第23話☆酒場で……
カランカラン♪
ルーク
「……」
(喫茶店みたいだね(笑))
マスター
「いらっしゃい。」
ルーク
「どうも。」
店内は酒場よりバーという雰囲気だ。
ルーク
「マスター、お聞きしたいことが。」
マスター
「何かね、まぁ私に知らないことはまず無いがね。」
ルークは他の客に聞こえないよう小声で話した。
ルーク
「では………精霊、というものはご存……」
マスター
「知らないな……」
ルークの言葉を遮るようにマスターは答えた。
ルーク
「本当は知ってるんでしょう?」
マスターもルークに合わせて小声で答える。
マスター
「お客さん、どういう事情かは知らないがそれだけは止めといた方が良い。」
ルーク
「どうして?」
マスター
「これ以上はムリだ……退いてくれ。」
ルーク
「……………分かりました。」
ルークは店内を見回した。
ルーク
「んー…………あっ」
(酔ってる人なら口が滑るかもね。)
ルークはすでに随分酔っ払っているえらくガタイの良い男に近づいた。
客A
「…ぅん!?なんだテメー!?」
ルーク
「おっと、怪しい者じゃないよ。ただ聞きたいことがあるだけだよ。」
(かなり酔ってるみたいだ……この人なら……)
客A
「別にいいぜ……ヒック…」
ルーク
「精霊っていう物はご存知か?」
客A
「!!!テメーヨソモンだな!?クソッこの野郎!!」
ガシッ!
男はいきなりルークの胸倉をつかみ殴りかかった。………が誰かに止められた。男は他の客達に体を押さえ動けなくしていた。
客B
「おい!今のうちにここから出ていけ!!」
客C
「お前も落ち着け!」
客A
「離せ!!ッ!殴らねえと気が済まねぇ!!」
客B
「早く行け!!」
ルーク
「……ッ…分かりました……」
(あまり騒ぎを大きくしない方が良いな……)
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ラフォス
「あー!ヒマだ〜!!」
ダン
「……あっ出てきた!」
ラフォス
「ルーク!どうだった!?」
ルーク
「全然ダメだよ……みんな『精霊』って言葉を聞くだけで相手にしてくれないよ。」
ダン
「じゃあ……どうしよう……?」
ラフォス
「他の場所で聞いてみようか?」
ルーク
「多分一緒だよ……この村は『精霊』とやらに何をされたんだろうか……」
ラフォス
「じゃあ今日はもう宿に行こうよ、なんか気疲れしちゃったよ。」
ダン
「えぇ!?まだ昼だよ?」
ルーク
「仕方ないね……」
三人は宿で一晩(一日)を過ごした。