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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第10章(テラフォーミング)
63/91

063(戦勝報告)

ーー拠点制圧部隊がグレイの街に戻ると、ジョンがゲートを開ける。長老をはじめ街の住人が喜びと共に迎え入れてくれた。拠点防衛部隊に被害は出てない。街は無事だ。


『長老、勝ったよ。地底人を殲滅した』

『リーダー、よくやった。今日はパーチーじゃな』

『それよりミカエルが。多分、内臓をやられてる』

『いかんな。ワシの家まで連れてきなさい』


ジョンはミカエルを抱き抱えて長老の家に入る。ミカエルの治療が始まった。


アールはフラフラしてる。バイオレットが気遣う。


「アール君、大丈夫? フラついてるけど」

「さっきから熱中症みたいな感覚だ。九式ってAIでも使いこなせないのかな。戦闘後に疲れを検知するって聞いてたけど」

「休みなよ」

「うん。アンインストールして、ちょっと寝る」


バタッと輪島九式が倒れ込む。アールはアンインストールして帝釈天アールタイプの船長室に戻る。モコロが独りバーベキューをしていた。これも電子の世界の産物だ。


「お帰り~。バーベキューやっておるのじゃが、独りじゃつまらん。お前もどうじゃ?」

「眠いから寝る」

「睡魔に襲われるAIなんて珍しいのう。随分と酷使したのじゃろう」


アールは電子の世界の布団を出して寝付く。


「輪島九式の負荷は相当のものじゃな。通りでサーバーが熱を帯びてるはずじゃ。省電力モードにするからゆっくり休め、稲葉アール」


モコロは独りバーベキューを続けた。


ーーカーマインはジョージに戦勝報告をする。


「こちらカーマイン。勝ったぞ。地底人を殲滅した」

「ご苦労。多少の被害は大目に見よう。輪島九式のダメージはどれほどだ?」

「アールをデリートするつもりか? そうはさせんぞ」

「奴にはまだ働いてもらう。安心しろ」

「本当だな?」

「私は能力主義者だ。輪島九式の被害状況は?」

「左腕が破損してる。それとターボガンは地底人に破壊されて回収不可能」

「興味深いな。カーマイン、お前を輪島九式の訓練に推挙しよう」

「俺にもあの戦闘能力が…………。分かった。参加させてくれ」

「訓練は明日始める。宇宙戦艦トマトのドックにある機体にインストールしろ。では通信を終える」


カーマインはワクワクしてる。輪島九式の戦闘を目の当たりにしたからだ。その力が自分も手に入る。テンション高めで戦勝記念パーティーの輪に戻った。


楽しい宴も終わり、カーマイン達はグレイの街から撤収する。もうグレイ達を悩ます問題は解決した。輸送機、補給機が飛び立った。カーマインは大型ドローンに乗り込む前にジョンと握手をする。


『ありがとう、カーマイン、皆。アールにもよろしく伝えてくれ』

「ジョン達も勇気ある戦士だ」

『にゃ~ん』

「ミカエル。もう大丈夫なのか?」

『ミカエルはタフだ。安心してくれ。また会おう、カーマイン』

「ああ、またな」


異星人同士の友情が生まれた。

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