242話 正親町三条堂馬の能力
ある日のこと
「マジかいな・・・そんなことあるん?また、出るとは思わなかったわ・・・」
堂馬は何かに驚いていた
また出たとは何なのか何に対してまた出たのか分からない
誰かが来て堂馬のところに来た
「何しているんだ?堂馬。お前が驚くようなことが何かあったのか?」
現れた者ー樋口が現れた
堂馬が驚いている何かに気になってきたので堂馬のところまで歩く
他の人達は別の場所にいるのでここにはいない
教室で1人でスマホを操作している堂馬
そんな堂馬が驚くようなこととは何なのかと思いながら見ると樋口は動きを止める
彼女にも驚くようなことだったのだ
それは何か
樋口の目に映っているのはあるゲームのキャラクターを手に入れたと表示されていたスマホであった
堂馬がやっているゲームで最近出てきた新たなキャラ
そのキャラを獲得していたのだ
「おいおい・・・ユリノスを手に入れたのか!?お前・・・いつも思うがガチャ運すごくね?」
堂馬がやっているゲームの新キャラを手に入れたことに樋口は驚く
樋口もやっているそのゲームで堂馬が溜まったガチャに必要な宝石を回したら新キャラが出たからだ
出る確率は0.05%と低いので樋口も欲しかったキャラだった
やっているゲームは『オルリア』
戦闘系ゲームである
樋口が欲しかった理由は新キャラが特定の属性の敵に超ダメージを与えると言う能力を持っていたからだ
他にもそのような能力を持つキャラはいるが新キャラは今までなかった光属性に特化したキャラだったので光属性のダンジョンで攻略するのに必要なキャラだったのだ
なので、すでに300連回しているほどそのキャラを欲しがっていた
それが堂馬が手に入れたのだ
羨ましいという気持ちが溢れた樋口
中々出ないので天井まで引く羽目になるなと思いながらガチャに必要な物を必死に集めているほど欲しいキャラ
獲得するのは個人差があるがゆえに羨ましく感じる
新たなキャラが欲しくなるのは誰にだってある話だ
樋口もその1人である
新しく出たキャラは紫色の髪を持つ女性
光属性に特化したキャラ
そんなキャラを手に入れた堂馬は初めて獲得したってわけではなさそうだ
「いや〜驚いたやでこれで4凸や」
あと1体やなと完凸しようとしている
そんな話を聞いて驚く堂馬
「はあ!?何連中だよお前」
すでに新キャラを持っていた堂馬に驚く
驚きと五体目の獲得であることに言われて狡いと同時に思った樋口
300連してまだ獲得していないのだ、堂馬がどれくらいガチャを回しているのか気になる
興奮状態の樋口に堂馬は答える
樋口の様子がいつも違うーいや、慣れているから答えようとしているのだろう
「810連や。あと、90連で天井やで、結構出るんやなこのキャラ、初めて出たのは30連・・・それなりに出るキャラなんやな。初めてではないが嬉しいわ」
4凸できる〜と呑気に言っている堂馬を睨む樋口
自分が持っていないキャラを何回も手に入れている堂馬が狡いとふざけるなと思った
この世は残酷と思ってしまう
あまりにもキャラ獲得に差がある
堂馬は新キャラを毎回獲得しているほど運がいい
彼の能力がそうなっているのかなっていないかと言われると能力を使用して獲得しているんじゃないかと思っている
そう言う能力を彼は持っているのだ
彼の能力は運関係の能力だ
正親町三条堂馬の能力『幸運』
運が良くなるというサポート能力であるがガチャに対して彼の予想よりも新キャラが多く出るように運がいいことが起きる
今回のように4凸も新キャラにできるほどの運の良さを発揮している
他の能力と違うのは『幸運』は自動型であり、オン・オフして使用するような能力ではないこと
自動に幸運が起きるので自分の意思関係なく、望んだことが起きる
そのような強い能力を持っている堂馬
誰もが欲しがる力であろう
堂馬の能力によって新キャラを獲得しているのは不公平だと樋口はよく思う話
樋口が言いたいことも分かる
自分が欲しがっている物を能力で獲得しているのだから
樋口の能力は強いがあくまで戦闘向きの能力
普段の生活で使えるようなところなんて少ない
それに対して、堂馬は普段の生活でも戦闘が起きた時にも使える
戦闘系能力は確かに強いが普段の生活で使えることなんて少ない
