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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第10章(テラフォーミング)
59/91

059(考古学)

ジョージからアールに緊急通信が入った。


「稲葉アール。輪島九式を勝手に運用したな?」

「それで地底人のボスを4体倒した。別にいいだろ? ドックの現場監督の許可は得ている」

「九式を壊したらお前はデリートだ。覚えておけ。通信を終える」


アールは通信を切られた。もやもやしてるところへカーマインが話し掛けてきた。


「俺達は仮眠を取るから見張りを頼む」

「ああ。人間は寝ないとな」

「アールは自分がAIだと知った時にどう思った? やっぱりショックを受けたか?」

「な~んも。AIも悪くないよ。さ、寝な」

「助かる。じゃあまた後でな」


カーマイン達、北東に展開していた哨戒部隊は帝釈天アールタイプに戻り、コールドスリープのカプセルの中で眠りに付く。連戦続きだ。皆、ぐっすりと寝る。


アールはジョンの家に招かれた。平屋のコンクリート製で、デザイナーズマンションみたいにモダンだ。ロボット掃除機がブーブー言いながら四隅を掃除している。地球の2020年代辺りの生活環境だ。ジョンは椅子に、アールはソファーに座る。


『コーヒーでも飲むかい?』

「コーヒーがあるのか。スゲー、地球みたいだ」

『地球にもコーヒーがあるのか。あ、変な事を聞いてしまったな』

「そうそう。俺はAIが操縦するロボットだから気持ちだけでいいよ」

『済まない。僕は大学で考古学を専攻していた』

「学舎があってもおかしくない。だってコーヒーがあるくらいだから。ガンマスF1の考古学も面白そうだな」

『地球と全然違ってとても興味深い。地球に人類が誕生して20万年らしいね。カーマインから色々聞いたよ』

「ああ」

『ところが、ガンマスF1の出土物を調べると、およそ200年前を境に高等生物の形態が異様に変化してるんだ。変だと思わないかい』

「突然変異か?」

『かもしれない。もしくは、君達の前に別の宇宙人が侵略してきたか』

「実に興味深いな。この星の過去に何が起きたかは断定出来ない?」

『うん。考古学は根気の要る仕事だからね。それに地底人の事もある』

「奴らの狙いは何なんだ?」

『地底人は雑食だ。何でも食べてしまう。低知能で農業をするという事を理解出来ない。だから、我々を食料と見なして時々、誘拐しに来るんだ』

「牛もか?」

『地底人は牛より我々グレイのが好物だ』

「厄介だな。だが、任せろ。俺が地底人を倒してやんよ」

『心強いな。ありがとう、アール』

「俺は戦わなければいけない。お偉いさんの反感を買うと消されてしまうんだ」

『シビアだね』

「まあ、君達の事は守ってみせる」

『ありがとう。本当に助かるよ』


『にゃ~ん』


ジョンの部屋に猫が入ってきた。猫と言っても地球のとは違う。ソフトモヒカンで頭から尻尾まで毛が立っている。大きさはサーバルキャットくらいだ。


「猫か?」

『うん。ペットの〝ミカエル〟だ』


ミカエルはアールの足にスリスリしてくる。


「可愛い奴め。ぬこっころ」

『にゃ~ん』

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