乙女の思惑
今日の0時に投稿する予定だったんですが、
忘れてました!(^^;;
次に俺たちがやって来たのは、書店だった。
「ここで教科書を揃えるわ。」
そういってサラは書店の店主の元へ歩いて行くので慌てて俺も着いて行く。
「ホーリー魔法学校用の教科書セットをくれる?」
「かしこまりましたお嬢様。」
店主は店の奥に入ると、ひとつにまとめられた本の束を持ってきた。
「こちらがホーリー魔法学校1年次の教科書になります。」
全部で厚さ5センチ。たったの3冊。
「少なくね?」
俺が思わずつぶやくとすかさずフーチェンが答えた。
「ホーリー魔法学校では実戦を主とした教育方針をとっており、教科書は、かっこいい呪文大全、魔法学、魔法史の3冊で全て事足りるのです。」
へー。
とりあえずそれを購入し、次の店舗に移動する間「かっこいい呪文大全」という教科書を読み歩く。
えーどれどれ!
「ねぇ、言葉しか書いてないけど、言ったら普通に出来るもんなの?」
そこには、「出でよ!不視不触の魔法の剣!聖剣エクスカリバー!」とか「全てを焼き尽くさん!漆黒の焔!龍燈焰炎!」などといういかにも中二チックな言葉がずらずらと書き並べてあった。
「魔法っていうのは、グローブをつけた状態でうまく念ずれば発動されるわ。言葉はいわば飾りのようなものね。でも学校の公式戦などでは魔法を発動するときに必ず技名を言わなければいけないという規制もあるわ。」
ということは。
この本はただの中二病大全ってやつか!
これは永久保存版だな・・・
「じゃあ本来は魔法は無言で唱えるものなのか!」
「ええそうよ!」
へー。となると創造能力で魔法っぽいことをしてもばれにくいってことだな!
「ほら!考え事してないで次いくわよ!」
「おう。」
かれこれ10分くらい歩いただろうか?目の前に大きなお屋敷がたっていた。
「ここはなにを買う場所なの?」
「ここで最後よ。ここは制服を買う場所なの!」
ほう。出来れば学ランがいいな!昔はブレザーが好きだったけど飽きたんだよな!
俺は自分の身の丈の2倍はあろうかというドアを押し開く。
「制服を買いに来ました!」
ドアの奥には馬鹿でかい部屋があり、奥で爺さんが倒れていた。
「MA ZI KA YO」
俺がその場で硬直しているとサラが爺さんに蹴りをいれる。
「死んだふりして仕事から逃げようだなんて私には全てお見通しなんだから!」
「うほっ!す、すまんサラ。ではお客さんをみよう。どれ、こっちに来なさい。」
俺は爺さんのいわれるがまま奥の部屋に連れていかれた。
「では採寸をするので服を脱いでくれ。」
俺はとりあえずパンツ1丁になり採寸をしてもらう。
〈ひらり〉
?
なんかカーテンが不自然に動いたような?
〈ひらり!〉
!?
カーテンがものすごく不自然に動いた気が!
するとひそひそ声が聞こえてきた。
「お嬢様!いけません!こんなことをしてはバレてしまいます!」
「少しくらいいいのよ!私のベッドで勝手に寝たお返しよ!」
・・・
俺は黙って更衣室のカーテンを開ける。
「なにやってんだ?」
「きゃっ!あ、わ、あの・・・」
!?
これはまさか!
「お前俺の事が好きなのか!」
よく小説とかで恋に鈍感な主人公がいるがあんなのはありえない。
男たるものいつも恋愛に敏感でいるべきだ。
実際サラは金髪美少女!キュ!キュ!ポンや!
まあ残念な箇所があるのは置いといてかなりの美少女だと思う。
ktkr!
「違うわよ!あんたの裸の写真撮って脅そうと思っただけよ!乙女の前でそんな格好すんな変態!」
そう言ってサラは俺を投げ飛ばす。
「ちょ、まて、うわーーーっ!」
俺は壁に叩きつけられる。
まあ創造能力で壁を柔らかくしたから衝撃はあんまり来なかったけど。
そんなこんなで今日の買い物を終えた。
制服は明日家に直接届けてくれるそうだ。
こんなので明後日ちゃんと学校いけるのかな・・・




