113話 絶望
2人の能力者と白尾は2人から離れたところに来た
吹っ飛ばされた白尾は倒れるも起き上がる
「いきなり酷いではないか。私はもう老人なんだぞ」
「この世界の老人は老化しにくいから若い頃とほとんど同じくらいの肉体を持っていることなんて普通にあるんだ。老人だからと舐めたら俺達が負けるのでな。許せとは言わないが大人しく降参したら何もしない」
「その提案は君達の都合上いいかもね・・・でも、私は君たち程度なら負けないよ」
白尾の煽りに少しキレる2人
「やってみないと分からないでしょうが。」
近接戦となって2人の攻撃を避ける白尾
「火炎竜」
炎の竜を白尾に向けて発動させるが魔法を消去して魔法攻撃を無効させる
「魔法の威力がこの程度なら弱いですよ貴方達」
「舐めんなよ」
男性ー野原一郎は武器ー斧を振り回して白尾に攻撃する
大きな斧を自由自在に操る野原
斧を振り回す時に起きる隙を作らないために魔法の発動をオートにして白尾の攻撃が来ないように対策している
(攻撃する前に魔法で私に攻撃してきますね。隙を埋めるために魔法でサポートですか。魔法を無効できる私にはそれは通じませんよ)
脇腹を殴って吹っ飛ばすが殴られても普通に立っている
「全然痛くねえんだわ。お前の打撃攻撃、俺の肉体に傷つけてないぞ」
「ゴリラですか貴方」
大した攻撃をしていないとはいえ、脇腹に殴ったのに普通に立っている野原
能力者は肉体の強度が高い傾向がある
魔法使いと違うのは能力が持っているかいないくらいの差
その差は普通に大きい
だがそれだけで差が大きいわけではない
魔法使いは主に魔力量を増やすことと魔力操作による魔力消費を抑えて、長時間の戦闘でも生き残れるように鍛えられる
だが能力者は能力によって能力が自由自在に使えるように鍛えられる
身体能力系の能力者の場合は肉体を鍛える
サポート系の能力者は肉体を鍛えるか能力を使えるように磨くか
様々あるが基本的に肉体を鍛えている人の方が多いのだ
(これだから面倒なんですよ。能力者は身体能力が高い。この原因は能力を持った時に肉体が能力に耐えれるようにするため身体能力が高い。ですが)
全ての人間が能力に耐えれるってわけではない
能力を得て生まれた子供が能力の力に耐えきれず、死産するケースは多い
死産の確率は非能力者より大きいのだ
能力に耐えれる肉体を持つ彼らを魔法使いが勝てないことが多いのは肉体の強度が違うから
(2人の実力はS級中位くらいでしょう。連携でS級上位にいけると判断できる)
「水の槍」
女性ー立花伊那は魔法を撃つ
片手で魔法を受ける白尾
「(片手で魔法を受けるなんてね。この男の実力はS級最上位?いや、SS級か)野原。能力使うわよ」
「了解した」
野原は能力を使う
「ハサミ?」
野原の手から出てきたのはハサミだ
「俺の能力は『ハサミ』対象を切る力でも思ってくれ」
ハサミを元に戻して攻撃する野原
避けると壁がハサミで切られる縦に切られて細長い穴ができた
「(喰らったら切られるのかなるほど。こいつの能力は『ハサミ』で合っているでしょう。対象を自由自在に切ると分かったなら当たらなければいい話です)その能力は対象を触れることで発動できる。当たらなければ問題ありませんね」
「余裕か。だが」
野原の足から切り取り線が出てきた
「これはどうだ?」
「!?」
野原の足から出てきた切り取り線が地面にも出てきて白尾の足に来て切られた
「対象を決めたなら遠距離でもいけるのですか」
(触れたら終わり、巡られた切り取り線に触れたら終わりと判断できますね。威力は触れた時より威力は低めですが対象を決めて当たるまでその距離に限界はないと考えられる。S級の実力者としてやっているのは身体能力ではなく、能力もそれなりに厄介ってわけですか)
野原から出てくる切り取り線が次々と周りに出てくる近づけば切られると言う面倒であるが空中にすることで切られないと考える
