029(セオドアとエイブラハム)
セオドア隊長と極東部隊を乗せた大型ドローンは自動操縦の巡航に入る。それを確認したエイブラハム副長が操縦席を離れる。セオドア隊長は最初から原住民の抹殺を目論んでいた。一方、エイブラハム副長は友好的手段で解決出来るならそれでいいと考えていた。セオドア隊長は隊員20人の前で話す。
「皆いいか。今日からガンマスF1は第2の地球となった。宇宙人が抵抗するようなら皆殺しにしろ」
「「「イエッサー!」」」
極東部隊を乗せた大型ドローンは町の近くまで来た。エイブラハム副長が操縦席に座る。そして、ドローンの機長に話し掛けた。
「機長。君はセオドア隊長を支持するか?」
「自分はエイブラハム副長に着いていきます」
「そうか。ありがとう」
「自分はする宇宙人と友好的にしたいと考えています」
大型ドローンが着陸して極東部隊が展開する。町まで100メートルだ。極東部隊の装備はメーンアームにレーザー光線のオプションが付いたアサルトライフルとサイドアームにハンドガン、手榴弾となる。それと宇宙服だ。革ジャンほどの着心地で、昔の宇宙服の様なゴツゴツした感じはない。戦闘用だ。
極東部隊が町を目指してると、途中で先に放った無人探査機が着陸していた。外傷があり故障してる。それを見たセオドア隊長は極東部隊を鼓舞する。
「敵は攻撃をしてくるぞ! 気を抜かず締まって行け!」
「「「イエッサー!」」」
一部だが極東部隊の中には宇宙人を〝敵〟と表現したセオドア隊長に違和感を覚える者もいた。
極東部隊は更に進む。すると川が流れていた。隊員の一人が川に目を落とすと、魚が泳いでいた。
「第2の地球だ」