第26話★灼熱の炎の洞窟
ラフォス
「あづい〜!」
ルーク
「火山みたいだね……ほら、あそこには溶岩が流れてるし。」
ラフォス
「う…落ちたら死ぬな……」
真っ赤な溶岩が川のように流れている……
ルーク
「気をつけて行こう。」
ダン
「うん…」
そのときダンの背後に火の玉が現れた!
ダン
「ヒッ!?な…何!?」
ダンは背中に熱を感じて瞬時にその場から飛び退いた。
ラフォス
「何だあれ!?」
ルーク
「わからないけど、多分敵だね。」
ダン
「…っ……」
ダンが急に痛そうにしている……
ラフォス
「ダン!?」
ダン
「なんでもなぁ熱っ!」
ルーク
「背中に燃え移ってるよ!」
ラフォス
「何だよ全く……ウワチッ!?」
ラフォスは深く考えずに火に触れたがやはりというか当然やけどをしてしまった。
ルーク
「プッ……」
ダン
「……っ……くく…っ」
2人共笑いをこらえている。というよりルークは完全に笑っている。
ラフォス
「笑うなぁ!!ってかダンまで笑うなよ…助けようとしたんだからな!」
ルーク
「まあ確かに火は消えたけどね(笑)」
ダン
「ありがと……くっ……」
ラフォス
「もう笑うなって!」
ルーク
「でも火が点いたダンは何もなくてラフォスが…プププ(^ε^)」
ラフォス
「そんな事言うなら次から助けねーぞ…全く……」
ダン
「ごめんラフォス…くくっ……」
どうやらダンはハプニング系がツボのようだ……
ラフォス
「あれ?火の玉いないな?」
ルーク
「本当だね…敵じゃなかったのかな?」
ラフォス
「さあな、っ手が痛い…」
ルークは腰にかけた袋から何かを取り出しラフォスに渡した。
ラフォス
「ん?なんだコレ。」
ルーク
「火傷をなおす軟膏だよ。こういうのは前もって準備しとかないとね。」
ラフォス
「おっ、サンキュー!気が利くね〜」
ルーク
「だからオッサンじゃないって!」
ラフォス
「違うよ!……ほら、ダンも。」
ラフォスは軟膏を塗り終えダンに手渡そうとした。
ダン
「僕、やけどしてないよ……」
ラフォス
「えっ!?」
ルーク
「プッ!!」
ラフォス
「………さっきのは火の玉じゃなくてダンの背中に火がついただけじゃないか?」
(やけどし損かよ…)
ルーク
「そうかもね。」
(話そらしたね(笑))
ダン
「ホントにびっくりしたよ……」
(話そらした……)
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ラフォス
「あっ…扉だ…」
石でできた巨大な(約縦2M横8M)の扉が行く手を遮っている。
ルーク
「ここを通るしかないようだけど……どうやって開けるんだろね?」
ラフォス
「んー……」
ダン
「あっ…何かな?」
ダンが扉の脇になにかを見つけた。
ラフォス
「なになに、えーと……」
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時を同じくしてこの洞窟の最深部。
*
「『イフリート』様。監視役のエルモスファイアが侵入者を確認したとの事です。」
赤い鱗を持つ龍が何も姿が見えない場所に向かってひざまずいている。
イフリート
「そうか…久々の客人だな!退屈などさせぬよう楽しませてやれ、焔龍よ。」
焔龍
「はっ!」
焔龍は部屋を後にした。
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ラフォス
「この部屋から熱き者を消し去れ。だってさ〜」
ルーク
「熱き者…?」
ダン
「嫌な予感がする……」
四方の壁や天井から先程の火の玉が何体も現れていることに未だ三人は気づいていなかった。