬は前から知っていた


前から知っていたからこそ、呆れた顔ができる

知っているからこそ、呆れる顔ができるのだ


「何を考えているんだお前は・・・」


「浅瀬に同じく。お前さ・・・夜中にやることじゃないだろ。小学生かよ」


「いいじゃない。2人は暇なんでしょ?寮にいるんだし」


「・・・・・・まあ、俺は両親を亡くしているからな」


『・・・・・・』


重い空気が生まれた


「暇な理由がそれ?」


流石の八草でも心地のない空気には耐えることはできない


「まあ・・・そんなもんだ。佐々木は?」


「俺?俺は・・・両親と住んでいるから寮生活をしているわけじゃねえけど・・・暇なだけだぞ」


わざわざ来てやったんだよと愚痴を言う


「お前のせいでこんなことになったんだからな。まさか面倒事に巻き込まれると予想したがここまでとは思わなかったぜ」


「佐々木に同じくだな。わざわざこんな時間に起きる羽目になったんだ。それを幽霊探し?お前幾つだって疑問になる」


「2人とも酷いわね。これはあくまで表向きよ」


『表向き?』


八草の言葉に疑問を浮かべ、首を傾げる2人

何が表向きなのか分かっていない


「最近、和奈ちゃんが夜中に学園の地下に行っているって話を知り合いから聞いたのよ」


「何?」


浅瀬は反応する

彼には初耳の内容だ


「他のクラスの子から聞いたのよ。だから、貴方達2人を連れてきたわけ。あいつにも一緒に来るようにしようとしたけど残念ながら電話にもメールにも出ないから諦めたのよ」


「なるほど・・・今回呼ぶ理由としてはまだ・・・」


「もう納得するのかよ浅瀬」


「あいつがいない時点でな。最近、夜で何かしているとは聞いていた。流石に学園の地下に行くとかまでは知らなかったが・・・」


浅瀬はその話を聞いたことがあった

ただ、夜に何かしている程度しか知らないため、八草の話で何をしているのか少し分かった


佐々木は信じていない様子であり、能力学園の地下に行っているなんて信じていなかった


「地下に行く理由ってなんだよ。おかしいだろ」


「うん、だから、確かめるためにここに来たのよ」


「・・・なんと面倒な事を・・・」


呆れた顔をして頭を抱える佐々木


「そんな事をしている暇じゃないよ。行くよ!」


「そうしようか」


「なんでノリノリなんだお前ら・・・」


呆れながら佐々木も付き合うことになった

友達を気にする人、従兄弟の心配する人、呆れながら2人に付き合うことにした人


それぞれ3人が動くことになった


しかし、彼らはその後後悔することになる

まさかあんな事件が起きるなんて・・・


ーーーーー


現在


「あの時は驚いたよ。夜中の11時に集合させられたんだからさ」


佐々木は少し苦笑する

過去を振り返ることに何か忘れているような感じを見せるが真面目な顔へと戻す


「それは大変だったな・・・俺はあの後に来たからその前のことはアレの話以外に聞いていなかった。っで、あの後に何があったのかは聞いていたが・・・」


甲は佐々木に聞く

発見の時のことを



ーーーーー


佐々木海良side


八草の提案というか強引により、学園の地下に行くことになった俺


地下に繋がっていると思われている階段を見つけた時は驚いたがそれ以上に不気味な気配を階段から感じた

和奈の野郎が何をする気なのか分からない


浅瀬とは違って馬鹿な子供みたいな行動する人間が地下で何をするのか

地下に猫とかいるんじゃないかって勝手に想像するがそうではない


そんな甘い妄想をするより、見つけた階段から感じる不気味さは吐き気をする

普段の不気味な感じより何段階も上


こんなところが学園にあったなんて驚きだ

なんで今まで気にしなかったんだ俺


「訳わかんねえな・・・あいつが学園の地下に行くなんて・・・」


「普段は馬鹿だもんね」


「否定しない」


「そこは否定であれ。浅瀬、従兄弟の頭の悪さを認めていいのか?」


「いいんだ。あいつのことだ、今更何と言うと分からん」


「そうかよ・・・」


「否定しようも彼女を知っている私達が彼女のことを理解していないと思う?」


「それはどうなんだろうな・・・」


隠していることなんてたくさんある

俺も八草も浅瀬も・・・表裏はある

隠していること


誰かに隠していることなんてたくさんあって大量にある


他人に隠していることを気づくことは簡単ではない

でも、隠しているんだろうなって気づくことではなく、勘のようななんとなくで何か気づくことはある


簡単でもない話なんだが、あいつが隠していることは俺でも知らない


同性である八草も従兄弟である浅瀬でも知らないこと

何を隠しているんだあいつ


「全く・・・こんなことになるなんてな」


そう言って俺らは降りていく

降りた先にあるのは



6つの遺体と1人の女性と何かの魔法陣、そして、気味の悪い、笑っている浅瀬和奈の姿


『は?』


なんだよこれ・・・


「・・・ん?なんだ、君達か」


和奈は俺達を見る

お前・・・何をしているんだ


「おい、和奈。何をしている」


「羅生。何をしているって何も単なる儀式さ。捧げる生贄は1人だけでいいが面倒なことをするような邪魔者を殺したまで。高野青葉を使った儀式をするだけさ」


「それを何をしているって言ったんだ・・・!お前は何をしているのか理解しているのか!儀式?お前は一体、何をやろうとしている・・・!」


「そうだね。今からやろうとしていることを教えるとしようか」


「やろうとしていること?その儀式に何があるの」


「君も気になるのか。八草・・・まあ、簡単に言えば地獄と現世を繋がる扉を開ける儀式。


『地獄への儀式』さ。数百年も行われている我々一族の欲望によって生まれた儀式を数十年以来の年月をかけて今、やろうとしている。この私がね」


「一族だと?」


一族とはどう言うことだ

浅瀬達の先祖に何かあったのか?

それに地獄への儀式だと


そんな事をしたらこの世界がどうなってしまう?

分からないが和奈がやっていることはこの世界に悪影響にもたらす危険な事であることは間違いない


何をしようとしているのかは危険であることくらいだが、地獄に関係するモノならば、いいことなんて可愛いことじゃないのは分かる


止めないといけない


「お前はそれをして何を得る?」


「人間を変えた存在へと生まれ変わり。それが私の目的。そのための実験体(モルモット)として彼女を選んだ。


能力『接触』は触った対象の能力をコピーする能力。地獄からの生まれ鬼が現れ、受肉したりする場合、いい獲物となる」


『・・・・・・』


「止める気出来たんでしょう?止めてみなさい。私が倒すから」


4人は睨み合う

ここから何が起きるのか分からないが考えは一緒


(ここで倒す)


そして、同級生を止めることを彼らは考えるのだった


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