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登場人物紹介

「さて、ついにやって参りました。登場人物紹介のお時間です。お相手はわたくし、リーナちゃんと―――」


「今更だな」


「今更ですね」


「そう言わないでください。名乗ってください」


「それにここはどこだ?何でリーナがいる?」


「そこらへんスルーしていきましょう!ご都合主義です!」


「おまけ的なあれですね」


「理解早いな、ヒメ」


「ご理解いただけたところで進行したいと思います。お二人とも自己紹介を」


「オーマだ」


「ヒメです」


「・・・・・・・・」


「・・・・・・・・」


「・・・・・・・・」


「あの、他には・・・?」


「・・・・記憶喪失だ」


「オーマLOVEです」


「・・・・・・・・」


「というか誰に紹介しようとしてるんだ?」


「そんなわけで早速、登場人物紹介を始めたいと思います。なんだかんだで増えてきた登場人物の、記念すべき一人目はこの人!じゃかじゃかじゃん」


『さっちゃん』


「誰だ?」


「さあ?」


「やだなーおじさんはもう何度も遭ってるじゃないですか」


「全く聞き覚えが無いんだが」


「あのときとか、あのときとか。それにあのときとか」


「言葉で言われても全くわかりません。イメージ的な何かが欲しいです」


「ヒント1・・・じゃかじゃかじゃん・・・・女性」


「なんのヒントにもならないな」


「オーマの周囲はみんな女の子ですからね」


「風評被害だ」


「私のおじさんは、女の子を侍らせてにやにやするタイプ・・・?」


「違う」



「ヒント2・・・じゃかじゃかじゃん・・・・おじさんとは因縁の関係」


「さっちゃんねえ・・・もう、リアン城下町の宿屋にいた看板娘とかでいいんじゃないか?」


「因縁はどこにあったんですか?」


「そのうち戦うんだろう」


「何で彼女は勇者と戦うことになったんですか?」


「壮絶な過去があったんだよ。俺も思わず涙する程の」


「まさかそんなことが・・・。彼女には幸せになって欲しいです」


「まったくだ」


「流麗に捏造していきますね、お二人は」



「ヒント3・・・じゃかじゃかじゃん・・・・「あれ」」


「誰を紹介するつもりだ!」


「あれ?」


「さあ!盛り上がってきたところで登場していただきましょう。・・・・・・・・さっちゃん!」


・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「えー、さっちゃんは顔出しNGのため出演拒否ということです」


「ならなんで、登場演出したんだよ!」


「えーそう言う振りだったじゃないですかー」


「その振り自体なんだったんだよ!」


「それでそのさっちゃんは可愛いですか?」


「鉈持ってにやにやしながら追いかけてくるようなやつだ。後、首がぐりんってなってる」


「会いたくないです」


「さっちゃんは照れ屋さんなんです。本当はオーマおじさんを歓迎していたんですよ。笑みがその証拠です。首がぐりんってなってたのは視線を真っ直ぐ合わせないようにしてただけです。善意の塊でした」


