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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第4章(シューティングゲーム)
11/91

011(レールガン∞)

キノコはスマートモンキーに詰め寄る。


「ライガー以外に! ライガー以外にログアウトする方法を知ってる人はいないのか!?」

「案内AIのバージョンアップをすれば、何か解るかも知れねえでさあ」

「じゃあ、バージョンアップしてくれ」

「その前に案内AI入手の前提条件を話しておくでさあ。1つ、過去のVRゲームの戦績上位者。2つ、最初のプレーで10レベル以上になる。3つ、心の優しいプレーヤーであること。で、バージョンアップですが、案内AIを獲得した者が30レベルに到達すれば、バージョンアップができやすぜい」

「一番、効率の良いゲームはなんだ?」

「ルクソール・オンライン、三本柱のスーパーガンユニコーン、スーパーファンタジア、スーパードライブでさあね。どれもクリアするには命懸けですぜ」


キノコは黙ってしまう。代わりにアールが話す。


「俺、スーパーガンユニコーンでレベルを稼いでくるよ。皆はここで待ってて」

「他プレーヤーの攻略は観ますかい?」

「いや、いい。大体分かったから」


アールはスーパーガンユニコーンにエントリーする。


「アール君、頑張って」

「おお。任せておけ。皆は念のために俺のプレーを観ててね。アイル・ビー・バック」


アールは諏訪湖近くのコンビニからリスタートする。周りに敵が居ないことを確認してコンビニから離れる。レーダーでは敵大部隊が松本城を拠点にしてるのが分かる。


「アールの旦那ぁ~」

「スマートモンキー? ゲーム内に入れるのか?」

「選ばれし者の特権でさあ。レーダーと背面はあっしが見ておくんで、敵機を撃破してくだせえ」


スマートモンキーはアールの背中に飛び乗る。


「ライガーも探すか?」

「難しいでさあが、レベルアップと同時進行で進めましょうや」

「分かった。取り敢えず、松本城に向かう」

「合点!」


アールは走って、松本城を目視で確認できる位置まで来た。松本城の上空には全長100メートルほどの飛行円盤が浮かんでいる。


「なんだ、あのUFOは。あれを破壊すればいいのか?」

「ありゃあ、母船でさあ。1機落とせば、数十レベルも稼げるでさあ」

「武器は、木の棒とファマス1丁。心許ないな」

「1000万円を課金すれば、レールガンが手に入りやすぜ」

「そんなカネ……」

「ありゃ? アールの旦那ぁ~。ソート、ソート。レールガンを持ってますぜ」

「何!? 課金しちゃった?」

「いえ、課金してねえでさあ」


アールは武器をソートすると、レールガンがあった。弾丸数はインフィニティ。無限だ。


「これもバグか?」

「こんな都合の良いバグは考えられないでさあ。アールの旦那には何やら秘密がありそうでさあ」

「まあいい。レールガンで母船を潰すぞ」

「合点!」

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