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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第12章(内戦)
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082(女神降臨)

ーーアールは気が付くと白い空間に居た。帝釈天アールタイプの船長室だ。光が近付いて来て人型になる。


「モコロ! モコロなのか!?」

「我が名はフォーチュン。女神なり」


光は二十歳くらいの女の子に姿を変えた。まんま女神の格好をしている。


「女神!? ライガーは? 帝釈天アールタイプはどうなった?」

「落ち着け。帝釈天アールタイプは無事にガンマスF1に着陸した」

「えっ?」

「お前は半年間、眠っていたのだ」

「ライガーは、俺にトドメを刺さなかった?」

「気まぐれなのか、お前を取っておきたかったか。それは分からん。お前は省電力モードで保存されておったのだ」

「スマートアニマルはどうなった? カーマインやバイオレットは?」

「スマートアニマルは活動しておる。船員も無事で任務に就いておる」

「そうか。フォーチュンと言ったな。あんたはどういう存在なんだ?」

「AI船長仮、兼務で2代目緊急制御AIもやっておる」

「俺の役目もお仕舞いか」

「そうも言っとれん。亜人のテロ行為は激しさを増しておるのだ」

「巫女のリディアを捕まえたのにか」

「逃げられた」

「もー、何やってんのー。せっかく俺が捕まえたのに」

「四本腕の亜人による自爆テロ攻撃で基地は壊滅した。そのどさくさに紛れてリディアは逃げた」

「報復だろ」

「そうとも言えるな」

「俺はこれからどうしたらいい?」

「外の空気でも吸ってこい」

「AIは呼吸出来ない」

「例えだ。帝釈天アールタイプの輪島九式を貸してやる」

「分かった。行ってくるよ」


アールは帝釈天アールタイプのドックにある青色の輪島九式にインストールする。ハッチは開いていた。そこから外の世界を覗く。朝日が眩しい。


すると1人の人物がアールの前に立ちはだかった。


「ご苦労、稲葉アール。お前の任務は終わった」


アールの気持ちが曇る。


「お前は誰だ!? お前は死んだはずだ!」

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