「嘘つけ。鉈はなんだ鉈は」


「さっちゃんは料理が得意なんです」


「何の暗喩なんだ・・・」


「疑り深いですね」


「俺は何度も殺されてるんだよ」


「許せませんね」


「あれは目があっちゃって極度の恥ずかしさからやっちゃっただけだと思います」


「やっちゃうなよ、だけとか言うなよ」


「恥ずかしがり屋のどじっ娘さんですか。わかりました」


「お分かりいただけて幸いです」


「どじで済ませるとか・・・」


「病気で苦しんでいた私が生み出した、お姉ちゃん的存在です。仲良くしてくれると嬉しいです。鉈を振り回して照れたりするところ、可愛いですよ」


「・・・・・・・嘘だ」




「次の方、行きましょう」


「人間を呼んでくれ」


「次はこの方、じゃかじゃかじゃん」


『ポチ』


「人間を呼んでくれ」


「わんちゃんですか?」


「それでは来ていただきましょう!ポチー」


・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「今はお昼寝の時間みたいです」


「だから何故演出を行うのか」


「わんちゃん・・・・」


「犬は犬でもゾンビたからな」


「・・・・・アーリアちゃんを呼びましょう」


「犬ポジションか」


「ポチはゾンビになってまで私を支えてくれる忠犬中の忠犬です。オーマおじさんのお尻がお気に入りだったみたいです」


「尻噛まれただけで死んだときは何事かと思ったわ」


「オーマのお尻が大変なことに」


「男としての死だったんでしょう。本編ではカットされていますね」


「・・・・思い出したくない」


「そんなポチですが長生きです。最近は食べ物を噛む時間が長くなってます。老いですかね。今度会ったら撫でてあげてください。腐っちゃった部分が取れちゃわない程度に」


「・・・・・・・」




「はい、じゃんじゃん行きましょう。次はこの方~」


『モニャ=リザード』


「今度はなんだ、とかげか?」


「可愛い名前ですね」


「これまでの名がどれ一つとして体を表してないけどな」


「それではご足労いただきました、モニャ=リザードさんの登場です!」


・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「はい、足がないのでご足労出来なかったようです」


「もしかしてキュウちゃんは人望がないのですか?」


「そんなことないです、みんなの人気者リーナちゃんです」


「足が無いってことは次はあの絵画ってことでいいのか?」


「はい、彼女は通称M。ロープで縛る案を出したのは彼女です。今となっては何故そんな案を出したのかは不明です」


「Mだったんでしょうね」


「モニャの頭文字か」


「オーマはSもMも兼ね備えてます」


「ん?なぞなぞか何かか?その心は?」


「どっちも好きです」


「? 分からん」


「私も好きです」


「同調するな」


「今はモニャさんの話でした。モニャさんは私が昔描いた絵です。タイトルは『画竜点睛を描いてしまった』」


「描いちゃったのかー。だから出てきちゃったんだなー」


「Mの底力ということですか」


「これ以上は特にないです。次いきます」


「タイトルがそれなら、名前はどこから・・・・」


「放置推奨ですよ、オーマ」




「続いてはこの方です。じゃかじゃかじゃん」


『カオクイ』


「あいつは何だったんだ」


「それでは登場していただきましょうカオクイくん!」


・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どろどろ


「ゲル状の何かが溜まってますね」


「大変です!誰かの体を乗っ取らないと喋れないみたいです!この中に乗っ取らせてくれる方はおられませんか!」


「断る」


「私の体はオーマのものです」


「ふっ、愛とは孤独なものだな・・・どろどろ」


「カオクイくんがなんか変な話し方してます!」


「途中で変なものでも食って来たんじゃないか?」


「ぺーしなさいぺー!」




「僕の能力は体の乗っ取りさ。ついでに本来の人格、記憶、技術、魔力もコピーする」


「とんでも性能だな」


「夢の中限定の力さ。後、オーマの中はとても気持ち悪かった」


「失礼です!」


「何でお前が言う」


「オーマの中は気持ちいいです!」


「「!?」」


・・・・・・・・・・・・・・・・


「・・・・。『腕の』が抜けてるぞ、ヒメ」


「失礼しました、オーマの腕の中は気持ちいいです」


「ほっ」


「ふむ、腕の中は経験していないからね。ちなみに乗っ取られた方は魂が飛んで人形となる。長い間、人形のままでいると意思が薄れ、心もまた人形になってしまうので気を付けてほしい」


「かなり危険じゃないですか」


「精神攻撃がえげつないんだよ」


「君にはあまり堪えなかったようだが」


「まあな」


「何でですか?」


「さあ。ただ・・・・・・・あー、いや、何でだろうね」


「そういやリンに見破られた時に顔が割れてなんか飛び出してたけどあれは何だ?」


「ちょっと改造してみた」


「人の体に何してんだ!」

「オーマの体に何してるんですか!」


「夢だからね」


「そんなわけでカオクイくんは私が苦しいとき私と交代して痛みを引き受けたりしてくれる弟的存在です。何かつらいことがあったらバトンタッチして癒されてください。人形でいる方がつらいという事実に気付けます」


