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ルクソール・オンライン  作者: ルク穴禁
第4章(シューティングゲーム)
10/91

010(ネコーナーショット)

ダダダダーー! 平気で人殺しをしているプレーヤーの名前は〝ハワード〟だ。アールとは違うギルドの奴。M4カービンをフルオートで撃ち、逃げ遅れたプレーヤーをナイフで次々に刺していく。


「後70人……後70人……」


アールとバイオレットは逃げて、ゲームからアウトしようとする。ライガーを探すどころではない。


「アール君、チュートリアルはやった?」

「ああ。ログアウトはコンビニに入ればいいんだよな」


走ってる国道153号線の左にコンビニがあった。


「逃ーがーすーかー!」


ハワードが追ってきた。猫を抱いてる。アールとバイオレットはコンビニの建物の陰に隠れた。


「アール君。いち、にの、さんでコンビニの入り口を開けるよ。…………いち……」

「待て、バイオレット」

「何よ? 敵は猫を持ってるだけよ」

「あれは、ネコーナーショットだ。コーナーショットに猫のぬいぐるみを被せた銃。俺がアサルトライフルで援護するから、その内にコンビニに入るんだ」


アールはファマスを構える。


「アール君はフランス人?」

「記憶は戻らないままだが、多分、違う。カラシニコフを持ってたら、ロシア人か? さあ! バイオレット、行け!」

「うん!」


バイオレットは動く。ダダダダーー! バーン! バーン! ダダダダーー! カシャン! アールは、ハワードのネコーナーショットを武器破壊した。しかし、カチカチ。アールはフルオート射撃をしていたから、残弾数を見誤り、リロードでもたつく。ホァン。バイオレットはコンビニに入れた。


ハワードもコンビニに入る。


アールもゲームから出ようとコンビニに入ろうとした時。バーン! 弾は外れたが、ハワードが待ち構えていた。次にナイフを持ち、ジリジリと距離を詰めてくる。アールがファマスを構えた瞬間に、ハワードはゲームから離脱した。


アールは8番フィールドに戻ってくる。バイオレットが待っていてくれた。


「アール君。あのハワードって奴を倒した?」

「いや。アサルトライフルを構えた瞬間に逃げられた。キノコさんは生きてるか?」

「ボイスチャットが届くから、生きてると思うよ」


「アールの旦那ぁ~。お疲れでさあ」


相変わらず、ふざけた顔のスマートモンキーだ。


「ハワードって奴が100人、プレーヤーキルを目指してる。何とかしてくれ」

「そんな危険な奴が…………いや、いずれ出現してもおかしくないでさあね」

「ハワードは後70人と言っていた。スマートモンキーと同じ情報を知ってたと推測する。奴にも案内AIが着いてるのか?」

「おそらく。何のゲームで10レベル以上になったかによって、スマートアニマルが決まるでさあ」

「ライオンとか狼とか強そうなのがよかったな」

「同じ〝仲間〟として頑張りましょうや」

「同じ仲間って。霊長類でも人間と日本猿じゃ雲泥の差があるぞ」

「ウキー! 言い忘れたことがあるでさあ。ギルドメンバーが二人死にやしたぜ」

「ハワードに殺られた?」

「おそらく。〝ひなあられ〟さんと〝八木〟さんが死んでしまったでさあ」


キノコもスーパーガンユニコーンから戻ってくる。


「皆、話は聞かせてもらった。ハワードって奴を倒そう。許さないぞ」

「あっしは、賛成しねえでさあ。それより、生きてログアウトする方法を見付けるのが最優先でさあね」

「そうだな。仲間を殺られたのは、良い気がしないが、スマートモンキーの言うとおりだ」


アールは冷静だった。どちらかと言うと、キノコのが感情的になってる。

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