第20話☆おとぎ話と旅の始まり
ジャイラフ
「簡単に言うと世界は崩壊の危機にたたされているらしい……」
ラフォス達はかなり驚いている。
ラフォス
「世界が崩壊!?……あのもう少し詳しく……」
ジャイラフ
「まず、4つの剣のおとぎ話は知ってるかい?」
ラフォス
「いいえ…」
ジャイラフ
「じゃあまずはそこから話そう。」
ジャイラフは淡々と話し始めた。
ジャイラフ
「千年以上前、世界の国々は領土を争って戦争が頻発していたんだ。」
ダン
「戦争……?」
ジャイラフ
「その戦禍の中、とある場所から突然魔の物が現れた。その力は強大で人間の戦いはあっという間に掻き消された。その後人々は魔物に怯える生活をしていたーーそんな中4人の勇気ある若者がそれぞれの母国に伝わる宝剣を持ち、魔物の王ーーすなわち魔王を倒しその力を4つの剣で封印した。そしてその4人は精霊となり永遠に世界を見守っている。という話だよ。」
ラフォスが腕を組み首を傾げている。
ラフォス
「うーん…」
(覚えられん……)
ジャイラフ
「ここまでがおとぎ話として伝わっている。だがバーンの手紙によるとこの話にはまだ続きがあるらしい。」
ラフォス
「続き……?」
(今のすら覚えられんのに大丈夫かな……)
ジャイラフは少し間を置いて、再び話し始めた。
ジャイラフ
「封印から千年後、その封印が解け魔王が再び蘇る……」
ラフォス
「えぇ!?」
ジャイラフ
「そして、4人の勇者がその4つの剣を手にし魔王と戦う……」
ラフォス
「そんなバカな……」
ジャイラフ
「そしてその勇者がラフォス君、君だという……」
ダン
「えっ!?」
ラフォス
「えぇ〜〜〜!!!?嘘だろぅ!?」
ラフォスはハッとした。
ラフォス
「す…すいません…突然過ぎて……」
ジャイラフ
「気にしなくていい。信じられないかもしれないが……確かにそう書いてある。」
ラフォス
「うぅ……少し時間を下さい……」
ジャイラフ
「……わかった。」
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ラフォス
「は〜……」
ダン
「疲れた……」
ラフォス
「いきなり過ぎるよ全く……そういやルークって考古学者だったんだな。」
ルーク
「ゴメンゴメン。黙ってるつもりは無かったんだよ(笑)」
ラフォス
「それはいいとして……なんで国王の前で不機嫌だったんだよ?」
ルーク
「国王も言ってた通りだよ。ちょっとしたいざこざがあったんだよ、ちょっとした。」
ラフォス
「それなら良いんだけど……って、これからどうしよ?」
ダン
「世界の平和が懸かってるなら……放っとけないけど……」
ラフォス
「でも所詮おとぎ話だろ?鵜呑みにして良いものか……でもおじさんの言葉だし……」
ルーク
「とりあえず、一番近い精霊の所に行ってみようよ。」
ラフォス
「ん〜……そうだな。」
3人はまた国王の所に向かった。
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ジャイラフ
「それで…どうする事にしたんだ?」
ラフォス
「はい。おじさんの言葉を信じてそれに従ってみようと思います。」
ジャイラフはホッとした表情を見せた。
ジャイラフ
「そうか!良かった……流石バーンが育てただけある。」
ラフォス
「ありがとうございます。」
(なんかうれしいな)
ジャイラフ
「ニルビアから一番近い精霊を奉ってある所は確か……」
ルーク
「確かタムの村だったと。」
ジャイラフ
「そうそう、タムの村だよ。ありがとうルーク君。」
ルークはやはりトゲトゲしい。
ルーク
「いえ…」
ラフォス
「ありがとうございました……精霊が居ても居なくても報告に戻ります。」
ジャイラフ
「ああ。頼んだよ。」
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ラフォス達はニルビア城を後にした。太陽はすでに西に傾いていた。
ラフォス
「疲れたーー!!」
ダン
「眠い……」
ルーク
「今日は宿に泊まって明日タムの村を目指そうか。」
ラフォス
「そうだな……タムまではどのくらいある?」
ルーク
「半日で行けるよ……多分(笑)」
ラフォス
「多分ってなんだよ……」
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ラフォス
「ふぁ〜よく寝た〜」
ルーク
「それじゃあ……出発〜\(^▽^)/」
ラフォス
「………」
(朝から寒ぃ……)
ダン
「………」
(つっこむ価値無し……)
ルーク
「もぉ〜まだ寝ぼけてるのかい?ちゃんとつっこまないと全く……プン(`ε´)プン」
ラフォス
「行こうかダン……」(無視無視……)
ダン
「そうだね……」
ルーク
「近頃の子供は冷たい……(T_T)」