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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第8章(第2の地球)
35/91

035(無抵抗)

東側で応戦していたギルド、火の鳥も補給するために西側へ移動する。モンキータイガーとすれ違う火の鳥のメンバーには小型ミサイルやロケット砲を装備した機体が居た。アールはスマートモンキーに聞く。


「俺もミサイル撃ちたい」

「あれは旧式の後方支援機、輪島七式(わじまななしき)ですぜ。ブースターで飛べる時間は1分。機動力がありやせん」

「俺達の機体は何式だ?」

「アールの旦那達は輪島八式(わじまはっしき)です。どうやらモンキータイガーは後方支援が先に殺られたみたいでさあ」

「戦い方を間違えたかな」

「これからも厳しい戦いが待ってやすぜ」

「任せろ」


モンキータイガーが町の東側に着いた頃に辺りは夕暮れになってきた。自動で暗視モードに切り替わる。東側にモンスター達は居なかった。アールはスマートモンキーに聞く。


「モンスターが逃げたかな」

「マズイですぜ」

「なぜだ?」

「センサーを使えば分かりやすが、この先に島がありやす。そこに逃げ込まれると少々厄介ですぜ」

「ゲリラ戦か」

「その通り」

「人数を集めてプレッシャーを掛けよう」

「ダイになったプレーヤーに戻ってきてもらいやすか?」

「そうだな。モコロに通達してくれ。俺、AI艦長なのに戦闘以外の自由が利かないからさ」

「…………今、モコロに連絡しやした。これで援軍が来やすぜ」

「助かる」


モンキータイガーと火の鳥は合流して島を目指す。合計40機と大所帯になる。行き来は大型ドローンで運ばれた。島の砂浜に着陸すると、アール達が辺りを索敵する。近くにモンスターは居ない。もう夜だが月明かりがある。アールがセンサーを使おうとした時。ジジジジーー。センサーが使いづらくなっていた。


「スマートモンキー。センサーの調子が悪い。何とかならない?」

「モンスターの電波妨害かもしれやせん。気を付けてくだせえ」

「分かった」


アール、カーマイン、バイオレットを先頭にチームは島を索敵する。モンスターとなかなかエンカウントしない。モンスターは島の東側に集まっていた。アール達は西側から攻める。慎重に進んでいると開けた場所に出た。二階建ての病院がある。チームは病院の中に入り、索敵をする。二階の通路にモンスターが1体居た。武器を持っていない。


「スマートモンキー。こいつ捕虜にする?」

「いいえ」


バン! スマートモンキーが対戦車ライフルを撃ち、モンスターの頭を吹き飛ばした。


「ゲームとはいえ、無抵抗の奴を殺るのは気分が悪いな」

「あっしは何を…………」

「スマートモンキー?」

「モンスターを殲滅するようにプログラムが書き換えられてしやいやした」

「大丈夫か?」

「友軍には危害を加えやせんから安心してくだせえ」

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