69話 兵器開発事情 2
ただ、再生産するにしても、やはり時間がかかる。
それまでの穴埋めとして、民間で販売されてるものの改造などが行われていった。
あくまで急場しのぎである。
それでもまともな兵器がない新地道では、それなりの数の改造兵器が登場した。
モンスターへの対処はそれほどまでに急務だったのである。
このような考えで出来たものの一つが、軽飛行機を改造した簡易戦闘機である。
軽飛行機の翼に機関銃を付けただけ、というようなものだ。
戦闘力は本格的な戦闘機などに遠く及ばない。
それでも、ろくな戦力の無かった新地道では、こういったものが活躍していった。
多少の強化は行われはした。
エンジンの出力を無理のない範囲で向上させたり、翼などの強度を増したりと。
武装をのせるので、それに負けない程度の出力が必要だったからだ。
また、機関銃などを取り付けるための強度が必要にもなった。
必要最低限ではあるが、こういった手入れはされていった。
それでも新規開発よりは短い時間で実用化にこぎるける事が出来た。
まずは何でも良いから戦えるものを、という要望はそれだけ強かったのである。
地球上での戦争ではとうてい戦力にならないような代物ではある。
だが、新地道の存在する異世界でならば充分に戦力として用いる事が出来た。
もちろん、この程度では本来の要求には届かない。
戦闘機としてみた場合、航続力も速度も足りない。
レーダーも搭載してないし、航法装置や通信機も貧弱だ。
機関銃を搭載はしてるが、火力はそれだけでは足りない。
それでも対処が出来る程度の敵しかいないのではあるが。
出来ればもう少し高い能力が欲しいというのが、戦場に出る者達の意見であった。
だからこそ、旧式兵器の再生産などが行われるのである。
それらは、間に合わせで作られた改造兵器よりも確実に性能が上なのだから。
そうして再生産された兵器達は、まずはもともとの姿のまま作られた。
とにかく数が必要だったので、設計図通りに作られる事となった。
改善や改修は後回しにして。
それらを施すよりも先に、まずは配備が求められた。
生産や整備のための運用経験も必要になる。
とにかくまずは様々な意味で慣れる事が求められた。
それらが一段落して、ようやく改修が始まっていった。
さすがに古すぎる部分は多いし、手直しがどうしても欲しい部分が目に付いた。
それらを少しずつでもいいからなおしていこうという動きが起こっていった。
新地道の技術や知識で出来る範囲で。
知識や技術の向上も兼ねて、多分に実験的な意味もある改修作業が始まる。
その求める所は新技術の獲得ではない。
それよりも、既存技術で何が出来るかの模索が主になっていった。
新規開発となると、それが上手くいくかどうかすらも分からないところが多い。
そんな事をしてる時間も予算もない。
だからこそ、現在有る手持ちの技術で何が出来るかの確認が行われていった。
意外な事に、それでも割と色々と手を加える事が出来た。
また、どうしても新たに開発・生産せねばならない場合でも、新規開発は極力避けた。
新たな技術、新たな部品などは出来るだけ用いないで済ませられるように。
既存部品や機械を組み合わせるだけで出来上がるように。
でないと開発に時間をとられすぎる事になる。
今すぐ必要とされているのに、出来上がるまで時間がかかってはしょうがない。
なので、既存の技術や知識で作れるものだけを揃える事となった。
その分性能は控えめにはなるが、確実に動く可能性は高くなる。
故障の多い新型よりは、性能が劣っていてもまともに動く事が望まれていた。




