060(輪島九式の仕様)
ーー夜が明け朝になると、カーマイン達が戻ってきた。再びインストールされ、立ち上がる輪島七式、八式。バイオレットは補給機内で新しい輪島八式を紫色に塗装してもらった。そして、レールガンを支給される。アールは外に出ると、哨戒部隊のついでにスマートモンキーも来た。
「アールの旦那~」
「スマートモンキー、どこに行ってた」
「偵察でさあ。地底人のねぐらを突き止めやしたぜ」
「どこだ?」
「ここから東に3キロメートル離れた所に入り口がありやす」
「1人で行ったの?」
「ええまあ。あっしは質量を持ったホログラム。いざとなれば姿を消す事が出来るんでさあ」
「便利だな。それより輪島九式を増やしてくれ」
「それは無理だと思いやすぜ」
「何でだ。ジョージの横槍か」
「いえ。輪島九式の操縦は人間には長い訓練が必須でさあから、すぐに運用出来ねえでさあ」
「じゃあこのターボガンってヤツを皆に配備してくれ」
「それも出来ねえでさあ。七式、八式がターボガンを発砲すると腕がもげやすぜ」
「そうか。それなら仕方ないな」
「九式のしなやかな人工筋肉が、ターボガンの反動を吸収出来るんでさあ」
「スゲーな、九式」
「それより、上からの命令では地底人を殲滅しろとの事でさあ」
「じゃあグレイは助かるのか?」
「ジョージもバカじゃねえでさあ。グレイが人間側に着くなら協力体制を取るでさあ」
「それを聞いて安心した」
アール達、哨戒部隊は二班に別れる。グレイの街を守る拠点防衛と地底人のねぐらを攻撃する拠点制圧。ルクソール・オンラインのギルド、モンキータイガーと火の鳥は拠点制圧チームの中心メンバーとなった。グレイの戦士達も防衛と制圧の二班に別れ、リーダーのジョンは制圧チームに加わった。猫のミカエルも着いてきた。
サトル、ミセル、ロゼをはじめとするギルド、火の鳥は大型ドローンで空路を行く。アール達は、ジョンとミカエルが先導して陸路で行く。アールはジョンに聞く。
「気になったんだけどさ」
『何だい?』
「地底人って頭が悪いから農業は出来ないみたいだけど、酸素ボンベやマスクは作れるんだな」
『それは、イーストフィールドのリディアが供与した物だ』
「見返りは何?」
『地下に埋蔵されてる炭素の塊らしい』
「ダイヤモンドか」
『リディアは我々にもレーザー光線ライフルなどの武器を供与してくれた。無償で』
「恐らく、リディアの目的はウエストフィールドに居る高等生物同士の潰し合いだ」
『薄々分かっていたよ。だが、我々には人間が着いた。パワーバランスは崩れる』
「ウエストフィールドには他にも宇宙人が居るか?」
『居るよ。でも無害な連中だけだ。森と暮らす部族、海と暮らす部族とか』
地上部隊は警戒しながら地底人のねぐらの入り口に着いた。




