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プロローグ

「ありえないっ」

「うそだろ……」

「ふざけるなっ!!」

「いや!どうして……」

あちこちから、そんな声が叫ばれる。

かくいう私も頭の中が真っ白になってしまった。



ことの発端は、小学校のクラス会に誘われたことだった。

親友もいない、友達と呼べる相手すらいなかった私は参加するつもりなど毛頭なかった。

そんな時、クラスの人気者でまとめ役だった同級生から電話がかかってきた。

もちろん、私の携帯番号なんて教えていない。

実家の固定電話にかかってきたのだ。


「あっ、望月?おれ、田上だけど、6年3組で一緒のクラスだった。分かる?」

もちろん、覚えている。クラスで皆から好かれ、中心人物だった人だ。

「……うん」

「あのさ、手紙届いてたと思うけど、クラス会参加してくれね?」

「えっ?」

驚いた。

クラスから嫌われてた私なんか呼んでも、盛り下がるだけだろう。

私だって参加したくない。

そう、私はクラス全員から、シカトされていた。

簡単に言えば、イジメを受けていた。

まあ、虐めていたのは、クラスの数人で、他のクラスメイトは、ただの傍観者だったのだが。

もし助けたら自分がターゲットになるかもしれない。

その気持ちは分かる。

だがそのせいで、私は全員からシカトされ孤立していた。


「望月が来てくれたら、全員揃うんだよ。

担任だった、佐賀美先生が今年定年で、皆で考えた結果、ビデオレターにしようってことになって。」

「……」

「で、その日に撮影しようと思うんだよ。せっかく、皆集まるんだから、クラス会にしたらちょうどいいだろ?」

「……」

「全員そろわねーと意味ないだろ?来てくれるだろ?他の奴等だって忙しい中予定空けたんだから。」

「分かった。ビデオ撮影だけ参加する。」


そう言われては断ることはできなかった。

私は少しだけ、参加するということなった。

もちろん、ビデオ撮影が終わり次第、すぐに帰るつもりだった。

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