例えば、村上綾の能力『唯我独尊』は戦闘向きであり、戦闘中に無敵になるなど戦闘時に特化した能力であるが普段の生活で使用する場面は少ない
使えるのは料理中に包丁で指を切ったり、炒めているときとかに火傷をしないようにするなど料理に使えるが慣れれば怪我なんてない
玉ねぎを切るときに涙を出してしまうことを防ぐとかも使えるが家事に使える場面は少ない
それに対して海野流星の能力は
『成長』による日々の自分の成長を伸ばす
体が強くなって運動するときに使える
『未来予知』でテストの問題を事前に予測できたり、何が起きるのか事前に知ることができる
『憤怒』は普段の生活で使うところがないので使用しない
破壊エネルギーで物を壊したり、物を消滅させたりとゴミを減らすときには使える
『智慧』は演算の補助ができるので数学のテストで暗算のスピードが早くなったり、電卓を使わずに回答できるとか使える
演算スピードが早くなったり、考える時間が短くなったりとテスト中に使えると普段の生活で利用できる
能力を使ってテストをするなんて禁止している学校が多いので使用するにしても怒られるだろう
『混沌』は不明
海野流星の能力は戦闘時も普段の生活にも使える
5つも能力を持っていたら普段の生活に使用できるだろう
能力によって普段の生活に使えるのか使えないのかの差が大きい
そんなことがこの世界では良くある話だ
「俺出たことがないんだが?舐めている?」
俺だって欲しいキャラなんだぞお前と睨む樋口
彼女も新キャラ獲得したいという気持ちはあるのだ
「怖いわ・・・」
樋口の睨む顔を見て怖いなと感じた堂馬
能力でそのようなことが起きるのは良くある話
ゲームのガチャ以外でこの能力が発揮するのは記号で選択する選択制のテストで適当で選んだ記号が当たって満点になるとか3人が巻き込まれた事件に巻き込まれなかったとか『幸運』でそのようなことがよく起きる
彼からしたらなれる話であり、自動型能力(オート
スキル)であるこの能力にはたくさん助かっている
この能力を手放すほど愚かではない
「宝石ある?」
面倒なのでアレをやろうと堂馬は考える
ガチャに必要な宝石があるのかと樋口に聞く
「ん?一回だけガチャできるくらいの宝石はあるが・・・」
「なら、ワイに任せてくれや」
スマホのアプリを開いてガチャのところまで操作する樋口のガチャに堂馬は回す
すると新キャラが出た
「!?」
1発で新キャラを出したことに驚愕する樋口
330連でようやく、新キャラを手に入れたことに興奮が収まらない
「一回だけで新キャラ獲得できるって・・・運が良すぎない?俺にも分けてくれよ」
「運を分けるって・・・ワイにそんな力はないやで・・・ワイの能力が強いのは分かるやが・・・何でもかんでもできると思われるのは嫌やな・・・ワイにそんな力はないから無理や。幸運を分けることはできなんやで、そんな力があるなら悪用されるやろ。犯罪組織に捕まったり、警察に利用されそうで怖いわ」
そんなことがないと断言できない
利用できるものは利用するという犯罪組織も存在してもおかしくない
能力犯罪組織や裏の社会の人間らが堂馬の能力の情報を手に入れて襲ってくるかもしれない
仮に幸運を分ける、他人の幸運を引き出すような力を持っていたとしたら悪用されると堂馬が考えるのも無理もない
そんな能力を持って何をする気なのか分からないのが怖いので能力を自由自在に操るのはあまりしない自動型能力であるこの能力は自分以外の他人の幸運を操作するような力はある
それは他人の幸運を引き出す力
それと他に他人の幸運を奪うことも可能
かなりやばいことができるこの能力であるが自分の幸運を他人に分けることはできない
それだけでも狙われる理由になるので日々恐怖・・・元からこの能力『幸運』が自動型能力なので狙われる可能性は低い
それに堂馬は複数能力所持者であるので運で先頭に勝利することもなく、普通に強い
もう一つの能力は攻撃専門の能力ではないのが難点であるが運が良くなる能力を持っているので使える場面は多い
「ワイの能力は強いわ〜使える場面が多いのは利点やな」
とゲームを再開した
後日、新キャラを完凸した堂馬が樋口を自慢するのだがコテンパンにしばかれたのは言うまでもない
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