17話 合宿5
海野とアングリーとの戦闘が終わった後
紅谷とクレイジーは海野とは別の場所で戦っていた
クレイジーの攻撃が紅谷を襲う
「爆弾はやめて欲しいな」
爆弾を投げて攻撃してくるクレイジーの攻撃は紅谷は回避する
しかし、武器が多種多様であり、面倒だと紅谷は思っていた
大量の武器を所持している相手に面倒だなと感じるだけであるがクレイジーの攻撃を対処するのは面倒だ
拳銃ならまだしもロケットランチャーやグレネードなど爆発する物まで所持している
武器の対処するのに面倒にのも仕方ない
止まることもない攻撃が襲ってくるからだ
「戦いはどんな物を使用してもいいでしょう?」
戦いにはどんな物を使用してもいい
勝てばいいのだから
それには紅谷は思うところがあるし、否定はできない
だが、それでも
「いや、そうだけどさ。多様すぎるよ」
そんな多種多様な攻撃をされるのは紅谷でも嫌であると答えてしまう
どうして多種多様な攻撃ができるのかそれはクレイジーの能力だ
クレイジーの能力『空間倉庫』は見えない空間に物を入れると取り出すと言う能力
しまえる物はどんな物でもいい
拳銃や爆弾、大きな岩などの兵器に使える物でもしまうことができる
大きさには制限はあるものの工夫しれば強い
大きさの制限は二階建ての家以上の大きさの物は入れれないということ
ということはほとんどの兵器をしまうことができる
戦車や戦闘ヘリも
もう一つは生物は入れれないということ
たとえば猫とか犬などだ
デメリットよりメリットの方が多いのがクレイジーの能力『空間倉庫』
「ほれ」
空から大量の爆弾が降ってきた
地面についた瞬間に爆発した
大量の弾幕が落ちてきたのだ
すぐに離れることはできるだろう
「もう終わりでーいや・・・空を飛んでいるのですか。翼を生やすとは思いせんでしたよ」
クレイジーは空を飛んでいる紅谷を見る
紅谷は空を飛んでいた。
翼を付けて
どこから翼を生やせるのか魔法を使用してやったのだとクレイジーは考えている
「それがあなたの能力ですか?ならば残念・・・ティナ様には及ばない」
能力で生やしていると考えているクレイジー
紅谷の強さは確かに並のSランクの1年生とは比べ物にならないほど強い
しかし、それだけでは意味がない
戦闘経験が豊富ならまだしもたかが十数年の若者
戦争時ならまだしも世界大戦から80年くらい経った今では若者に戦争経験者なんていない
日本という国は平和である反面、本物の殺し合いに経験する者が少なすぎる
だから、殺しに慣れている者に殺されるのだ
「ティナ・・・まだボスがいたのか」
4人目のボスがいることに面倒だなと思った紅谷
まだボスがいることに気づいたことで考えに集中する
考えることに集中するようになったことで隙を作ってしまった
それを見逃すほど甘くないクレイジーは攻撃をする
「戦闘中に考え事は無駄ですよ」
クレイジーはロケランを何十個も出して発射する
「!?」
油断して直撃し、地面につく紅谷
大量のロケットランチャーを食らったからだ
「ロケットランチャーまであるのかよ・・・」
「ええ、40丁持ちのロケランでも喰らってください」
クレイジーはロケランを打つ
紅谷はまた直撃してダメージを負う
クレイジーの能力は直接的な攻撃手段がない
だからこそ、大量の兵器を用意しないといけなかった
産業界では重宝される能力だが悪用すると最悪の事態になる
その例がクレイジーのような者に当たる
「若い君に教えてあげましょう。私は140年は戦っているんですよ。戦闘経験は多いんです」
長年生きてきたからこそ、戦闘経験が彼にはある
140年も生きる人間、それがクレイジー
これは裏社会で殺し合いしてきた年数であり、実際はそれ以上生きている
「・・・・・・」
何も言わない紅谷
意識があるのかないのか分からないが
「まあ、もう意識がないあなたでは言っても無駄ですが」
流石のSランクいえど兵器には及ばない
過去のSランクの者達もそうだった
非能力者達は能力者達によって支配される世界を恐れて兵器を量産したとされる過去もあるくらい能力者に対して警戒していた
能力者を相手に対して対抗するために
だから、兵器はどんどん進化してきたのだ
魔法が通じない者が余裕にある世界で能力以外に通じる手段を作るために
「貴方レベルがSランクのトップなら後は簡単ですね」
アングリーの場所へ行こうとしたクレイジー
ーーーー
だが紅谷に背を向けた時恐ろしい程のプレッシャーを感じた
長らく感じたこともない程のーーー
(!?なんだ・・・このプレッシャーは・・・!)