「ふん、飛ぶだけで解決すると思うなよ」
空中まで出てくる切り取り線
「面倒な。対象を空間までできるのですか」
切られても大したダメージにならない白尾
「火力不足か。これでもかなり能力を鍛えたと自信があったが俺の自惚れだったようだ」
「単に私には通じないだけですよ。危険度SS級でも厄介だと感じてしまうでしょう。私は強いだけです。何も問題はありません」
切り取り線で切られても服にすら切られてない
「俺の能力とお前では相性が悪いってことか」
「そう言うことです。諦めますか?」
白尾の言葉を聞いて笑う野原
「諦めが悪いのでね。その提案は乗らないんだよ。能力が通じないのは分かったが俺だけじゃない。仲間がいるんだ」
「そうですか。それは残念です。もう1人の方を倒したら諦めれば私の勝ちなのは分かってましたが」
「そうかよーーーやれ!」
「!?」
白尾は立花を見ると魔力による出力が高い力を放とうとしている
「時間稼ぎ助かったわよーーー終焉皇帝」
放たれた技は白尾に直撃して学園の一部が破壊された
「あいからずの威力だよ本当・・・」
白尾がいた方向の建物が崩壊
立花の能力『一撃必殺』
1日に1回しか発動できないと言うハズレ能力と思えるが一撃の出力はSS級を軽く超える威力になる
当たれば即死レベルで威力が出る
1回しか使えないが威力は最強クラスになる能力
「この能力を使ったから終わりでしょうね」
今日は能力を使えないので任務を入れない
白尾の気配はない
倒したのだろう
「死んだのか?」
「・・・気配がないから消滅したかも」
「やりすぎだろ・・・」
対象を捕まえる予定だったが予定外なことをしたのでため息する野原
「あとは犯人だけね」
「江野先輩の同級生だろう?俺達に介入するなって言われたらどうするんだよ」
「大丈夫でしょ?問題はない。敵はすでに数十人を殺害しているSS級の化け物。あの人を無力化するのが私達がやるべきことよ」
「・・・そうかよ」
2人はその場から去ろうと歩く
ーーーーー
がそれはできなかった
『!?』
突然気配が大きくなったからだ
「なるほど。ここまでの威力を出すとは思いませんでした」
崩壊した建物から出てきた白尾
服ですら破れてなく、無傷だ
「嘘でしょう・・・私の能力が効かない・・・?」
自身の最大火力ーいや、一日に一回しか使えない力を使ってもなお無傷であることに信じられなかった
「中々の威力でしたよ。私が直撃してここまで吹っ飛ばされたのは久しぶりです」
帽子を取って帽子に付いた埃を払う
「私を倒せると思ったら大間違いです。威力は素晴らしいですが溜め時間が長いのは相手に隙を与えます。ほら」
『!?』
帽子を向けると先程立花が放った『終焉皇帝』が放たれる
2人は驚いとなか避けるのを忘れて喰らってしまう
学園の半分が壊れた
「避けないとは・・・戦闘で油断する者はまだまだ未熟ですね。私が避けなかったのは油断したからではなく、威力がどれくらいなのか喰らってみただけです。まあ、ダメージになりませんでしたが」
倒れた2人を見て言う白尾
「短期に決着をつけるのはいいてすよ。長期戦は不利になりますから。だが弱すぎます。私を相手にするならS級程度では意味がないと思ってください」
倒れた2人
最初から勝負は決まっていた
痛みがない時点で敗北している
「では私は行きますか」
倒れている2人を置いてその場に去ろうとする白尾
だが突然参戦する者によって歩くのを止める
突然起きる巨大なクレーター
「!?」
白尾は大きな音に反応して着地した者を見る
黒髪の男
「あっやらかした。学園の校舎破壊してしまったわ。どうしようか」
呑気な声とともに白尾を見る男
「何者です?貴方」
「何者?俺は名乗る人ではない」
家にいたはずの
海野流星
参戦
戦いはまだ終わらない
主人公参戦!
次回はどうなるのか!?
次回もお楽しみに〜