106話 モンスター掃討業務 3
上空からの攻撃が粗方終わったところで、地上部隊の進軍が始まる。
ただ、いきなり全員で突入するような馬鹿な事はしない。
まずは少数の部隊を先行させ、様子を見て次の部隊を投入するという事になる。
木々が吹き飛ばされ、土地が開けたとはいえ、車輌が入れるかどうかは分からない。
地面の起伏や硬さが酷ければ、どれだけ更地になっても車が入る事は出来ない。
使用されてるのが野外用車輌ではああるが、侵入出来ない地形は存在する。
だからこそ、まずは確かめてみなければどうしようもない。
これらは空からもある程度は確認されている。
しかし、やはり空からだと全てを把握する事は出来ない。
こればかりは地上にいる者達が実際に確かめてみないと何とも言えない。
幸い、モンスターのほとんどは逃げ出してるので、襲われる可能性はかなり低くなっている。
作業が滞っても、すぐに攻撃される可能性は、現在のところ低い。
もっとも、どこに潜んでるか分からないのがモンスターである。
もしかしたらまだ残ってるものがいるかもしれない。
完全にモンスターを掃討したわけではないので、警戒を怠る事は出来なかった。
慎重に進む先行部隊が周辺の状態を確かめていく。
それらは映像として撮影され、司令部に送信されていく。
同時撮影の動画として映し出される森の状態を見て、司令部も確認をしていく。
次の部隊を送るか否か。
悩んでる時間はさほどないが、それでも見当を可能な限りしていく。
森の啓開は意外とされており、ある程度の部隊を送り込んでも大丈夫だとは思えた。
しかし、だからといって何も考えずに進行させるわけにはいかない。
何か会った場合の撤退も考えていかねばならない。
一応、事前に練った行動計画はある。
それがあるから、それなりに無理なく行動させる事は出来る。
だが、こうなるだろうという予測をもとに作られた計画をそのまま用いるのも危険だ。
爆発によって出来た空間がどういった状態なのかは、実際に確かめるまで分からない。
ある程度人数を展開出来るのか、補給物資を持ち込めるのか。
車輌での移動が出来るだけの広さなどは確保されてるのか。
それらを画像と報告から考えていく。
もたらされる情報から、後続を発進させても良いと判断がされていく。
それを受けて、第二陣が出発する。
程なく三番目、四番目と部隊が投入されていく。
そして補給物資も。
かなりのモンスターがいる事が予想されるので、それなりの弾薬なども用意しなくてはならない。
その為にも、広めに啓開した場所には補給用の弾薬などを持ち込む事になっていた。
燃料や食料なども。
ある程度の長丁場になるのを考えての事だ。
可能な限り短期間で作業を終わらせようとはしている。
しかし、そんな簡単にいく事もないと誰もが思ってる。
だからこそ、それなりの用意はしていた。
また、探知機や地雷なども持ち込まれている。
目が届かない場所に接近してるモンスターを察知するため。
直接攻撃出来ない場所などにやってきたモンスターを倒す為。
可能な限り使えるものは持ちこまれている。
人だけで全てを補えるわけではない。
こうした機器を使う事で、人の負担を減らさねばならなかった。
地雷などは、設置したらそのまま置いていく事も考えられていた。
今回の舞台になってる森は、開拓などが考えられてない場所である。
その後、人が入る事も想定されてない。
何らかの調査で踏み入る事はあるかもしれないが、それも当面は考えられてない。
なので、地雷を設置したままにしておいても、さほど問題にはならないと考えられていた。
それよりも、モンスターが戻ってきた場合を考えねばならなかった。
人が立ち去った後に再びやってくる事は十分考えられる。
そうなった場合の事を考えると、地雷を設置していくのは有効な手段であった。
少しでもモンスターの数を減らす事が出来る。
後々、放置されてる地雷が厄介な問題となるかもしれないが、それでも目の前のモンスターである。
先々への不安はあるが、目先のモンスターを倒さないわけにはいかない。
これらを倒す事が出来なければ、心配するべき未来すら迎える事は出来ないのだから。
そうした準備をしながら、更に多くの兵員が森へと入っていく。
そして、各部隊が夜を迎える準備をしていく。
モンスター掃討はまだ始まったばかり。
これからが本番である。




