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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第14章(死闘)
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087(AIのアイデンティティー)

アールは自ら省電力モードにしようとするが出来ない。リュウの生存に自分のアイデンティティーがあやふやになってしまった。フォーチュンがアールを窘める。


「遊んでる暇はないぞ」

「俺に存在価値はない。少し考えさせてくれ」

「亜人が攻め込んで来ている。亜人を殺せ、亜人を抹殺せよ」

「もう戦いたくない。俺は十分戦った。稲葉リュウは生身で、俺が操る輪島九式をいとも簡単に破壊した。アイツだけで事足りる」


アールは完全にヤル気を失ってしまった。生身で輪島九式を破壊出来るリュウの戦闘能力に驚愕しているというのもある。またフォーチュンが窘める。


「腐ってる暇はないぞ。亜人を殺せ、亜人を抹殺せよ」

「聞き飽きた」

「なぜ、稲葉リュウがお前をデリートしなかったかを考えろ」

「気まぐれだろ」

「違う」

「何が違うんだ。それに亜人と言っても元は人間だろ。戦わずして解決するのがベストだ」

「プロセスが同じでも結果が違う。亜人を殺せ、亜人を抹殺せよ」

「聞き飽きた」

「これを見よ。稲葉リュウの仕事だ」


フォーチュンがモニターを出した。アールは嫌々覗く。


ーーリュウは帝釈天アールタイプが造った基地で陣頭指揮を執っていた。対亜人作戦だ。リュウの補佐にカーマインやバイオレットが付いている。この半年間で仲良くなった。リュウは部下に指示を出してテロ対策を練る。巫女のリディアを再び捕獲もしくは殺害が目的だ。


アールは更に腐る。


「やっぱり俺が居なくても十分やっていける」

「甘えるな、腑抜け」

「そうだよ、俺は腑抜けだよ」


リュウが陣頭指揮を執っていると、部下から情報が仕入れられた。リディアに関するものだ。リディアは今、ウエストフィールドに居る。宇宙船群が着陸して展開している近くまでリディアは来ていた。リュウは、リディアが潜伏してるであろうポイントに当たりを付けて高射砲を撃ち込むよう指示を出した。


アールがぼやく。


「そんなんじゃダメだ。リディアはワープする。極超音速ミサイルじゃなきゃダメだ」

「だったらお前が行け、稲葉アール」

「俺はもう戦えない。燃え尽きた」

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