「・・・・・・・・・・」





「はい、最後はこのお方」


「一体誰が来るのか期待が高まるね」


「お前は残るのか」


「ヒマだからね」


『くち』


「適当過ぎるだろ」


「なるほど、ここで彼が来るのか」


「どなたです?」


「口だ」


「口だね」


「はい?」


「では来ていただきましょう!くっちー!」


・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「案の定、これなかったようです!」


「まあ、わかってたけど」


「扉が無いと彼は姿を現せないのだろうね」


「えっとよくわからないのですが、くっちーさんとは?」


「自分の口を扉に擬態させて、部屋に入ってくる人間を食べていた。リンが食べられてたな」


「それは大変です」


「リンが食べられた途端、俺の体使ってたお前がショックを受けてたのは何だったんだ?」


「・・・・・・・・・・・おえぇ」


「何か吐きやがった!?」


「すまない、思い出し吐きしてしまった」


「吐いたものがきらきらしてます。あ、赤い何かが」


「見ちゃいけません」


「くちということですが、口以外はどうなっているのでしょう」


「未定」


「はい?」


「えーと・・・くっちーは・・・・何となく作ってみました!」


「親のこういう態度が罪のない子を苦しめているんだろうな」


「一刻も早い、意識の改革が望まれますね」


「あう」







「さてさて、これで全員紹介し終えたわけですが」


「つまり何か、今紹介してきた奴ら、お前の暇つぶしの為に作られたってのか」


「はい。病気でベッドで暇だったので」


「皮肉に頷くなよ」


「オーマ、それでいいのさ。僕たちはみんな彼女を愛している。ラキュリーナの力になれて良かったと思っているんだ」


「カオクイくん・・・」


「その割にお前以外は来なかったけどな」


「おじさん!」


「事実だろ」


「一応、皆からオーマ、君に伝言を預かっている。

・・・・・・僕たちはみんなラキュリーナが大好きだから、だからこそずっと心配していたんだ。それを君は笑顔に変えてくれた」


「・・・・・・・・・」


「本当に、ありがとう」


「どういたしまして」


「~~~~。今回はこれでおしまいです!それでは次回をお楽しみに!さようなら!」


「あ、こら!逃げるな!リーナ!」


「オーマが照れてます」


「リーナもね」


「次回あるんですね」


「あるみたいだね」


「それにしても最初の登場人物の紹介が僕たちでいいのだろうか」


「人物じゃないですよね」


「確かにね」



















『さっちゃん』

 目が合った相手に鉈を振り落としてしまう難儀な癖を持つ女性。人見知りするため、その言葉を聞くことは難しい。最近は人見知りを治そうと笑顔を必死に浮かべている。人の後ろをぴったりくっついて歩いたり、顔が赤ん坊や老婆に変化するのも多分全部、緊張の所為。最後の逃走時、オーマを見逃したのはオーマがリーナを助けてくれることを願ったから。

 ラキュリーナ幼少時に話し相手として生み出された。


『ポチ』

 体が最近腐り始めたゾンビ犬。目が落ちかかっているため何も見えない。好みの匂いがすると取りあえず噛みついてみる。このごろ好みが魔物の肉から腐った肉になって来ている。少し前に、もっと好きなものを見つけたとか見つけてないとか。燃やされても夢の中なら大丈夫。

 ラキュリーナがまだ病気になる前にどこからともなく拾われて来た犬。ラキュリーナが病気になった後、片時も離れずラキュリーナの傍にいてそのまま息絶えた。今はゾンビとして元気に走り回っている。


『モニャ=リザード』

 人を観察するのが好きな絵画。気になった相手をつい目で追ってしまう。逆に視線を向けられるとただの絵画のふりをしてやり過ごす。描かれた目は後付けの為か、ちょっとした衝撃で落ちてしまう。大切な目を失ってしまうと早く直そうと焦るあまり、めがねぇ~めがねぇ~状態へと移行し、目を探す。目の喪失をロープで縛ることで未然に防いでくれたある人に惚れた。ロープがほどけてしまったために、また縛ってもらおうとある人を探している。

 ラキュリーナが病を患いながらも描いた絵。危うく目が無いまま完成されそうになったがラキュリーナの意識が朦朧としていたためか弾みで目が描かれた。安心した一方でそのときのはらはらが忘れられない。


『カオクイ』

 本体はどろどろとした液体と固体の中間物質。気体にもなれる。相手にもよるが基本は影となって揺れる姿を見せることで意識を奪い、体を乗っ取る。乗っ取った相手の感情を完璧に理解するため、乗っ取り続けることに良心が痛んで止めることもしばしば。オーマの体を乗っ取ったためにオーマが抱えるものを知り、心配している。

 ラキュリーナが最初に作った生き物もどき。特性のこともあってラキュリーナの痛みを最もよく知っている。


『くち』

 くち。

 リーナがオーマを怖がらせるために急遽追加したお友達。性格とか特にない・・・はず。






・・・・・・・・・


「・・・・・・・」


「あれ、まだいたんですか」


「何だ、戻って来たのか?」


「まあ。もう終わりましたから本編に帰ってください」


「なあ、もう一人紹介する奴いるんじゃないのか?」


「誰をですか?」


「赤い服着た銀髪の女の子」


「そんな子いませんでしたよ」


「そうか?」


「夢の中ですからね。オーマおじさんの潜在意識がなんか作っちゃったんじゃないですか?」


「・・・・・ん」


「ああ、それと、ここであったことは戻った時何も覚えてないはずです」


「ご都合主義だな。あー・・・じゃあ、ちゃんと休めよ」


「うん。と言っても、私も覚えてないですけどね。また後で・・・・おじさん」

























「ばいばい、キュウちゃん」











『ラキュリーナ=ヴァン』

 ぼろぼろの赤い服を身にまとった、病魔に苦しみ続け正気を失った少女。やがてそれは怨嗟の呪いと化し、助けての声は恨みと憎しみに染まり異音となって相手に届く。生けるもの全てを憎み、触れた者のトラウマをえぐり廃人にする。

 赤い服は母親が我が子が成長した時の為にと赤子の時から用意していたものである。



『リーナ』

 ある少女が最期に生み出した、なりたかった自分。病気もなく誰かを恨むこともなく、お母さんが、みんなが大好き。



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