異界の開幕
前話で2日に1回更新しますとか言っておきながら、さっそくそのペースを崩す事に・・・(^^;;
俺は今窮地に立たされている。
「いくわよ!」
マジかよっ!?
弓成先生こと"神"が俺の方に掌を向け、異世界に転送させるためと思われる呪文を唱える。
俺はもう、なす術もなくそこに立ち尽くした。
そして・・・
先生の掌から呪文と思われる光線が発射される。
・・・
俺は目を開けた。
「・・・ここは!?」
そう、異世界ではなく職員室だった。
え?なに?異世界に行くんじゃ無かったの!?
一応それなりの覚悟はしてたのに。
「やったしまったわー!!」
突然悲鳴が聞こえた。
その声の主は弓成先生だった。
「どうしたんですか?先生。」
弓成先生は屍の様に動かない。
「せんせ・・・い?」
心配になった俺は先生の近くに行った。
その瞬間、いきなり腕を掴まれる。
「返して!」
え?何を!?俺なんか盗ったっけ!?
俺は思わず混乱する。
あ!もしかして、ビックカツ!?
いや、このタイミングでそれはおかしいか。
では何なのだろう?
視線を戻すと、弓成先生がこちらを睨んできた。
マジで俺なんかしたのかよ!!
「異世界に転送する呪文と私の『神』の能力を1年間限定で全て授ける呪文を間違えちゃったのよ!つまり私は1年間『神』の能力を使えないのよ!」
マジ・・・か?
てかどーゆー間違え方したらそうなるんだよ!!
でも、てことは俺は神の能力が使えるって事か!?
やべぇ。なんかテンションあがってきたー!
俺は調子に乗って、雷をイメージしながらかっこいい振りをする。
「天命の雷よ、いざ撃たん!」
〈ドォォォォーーン!!〉
校庭にクレーターが出来た。
は、半端ねぇ。
これは気を付けて使わないとな。
じゃあ早速旅にでるか!
そして俺は職員室のドアを・・・
そういえばここ現世じゃん!
「弓成先生どうすりゃいいんですか!?異世界に行けないじゃないですか!」
「どうするもなにも・・・1年間経つまでこの魔法は解けないのよ。私はこれからどうすれば・・・」
なんか俺が加害者みたいになってるがどうやってこの状況を打破すれば?
「とりあえずあんたは異世界に行って魔力を溜めてきなさい。そしてすぐに帰ってきて私が今使った、『神全能力転送術(1年縛りver)』を私にかけなさい。」
ネーミングセンス0だなおい。
「今すぐその術を使えば済む話じゃないですか?」
しかし弓成先生は首を横に振る。
「さっきも言ったでしょ?大きな力を与えるにはそれに見合う魔力が必要だって。神全能力転送術を使ったから魔力がもうほとんどないわよ。」
そんな話すっかり忘れてたぜ!
「だからとにかく魔力を溜めてきなさい!」
「どうやって魔力溜めるんですか?」
「知らないわよ!とっとと異世界に行きなさい!」
あーあー自暴自棄になってるー。
ここまで言われれば仕方ない。
でも自分で異世界に行かないといけないとか聞いた事ないぞ!
「あーどうすりゃ異世界に行けるんだよー!俺を異世界に連れてってくれ~!」
〈ボンッ!〉
・・・
異世界みたいな場所に着きました。
どうやら異世界に行きたいと念ずるだけで行けたようです。
どうやら俺の解析によると『神』の能力というのは想像が現実になるというものらしい。
最強すぎる。
というわけで目の前には西洋風の城があります。
とりあえずこの世界をよく知るために城の中に入ってみよー!
俺は意気揚々と城の中へ向かった。




