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176話 原初の会議1

黒side


原初の会議


数十年に一度しか開かれない会議である。魔法組合を立ち上げた始まりの者達が集まり、目的のために何をするべきかなどなど話すのである


(ついに来たか)


10個の椅子と円形の大きな机がある部屋に来た黒髪の男ーブラックはため息する。今回の件は滅王が逮捕された件である。


先日起きた大事件で計画が失敗したーというより、失敗する前提で動いていたが滅王が能力学園東京校生徒会長である有賀に倒されて捕まるという計画外なことが起きたことに対する会議になった。


まあ、ここ100年は会議らしいようなことをしていないが


(今回の話で俺が責められるんだろうな)


すでに見えている未来に胃を痛めるしかない。


俺がやらかしたことは多いがあいつらもかなりやらかしているがそのやらかしの差を大きくしたのが能力学園京都校を襲撃して世界中の能力者を殺した約100年前の事件。


あの事件でたくさんの能力者が死亡したのは言うまでもない。あの時間がなかったら能力者の人口は国の人口の2割くらいは行っていただろう。


俺の責任ってわけではないとは言えない。使用していたのが最悪の武器である時点で関わっているものだからな


(あの時はすぐに動くつもりだったのに覇王が放置しろと言われて放置したんだよな。)


ため息した。


(流石に止めに入ろうとしたが魔法組合のクソやろう共のせいで失敗。魔法組合のいくつか滅ぼしたがあの野郎共のせいで俺の仕事は大量になったからな)


非能力者共のせいで本来なら死ぬことがなかったたくさんの能力者が死ぬという大大大事件が起きた。


アレを測定不能レベルの危険度にしなかったのは間違いなく・・・


(魔法組合共が自分の地位を上げるためにやったんだろうな)


能力者の立場を落とすことで魔法使いの地位の向上を測ろうとした。


だから、あの3人が色んな国の能力者を殺害しても覇王が直接下すまで自由にできたのはこれが理由だろう。


魔法組合を嫌っているのはそういうことだと


(本当に面倒な世界だな。能力者も非能力者には何も違いがないのはあるがそれは非能力者の教育って文句を言っている奴がいる始末)


