042(神と勘違いされ)
ーーアールのモニターに町が見えてきた。ここまで宇宙人と出会わなかった。ブースターの燃料も切れて歩きで進む。すると、数体の宇宙人が現れた。宇宙人達はアールが武装してない事を確認する。
『お前はなんだ』
「済まない。別の惑星から来といて、あなた達の仲間を沢山殺してしまった。本当に済まない」
『お前、神ではないのか』
神。それはガンマスF1にも宗教があることを意味する。
「俺は神でも仏でも…………いや。ある意味で仏だ。死人の行動パターンがインストールされたAI、アーティフィシャル・インテリジェンスだよ」
『お前、神だな。皆! このお方を祀るぞ!』
「ちょっと待て」
アールとスマートモンキーは数体の宇宙人に担がれて町の中心部まで連れていかれる。
『オサに会わせてやる。楽しみにしてろ』
「偉い奴か?」
『そうだ。イーストフィールドで一番偉い』
ガンマスF1には主に4つの大きな大陸がある。その1つがイーストフィールドだ。宇宙戦艦トマトもイーストフィールドに着陸している。
アールとスマートモンキーは町外れの木でできた掘っ建て小屋の前で降ろされた。
『この中にオサが居る。入れ』
「ああ」
アールとスマートモンキーが掘っ建て小屋に入ると目を疑った。人間だ。人間と同じ姿の女性が待っていた。20代くらいで、黒髪のロングに白い肌、青い瞳、部族の化粧と服装。イーストフィールドを統べる者の長だ。
『ようこそ、神よ』
「俺は神じゃない」
『では何者?』
「あなた達からしたら宇宙人だ。地球という惑星からやって来た」
『なぜ?』
「地球はもう生物が生きれる環境じゃないんだ。だからこの惑星にテラフォーミングしてる」
『この星を乗っ取るつもり?』
「俺は友好的にしたいが、乗っ取ろうとしてる仲間がいるのも事実」
『貴方はどっちの味方?』
「分からない」
『我々と友好的にするなら、ウエストフィールドの土地を全て差し上げましょう。但し、ここ、イーストフィールドには手を出さないと約束しなさい』
「本当に? そんなに譲歩してくれるなんて」
『開拓はイーストフィールドより大変かと思いますが』
「それくらい大丈夫だよ」
『そうですか。自己紹介がまだでしたね。私は巫女のリディア。イーストフィールドとウエストフィールドを統べる者。貴方、名前は?』
「稲葉アールだ。宇宙船のAI船長も兼ねている」
『白旗を持っている生き物は?』
「あっしはスマートモンキー。アールの旦那の部下みたいなもんでさあ。今の話を信じやすぜ? 上と掛け合ってみますわ」
『お願いね。アール、スマートモンキー』