恐怖を感じたクレイジー
「戦いがいつ終わった?」
聞いたことがない声が響く
クレイジーは声が聞こえた方向を見る
紅谷がいる方向に向けると
赤色の繭が出来ていて紅谷の姿は見えない
(なんだアレは?繭?私が背中を向けた一瞬でこれを作ったのか!?それにアレは・・・能力による体の組み替え?進化?見たことがないが何かに遂げようとしているために自分の身を守る結界か・・・)
クレイジーは最大限に警戒する
謎の変化に困惑する
このような変化は見たことがないのだ
どんな物なのか分析する
しかし、それが何なのか見ても分からない
過去の経験から遡っても繭が何なのか分からなかった
初めて見たのだそれを
謎の繭から感じる恐ろしい気配がどんどん膨れ上がる
クレイジーの実力はアングリー、ワンダーより格段と上。
そんな彼が危険視する謎の現象
クレイジーは攻撃しようとしたがそれは危険だと判断して繭が解かれるまで待った
少し時間が経つとーーー
繭が解かれた
繭から出てきたのは
ーーーーー
漆黒の髪に赤い目で15歳くらいの美少女
紅谷?とは違う別の人間が立っていた
ーーーーー
(誰だ?それにあの男は何処だ?ーいや、あの男が女に変わったのか。性別を変えた?どういうことなんです?)
目の前にいるのは赤い繭から出てきた少女
先程の姿とは異なった姿をしていた
翼は生えていない
紅谷総司ではないと思ったがおそらく本人だろう
「始めましょう」
ニヤリと笑う
その薄く笑った顔には不気味だと感じた
「失礼ですが貴方は誰ですか?それに・・・人間ではないような・・・」
キョトンと首を傾げる紅谷?
「・・・紅谷総司」
自分の名前を言う
ただそれだけだった
それだけでもクレイジーには驚くようなこと
自分の予想が当たるとは思わなかったからだ
しかし、このような現象をこの場でできる人なんて彼以外にいない
ならば事実であるということ
「その姿は能力による変化ですか?」
能力で姿を変えたのか聞くと目を細くする紅谷
「違う、解いただけ。これが私の本来の姿・・・」
先程の姿は仮であるとクレイジーに言う
「本来の姿・・・(先程の姿は何かの力で姿を変えていたと言うことか?)」
どう言う現象か分からない
見たことがない変化だからだ
外見が変化すると言うことはあり得る話
変化できる能力者があるからだ
しかし、彼が見たことがある能力者達でも繭を作ると言うことはなかった
すぐに姿を変えるからだ
外見の姿を変える能力者は数多に見てきたから言えることは今の姿の変化の仕方はあまりにも異質であること
動物の力を宿る能力者とはまた別の変化であるから
「あと能力は使用していない・・・それに能力使用せずに貴方を倒せる」
能力を使用せず、変化したと教える紅谷
さらに能力を使用せずとも倒せると言うクレイジーを煽るような発言をした
「ほ〜う?随分と自信がありますね」
「負ける気がしない・・・」
「ならば倒すのみ!!」
ミニガンを上から召喚して打つ
紅谷?は避けず受けるがダメージはなし
銃弾が吸い込まれるように消えているからだ
拳銃類は効かないと判断したクレイジーは別の武器を出す
今度はハンマーを召喚して紅谷に向けて攻撃する
クレイジーが両手でハンマーを持って攻撃しに来たに対して紅谷は片手で受け止める
「!?やりますね」
「・・・ふん」
一瞬でクレイジーの腹を殴るーーーギリギリクレイジーはハンマーを盾に防御した
反応できたとしてもダメージを受けてしまう
「がっ・・・」
吹っ飛ぶクレイジーは倒れた
強力な一撃を喰らったからだ
致命傷を免れたとは言え、危険であった
「なっ・・・(即死レベルの攻撃だと!?咄嗟にハンマーを盾にしなかったら今ので死んでいたぞ!!)」
ダメージを負って動けないクレイジー
1撃だけでも自分を殺すことができることに驚愕する
力の差が大きすぎるのだ
相手になるかならないどころか舞台に立つこともできないほどの差が2人にはあった
象とありの差では可愛いほど
恐竜とあり以上の差が目の前にあった
「・・・もう終わり?もっと遊ぼう」
クレイジーへ歩いてくる紅谷
