決闘の見本
今日期末テスト2日目でしたけどやっぱり勉強って継続しないといけないものなんですね!
「火魔術・炎弾!」
サラは球炎体をたくさんつくり、ミューナに当てる。
しかしミューナはよけようとしない。
そして球炎体がミューナに直撃し、爆発する。
「ミューナ!何故避けない!?」
俺は思わず叫んでしまう。
「少し黙っていてください。決闘中に私語は厳禁ですよ?」
煙の中から声がする。
そして中から無傷のミューナが出てくる。
しかしサラは特別驚いたわけでもなさそうだった。
「火魔術・炎天下龍怒!」
サラの腕輪が光り、大きな龍を模した炎が現れる。
そしてサラの腕のモーションに合わせ、ミューナに突撃する。
俺のところにまで凄まじい熱風が吹いてくる。
これは結構上級レベルの魔術なのではないか?
「だから私には火属性魔法は効かないんですよ?」
しかしミューナはそう言い腕を一振りすると、空中から水が溢れ出てきて火の龍を消滅させてしまった。
火に水が勝つのは道理。
ミューナは全ての攻撃を水で消滅させるつもりらしい。
これサラに勝ち目あんのかね?
するとどうやら俺の心を読み取ったらしく、サラが口を開く。
「私はいままでこいつと互角の戦いをしてるわ。そう心配しないでもいいわよ!」
頼もしい言葉だが、戦いの途中に場外者の心の内を読み取るのはやめて欲しいことだ。
しかし、恐らく全ての火属性魔法が無効化されるこの状況。
サラは今までどうやってミュールと互角に戦ってきたのだろう。
未だステージ上ではサラの魔法をミュールがひたすら無効果するという状況が続いている。
「そろそろこちらも攻撃しますよ?水魔術・水刃突破!」
ミュールの腕輪が光り、刃の様に鋭い水圧の水がサラを襲う。
「お遊びはここまでにしようか!?本気で迎え撃つわ!赤魔術・炎蝕!」
サラの腕輪が光り、サラの周りが赤い炎に囲まれた。
しかしあの炎。
今までの炎とは何かが違う。
あの炎は人工的な感じがする。
例えて言うなら、湯気の様な炎、とでも言おうか。
そこへ先ほどミューナが放った水流が炎と接触した。
すると常識では考えられないことが起こった。
炎が水を消したのだ。
「やっと赤魔術を使いましたか。ここからが本気の戦いですね。」
ミュールは今までにない挑発的な目でサラを見据える。
なんか敬語でこういうこと言われるのって、少し怖いな。
もしかしてミュールって戦闘狂!?
そんな事を考えているとホイッスルが鳴った。
「そこまで!見本って言ったのに本気になる事はないわよ?まあ取り組む姿勢は大事ですけどね。」
2人はすごすごとステージから降りてくる。
完全な不完全燃焼だろうな。
「ミヤイチ君はなんとなくイメージは掴めましたか?」
俺は頷いた。
「それじゃあ、残り時間で決闘をしてください。相手は・・・ミューナさんです。他の生徒は観戦し
、レポートをまとめてください。」
ミューナと決闘!?
しかも観戦されるとか嫌なんですけどー!