現実とはいうのは闇が深いなとよくよく思う。そんな感じに心の中で考えていると部屋に1人入ってきた


「『黒』久しぶりね。元気ではなさそうだけどどうしたのかしら?」


銀色の髪を持つ女性が来た


「『銀』か。元気ではないが・・・珍しいな、お前が開始前に来るとは」


「暇なだけよ」


毎回遅刻する遅刻魔が早く来ていたら驚くだろ。俺は大した驚きはしないが他の者達は驚くだろ


「らしくないのは分かるけど驚きはしないのね」


「お前は俺に対して遅刻するようなことは・・・まあ、少ないからな。この会議で遅刻するのはよくあるが」


「・・・それはいいでしょ」


なぜかよく赤くなっているがどうしたのだろうか。嫌味みたいに顔を赤くするとは俺のことを嫌っているみたいだ。まあ、同僚に対して恋愛なんてクソしかないが


「何かあったみたいけど今回の件は重要なの?」


今回集まった理由を知らずにここに来たのか。あいからず、興味ないなこいつ


「滅王が警察に捕まった」


「・・・・・・は?」


俺の言葉に唖然する『銀』。驚きを隠せていないが協力関係である滅王が捕まったことは驚くだろうよな


「誰にやられたの?」


誰が始原を倒したのか気になるようだ


「能力学園東京校生徒会長だ。天姫の孫と言えば分かるか?」


「何?天姫の?滅王が十数年しか生きていない子供に負けるとは思わなかったわ。暴走の件は力の制限をしていたけど・・・力の制限で敗北?」


「それはないが能力の相性が最悪だったのが理由だ。対象の技を消す『消滅』を持つ能力者だ」


教えるとまた驚く顔をする。感情が出やすい顔だなとは昔から思っているがそれはいい。


集合時間まで5分なのに全然集まらないことだ。時間を守ったことがある人なんてほとんどいないが


「なるほど・・・だから負けたのか。私達でも危険と感じる人物ってわけね。どうやって倒したのか理解できた」


「ちなみに倒した甲有賀は腹に穴が空いた状態で勝利した」


「それ人間?」


「能力者は人間じゃないのはお前が知っているだろ?今更何を言っているやら」


能力者が人間基準をしているような者達ではないのは世界の共通みたいなものだ。


非能力者と能力者を比べてはいかないとか文句を言う奴が世界にいるようなもの


「能力者でも始原を倒せる者なんてそうそう居ないのよ?」


「血縁だからと理由にはならないのはあるが・・・現在の学園の生徒・・・今の世代は我々の予想を超える実力者が育っているってわけだ」


始原に対抗できる者達が複数人もいるような世代なんて数十年振りだ。


まあ、ある程度は納得できるところはある。数十年前に規格外と呼ばれていた世代の子供となれば納得できることはあると言われたらあるくらいには


「それを聞かされている私のみにもなってほしいわね

・・・数十年保っていた均衡が壊れたってことでしょう?」


均衡を保つことが必要なのかと原初は考えていない。目的を果たすには均衡を保つという選択は目的の達成の邪魔になる。


世界を動かす事をしようとしている我々が常識を考えて動くとなれば負けるのは見え見えである。


『銀』と話していると部屋に入ってきた人物が現れる。


もう、開始時刻なのに3人しか集まらないとはあいからずだなと思う


「アレ?『銀』じゃないか・・・遅刻魔が時間通りに来るなんて珍しいね」


「私以外に遅刻魔はいるでしょ・・・」


「ほとんど遅刻魔だね」


来たのは緑色の髪を持つ女性ー『緑』だ


「聞いた話じゃ負けたんじゃなかった?『黒』」


嫌味を言うのか俺に


「加減はした。始原2人と学園の上位者を倒したところに学園長に遭遇してな。わざと負けた」


あそこで本気を出したら敵が増えるだけだからな。生徒に被害が出ないように考えた学園長も同じ考えだっただろうが真相は教えないほうがいいだろう


「その後に刀坂を仕留めようとしたが運が悪く、最高権力者に遭遇してしまったわけだ」


「最高権力者?弱いんじゃないの?」


「日本のところはイカれた人達がなるところだから実力はトップクラスよ。最高権力者に遭遇したなら仕方ないわ」


現在の最高権力者の実力が異常であると『緑』は知っているので俺にこれ以上責めることはなかった


「今回の問題を起こっていたのは『赤』だけど貴方はどう反論するのかしら?」


『赤』が怒っていた?知らん


「あいつが怒っているところで何も思わん」


「貴方らしいわね。『赤』に勝てる実力者なんてそうそういないわよ」


過去に戦闘して敗北したことがある『緑』からの忠告のようだが


「『赤』くらいで俺が負けると?あいつに過去戦闘に勝利しているから問題ない」


戦闘になってもこちらが勝つ。問題はない


「油断は禁物ですよ。彼女に勝利できるのは貴方くらい。貴方まで負けたら彼女の立場が上がって面倒な問題になりかねないので」


「一強になるような世界ではないだろう?我々は」


原初が1人だけ桁違いの強さを持つということはない。それぞれの得意分野で戦闘をしたらいいだけだ。まあ、それで敗北する奴がいるのが現実である


「まあ、そうだけど・・・にしてもなかなか来ないわね。『白』ならそろそろ来てもおかしくないでしょ?」


彼女が来てもおかしくない時間だが確かに遅れているようだ。らしくないから珍しい


「今回の件は突然の会議だ。仕方ないだろう」


2日前の事件についての話だ。本来なら1週間開けるのがいつものことだが突然集まれと言われても対応は無理だろう。


長い来ている我々が時間を守っている時点でおかしいのが思うところ


「開始時刻はいつも通りに遅くなるだろうな」

次回もお楽しみに〜

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