ゆっくりと歩いてきているとは言え、それは恐怖を与える印象となる
(何者だこいつ!私を一撃で戦闘不能にするほどの威力!こいつが学生ーーーいや、ない!!学生と言うレベルの話ではないぞ!!それにこいつ・・・何処かの書物で見た事ーーー)
紅谷の特徴がある存在に似ていた
昔読んだこともある書物にーーー
「まさか・・・!?貴様ーいや、貴方は!!」
紅谷の正体に気づいて青ざめるクレイジー
紅谷が何者なのか理解してしまった
「う〜ん?あっ気づいたの?なら遊ぼうよ」
薄く笑う紅谷
クレイジーが自分の正体に気づいてくれたのかクレイジーの顔を見て面白そうと思ったのかは不明である
「いや、ありえん!まさか
始原
なんと言う者を相手にいたんだ私は!!」
力一杯紅谷から離れようと頑張るクレイジー
「・・・・・・」
「何故日本にいる?いやーーー何故能力学園にいる!!」
能力学園にいてはいけない人物が目の前にいた
紅谷の正体を気づいたクレイジー
正体を気づいたことで紅谷に対して抱いている感情は恐怖
恐怖が心を埋め尽くす
少しあった希望ですら打ち壊される最悪を
「私の事知っているの?もう150年前に書物無くなったって聞いたよ・・・」
ーーーーー
150年前
まだ日本が明治の頃に始原についての書物があったがある者達によって襲撃されて燃えた
それは誰なのかは不明
世界で始原に関しての書物は日本、フランス、イギリス、中国、ロシアの五国のみ
燃えた書物は政府が燃やしたとされているが真相は不明
政府が燃やしたということがはっきりしていない
残っている物は現在不明であり、どこにあるのか分からない
クレイジーは政府が燃やした書物の前に読んだことがある
クレイジーの年齢は180年以上
当時、政府の関係者だったクレイジーは150年前のある事件以来、政治の世界から引退
彼は幸せだった
あの地獄のような場所から逃げられたのだから
見えたのは恐ろしい力を持っている人物と巨大な何か
それを見て恐怖し、心が恐怖に埋め尽くされても逃げる力があった
逃げなければ間違いなく、死んでいたことを
地獄という最悪が集まっていた場所から逃げるように政治の世界から逃げてきた
その10年後に彷徨っていたところにティナに出会ったのだ
ティナと協力して暗殺組織を設立後の組織に加入して
その当時ーいや、能力者の誕生から数十年後から世界で恐怖の対象であった者達の存在が
始原
始まりの能力者の誕生により、10人の能力者が生まれた
日本、フランス、中国、ロシア、イギリスの5国に
始原の実力は世界を滅ぼせるとされる災害とされており、危険度は国家を滅ぼせるのじゃないかと言われている
その1人がここにいる
それは彼が勝てないという絶対的な強者であることを
(だからか!だから海野、風間、今村のトップ実力者達がこいつの下だった!!それは実力の差が大きすぎる!!学園は知っているのか!!)
海野は10年前に竜脳会が襲撃したが失敗した張本人の弟
風間はSランクの中で最強とされるほどの実力者
今村は日本の能力機関の上層部の関係者の孫
この3人はかなり異常だとクレイジーは情報を集めて理解していた
だが紅谷についての情報は他の3人と比べて全く情報がなかった
その理由は始原が学園に気づかないほどの隠蔽工作をして入学したからだ
「ああ・・・」
気絶したクレイジー
勝てるわけもなく、恐怖に支配され気絶したのだ
「ああ〜残念。でもこいつより強い奴がこの学年にいるからいい・・・」
無表情にクレイジーに向けて言う
「この時代に私たちを知っている人が少ないのは残念」
でも
「日本に始原数人がここにいる・・・その内2人がこの学園にいるなんてね・・・今度勝負してみようかな。あっでも始まりもいるんだった・・・あいつ何をするつもりかな・・・」
ゆらゆらと歩く
月を見ると真っ赤な赤月
厄災がうすく楽しく笑った
月がまるで厄災を祝福しているように
地獄と呼べる笑顔がそこにあった
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