第19話☆国王
ラフォス達が謁見の間に入ると玉座に王らしき人がいた。
ラフォス
「………」
(この人が国王かな?)
ジャイラフ
「ようこそ、我がニルビア城へ。私は国王ジャイラフだ。」
その声は威厳に満ち、まさしく王という風格が漂っていた。
ラフォス
「ラフォスといいます……」
(敬語なんて初めて使ったよ〜)
ダン
「ダ、ダンです。」
(うっ……スゴい威圧感……)
ルークはやはり顔をしかめていた。
ルーク
「………」
ラフォス
「ルーク!国王の前だよ!」
ジャイラフ
「いいんだ、ラフォス君。」
ラフォス
「で、でも……」
ジャイラフ
「ルーク君は考古学者なんだけど、少し前に国とちょっといざこざがあって……まぁその話は置いといて。」
ジャイラフは立ち上がってラフォス達に近寄った。
ジャイラフ
「よろしく。」
ジャイラフは手を出し、握手を求めてきた。
ラフォス
「は、はい!よろしくお願いします……」
(いい人っぽいな〜)
ジャイラフ
「ところで私に何か用があったのでは?」
ラフォス
「えーと……あっこれです。」
ラフォスはバーンから託された手紙を渡した。
ジャイラフ
「これは……手紙か。」
ジャイラフは受け取って中身を見た。
ジャイラフ
「バーンからか……」
ラフォス
「おじさんを知ってるんですか?」
ジャイラフ
「知ってるもなにもバーンは私の旧知の仲で、昔は護衛だった事もあったぐらいだよ……そういえば久しく会ってないな……バーンは今どうしている?」
ラフォス
「バーンおじさんは……亡くなりました……」
ジャイラフ
「!!……なんだって……?」
ジャイラフは驚きを隠せない様子だ。
ラフォス
「……何者かに山小屋を焼かれて、その中で……」
ジャイラフ
「……そうか……すまない……」
ラフォス
「いえ……大丈夫です……それより手紙を…」
ジャイラフ
「あぁ、すまない。じゃあ読ませてもらうよ…………………………………………これは!?」
ラフォス
「何が書いてあるんですか?」
ジャイラフ
「話すけど……心して聞いてほしい。」
ラフォス
「はい…」