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元引きこもりの冒険譚  作者: ユルスネコフ
こんにちは、引きこもり
8/41

引きこもり、常識を得る

どうも、ユルスネコフです


久々の完全休日だったので何本か一気に書き上げちゃいました

書き上げた分は全部投稿します



俺の妄想垂れ流し|(怪談)により鎧を着た奴等は捕まった

奴等は以前、この町に流れてきた流民だそうだ

もともとどういう暮らしをしてきたかはわからないが、ここでの暮らしが退屈だったようで

刺激が無いなら自分たちで刺激的な何かをすればいいだろ!

ということで町を襲い、ある程度までやったら森まで逃げる予定だったそうだ

あまりにも杜撰(ずさん)な計画に俺は馬鹿だな~としか思えなかった


一応、奴等を捕まえるのに協力してくれたということで、いくらかお金が貰えることになった

……協力というか、ほとんど俺の成果じゃね?というのは言ってはいけない事だ

どうせ『捕まえたのは我々だ、お前は足止めをしただけだ』とか言われるに決まってる

最悪渡す予定のお金が没収されかねない、だから何も言わない


「今回の手柄に対しての報酬だ、受け取ってくれ」

ありがとうございます、と心にも無いことを言いながら袋に入ったお金を受け取った

財布ってないんだね…袋ってことは全部硬貨かな?

どのくらい入ってるのかなと興味本位で中を覗いてみると

「……なにこれ」

「なにってフルト硬貨だろ?」

忘れてた…ここは日本じゃないから日本円じゃないんだった…


頭を抑えて自分の愚かさに嘆いていると

「どうした?まさかフルト硬貨を忘れたなんて言わないだろ?」

騎士の人が助け舟を出してくれた

これは乗るしかあるまいて!


「実は…所々の記憶が無くなってまして…この国のことも全然わからないんです」

「そうだったのか…魔物にでもやられたのかもしれんな。よし、少し教えてやろう!

そうだな…まずはさっきの金だ!金はさっき言った通りフルト硬貨だ。フルト硬貨と言っても何種類かあってな、さっき持ってたのが1フルトで少し大きいのが10フルト、更に大きいのが100フルトだ。あと、俺は見たこと無いが1万フルトや10万フルトもあるらしい」


「この1フルト?だとなにが買えるんですか?」

「1フルトだと精々パン1つが限度だろうな、質のいいものだと一個8フルトくらいする。この町の領主はなんでも一個15フルトもする高級パンを毎日食べてるんだとさ。ああ、ここの領主はリージュ・ディラって奴だ、覚えといたほうがいいぞ」


ゲームによく居る解説とかしてくれる奴、いつもはうざったかったけど

本当になにも分からない状況だとすごくありがたいな

今教えてもらったことをまとめて見るか


・ 1フルト、10フルト、100フルト、1000フルト、10000フルト硬貨がある

・ 1フルトは大体100円くらい

・ 領主の名前がリージュ・ディラ…と


「そうそう、大切なことを忘れてた。金を稼ぐ手段がないと生きていけないだろ?だから紹介してやるよ、騎士団か魔物狩りに」

「魔物狩りって?」

「そのままだ、町の外は魔物でいっぱいだ。だからその魔物を狩る仕事をしてる集団が魔物狩りって呼ばれてる」

「でも、そういうことする人って強い人ばかりですよね…」

「そうでもないぞ?中には衛生兵のような役割を持つ者もいるが、そいつは多分一般人とケンカしたら負ける。あとは荷物持ちというか…倒した魔物を町まで持ってくる仕事をしてるやつもいる。これは子どもでも出来る仕事だ」


「それだけで食べていけるくらい稼げるんですか?」

「それだけって…命を張る仕事だぞ?まぁ…荷物持ちの方はぞれだけじゃ厳しいな、大抵の奴は売り子をやってるし」


そうか…別に魔物狩り以外にも稼ぐ方法はあるんだなぁ


「後はお前は話が上手いみたいだから話し手ってのもありかもしれんぞ?他人の伝記とかをみんなに聞かせる仕事だ。ま、字が読めないとダメだけどな」


そういえばなんの気無しに話がわかるけど字って読めるのか?

「字ってどんなのですか?」

「あ?俺の字汚いけど…見て見るか?」

そういって騎士さんはでこぼこした紙と筆っぽい何かで書き始めた


「………」

「……だから言ったろ?」

想像以上に字が汚くてなにがなんだかわからなかった

「多分、俺に字は読めないんだと思います」





その後も騎士さんは常識だと思われることを教えてくれた

次第に陽も落ち始め、常識講義は幕を閉じた


「今日は色々教えてくれてありがとうございました」

「なに、気にすることはねぇさ。だが、次また同じことあったら金取るからな?」

「そのときはお願いします。……そういえば今更ですけど、騎士さんのお名前を聞いてなかったなーと」

「俺か?俺はデューン、この町では副団長をしている」

「もう知ってると思いますけど俺は……イサミです」

「何も無いほうがいいんだが、もし何かあったら俺のところに来い。相談に乗ってやるからよ」

「はい、ありがとうございます」


そう言って俺は兵舎から出て行った





気分良く宿に戻ってみると

「君ぃ?今までどこに行ってたのかな~?」

めっちゃ怒ってるサーシャさんがいた

「えーと…騎士のデューンさんとお話してました?」

「そう、デューンね………後でキツーイおしおきしてこないと」

ごめんデューンさん、無事を祈ってるよ


「まぁいいや、それで?」

「それでって、なにが?」

「何もなかったよね?デューンと話してた以外には」

「あー……」


サーシャさんはニコニコ笑いながら「あるなら話せ」と言わんばかりの圧力を掛けてきた

その圧力には太刀打ちできるわけも無く、俺は宿を出たあとの話をした



「はぁ……無事だったから良かったものの、一歩間違えれば君は確実に死んでたよ?奴等は刺激を求めてって言ってたみたいだけど、元々戦争の絶えない所に住んでた人達だから血に飢えてた、ってこともあったかもしれないよ?それなのに君はその達に『話をしてただけ』?よくもまぁ生きてるものだね」


結果オーライってことでいいじゃん、別に

「とにかく!明日朝一に隊長が到着するからそれまでは何もしないでよ?」

「了解、飯食ったら寝てることにするよ」





とうとう明日俺の判決が下るのか……

きっと大丈夫、俺は助かる


そう何度も自分に言い聞かせながらゆっくりと意識を手放していった



騎士さんいい人ですね~

ボクも困ってる人見たら助けてあげよう!

そう書きながら思ってしまいました



今回でようやくお金が出ました

作中には出ませんでしたが、月にどれくらい使うのかを表記しておきたいと思います


一般家庭|(4人)5000フルトあれば少し贅沢できるかな?程度

魔物狩り|(中堅以上)2万フルトで足りるかどうか…

領主|(リージュとその周り)3万フルトくらい

王族|(お手伝いを除く)10万フルトでは足りない



一般的な商業|(物売り)の手伝いで一日5~10フルト

経営すれば一日500~1000フルトくらい

大手になれば2000以上



とそんな感じで考えてます

おかしな点があればご指摘願います


評価していただけると幸いです

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