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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第4章(シューティングゲーム)
9/91

009(あるサッカー選手の自殺)

そのボイスチャットを聞いたギルドメンバーは、一旦、ワープエリアに集まる。


「おい、スマートモンキー。ライガーはどのゲームに入ったんだ?」

「ライガーかは確認出来ねえでさあが、どうやら、スーパーガンユニコーンにインしたみたいでさあ」

「コーシは?」


スマートモンキーは首を横に振る。


「死んだのか…………」

「ええ。ライガーが出てくるまで待ちやすかい? 危険なゲームでさあ」

「先に、何故俺達をSNSに閉じ込めるのか理由を教えてくれ」


スマートモンキーの頭に、はてなマークが表示され、少し考えてから話し始める。


「…………あるサッカー選手が、夢半ばで自殺したんでさあ」

「それと俺達と何の関係が?」

「そ、それは…………ピーピーピーピー。あかさたな」

「おい、スマートモンキー! 壊れたか」

「あかさたな、はまやらわ、帝釈天。…………ダメでさあ。それを言おうとすると、言語統制されてしまうでさあ」

「使えねえな」

「スーパーガンユニコーンをプレーする前に、他プレーヤーの攻略を観ることをオススメするでさあ」

「くっ、仕方ない。今出来る事をするか」


アールはギルドメンバーに提案しようとしたが、辺りを見渡すと、メンバーの半数ほどが居ない。アールはキノコに状況を聞く。


「キノコさん、皆、どこに行ったの?」

「スーパーガンユニコーンにインしたよ。アールさんも急いで。強いプレーヤーに突撃してもらいたい」

「まずは、他のプレーヤーの攻略を観る方がよくない?」

「そうか、しまったな。しかし、もうドンパチが始まってる。時間がない。私もインするから」


アールはバイオレットに残るように言おうとしたが、すでに、プレーを始めてた。アールは急いで、スーパーガンユニコーンにインする。


アールをはじめ、ギルドメンバー10人がスーパーガンユニコーンのスタートポジションに着く。他のギルドもいくつかプレーしている。


スーパーガンユニコーンの舞台はディストピアと化した未来の日本。リアルに忠実に再現されている。ルクソール・オンラインの三本柱に属するVRゲームだ。インしたフィールドによってスタート位置が変わる。コーシが自殺した32番フィールドのスタート位置は羽田空港。8番フィールドのスタート位置は諏訪湖周辺。ゲーム内容は海外から来る人型ロボットや宇宙人から日本の各都市を護るのが、任務となる。勿論、フレンドリーファイアとプレーヤーキルもあり。


アールは一通り、チュートリアルをする。スーパーガンユニコーンを中断するには、ゲーム内のコンビニに入らなければいけない。アールは諏訪湖を一望する。朝日が眩しいし、暑い。初期装備はガシャで手に入れた物と銃1丁を選べる。基本装備に懐中電灯、木の棒二刀流、レベル横取りリボルバーをセットする。そして、銃はアサルトライフルのファマスを選ぶ。銃弾はNATO弾だ。マガジンは4つ。装弾数は30発。


ゲームがスタートした。


「アール君! 危ない!」


バーン! バーン! アールは武骨な人型ロボットに裏を取られていた。ロボットがハンマーを振り上げて、アールを狙っていたところを、バイオレットがスナイパーライフルで破壊する。


「サンキュ! 他の敵は居ないな?」

「何か他のギルドの人達がかっさらっていったよ」

「そうか。バイオレットはゲームからアウトしてくれ」

「そうはいかない! 皆で協力しなきゃ」

「しかし!…………危なすぎるよ。俺に任せろ」

「私が女の子だからって、ナメないでよね! それに、サッカーで結果出したからって調子に乗ってない?」


アールとバイオレットの間に微妙な険悪ムードが漂う。


「…………たくっ! 知らねえぞ」

「じゃあ、行こうよ」

「どこに?」

「諏訪大社の社に人間チームが集まってるみたい。走るよ」

「おおぅ」


歩くだけで時速40キロメートルは出る。走れば400キロメートル。諏訪大社まで数秒で着く。


諏訪大社はカオスだった。1人のプレーヤーが、フレンドリーファイア、プレーヤーキルで100人を殺そうとする蟻地獄だ。

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