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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第8章(第2の地球)
36/91

036(迷惑な奴)

ーーアール達、チームは病院の隅々まで調べる。それほど大きな施設でもない。すぐに索敵が終わり、結果、他にモンスターは居なかった。カーマインの提案でこの病院を拠点にして戦う事になった。頑丈な金属でできた建物だ。鉄壁の防衛が出来る。病院は未来型でアール達が見たこともない設備だ。カーマインは電波妨害の中、何とか補給機と大型ドローンを呼び寄せて病院の外に着陸させた。アールとカーマインは屋上に上がり話し合う。スマートモンキーはメンテナンスに行った。


「またとんでもないクソゲーに閉じ込められたな」

「アールはAI艦長なんだろ? なぜ把握出来ない?」

「解らない。自称神という緊急制御AIのが上位のシステムみたい」

「厄介だな。取り敢えず、ここを拠点に動く。応援部隊もすぐに来るだろう」

「この島の規模は?」

「周囲20キロメートルだそうだ。この島を落とせば奴らに逃げ場はない」

「だがモンスター達はゲリラ戦で応戦してくれる。簡単にはいかない」

「夜が明けたら爆撃機も参戦してもらう算段だ」

「リアリティーがあるゲームだな」

「全くだ、ハハハ」


その時だった。バン! 対戦車ライフルの銃声だ。


「モンスターめ。しびれを切らして攻めてきたか」


カーマインはセンサーを使う。


「近くに敵は居ない。屋内で銃声が聞こえた。急ごう」

「ああ」


前のルクソール・オンラインで、アールをプレーヤーキルした杉山が対戦車ライフルでバイオレットを撃った。杉山は100人プレーヤーキルすればログアウト出来るというルールを覚えており、味方を撃つ。しかし、そのルールも今では意味をなさない。バン! 杉山は他のプレーヤーにも発砲する。


「どうやったらログアウト出来るんだよ!? 何で俺にはレールガンがねえんだよ!?」


その場に居たメンバーは逃げ出す。アールとカーマインが現場に着くと杉山が銃口を向ける。アールはマシンガンを切り離してビームブレードに換え、杉山を真っ二つに斬り捨てた。杉山の機体の電装系統がダウンする。カーマインはバイオレットの元へ行く。バイオレットは脇腹を撃たれていた。


「大丈夫か、バイオレット」

「兄……ちゃん…………」

「バイオレット!」


アールは杉山を問い詰める。


「なぜこんな事をする? 味方を撃つなんて」

「ログアウトするためだよ、バーカ」

「お前はログアウトさせない。カーマイン、ドローンを貸してくれ」

「いいが、何に使う?」

「フッフッフッ。このアール様が弄んでやろう」

「アールだと!? 冷えて野郎だな! 100人プレーヤーキルさせろよ!」

「黙ってろ!」

「うるせえ!」

「そのウザさ、杉山だろ」

「ウザいのはお前だ!」


アールは杉山を大型ドローンのハンガーに括り付け、自動操縦で飛ばす。モンスター達がウヨウヨ居るであろう、島の東側へ。大型ドローンから投棄される杉山。モンスター達は杉山が戦闘不能と判り、玩具の様に取り扱う。ログアウトも出来ない。杉山はモンスター達と一蓮托生となった。

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