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オレ

運命は分かたれた。

「ふっざけんなよっ……クソ親父に、オレっ……!!」



 動画は終えた。でも、オレは立ち上がれなかった。


 未来のオレは花宮一を殺した。過去のオレは今のオレと未来を(わか)たれた。



 2085年1月22日、オレの未来は変わった。


 2085年1月23日、オレは花宮一を殺した。



「…………クソ野郎っ」


 カチン


 動画の秒数が0になった瞬間、何かがカチリと解除された音が聞こえた。


 音のした方向を見ると、13~15歳ほどの少年が眠そうな顔をしてオレの方を見ていた。


「零くん? 父さんは?」


 聞いたことのある声。幼いオレの声。声変わり前のオレの声。


「……そう、オレは花宮零華。父さんは今、遠いところでお仕事しているんだ。だから、一緒に待ってられる?」


 オレがそう零華に言えば、彼はニコリと笑いながら(うなず)く。


「うん! 父さん、待ってる。零くんと一緒に待ってる」


 何も知らない少年、零華(自分)の姿。


「父さんのために、未来を変えるために、一緒に行こう」


 オレの言葉に零華は嬉しそうに、勢い良く頷く。


 オレは立ち上がり、零華の手を握る。零華を嬉しそうに笑った。



 未来は変わった。過去のオレがここにいる。だから、オレが過去に行き、花宮零華の未来を変える必要はなくなった。



 なら、次は?



「20850123」



 未来から過去に行った花宮零華と過去の花宮一の未来を変える番だ。



「オレは諦めないからな。見てろよ、親父、オレ《零華ども》」


 その瞬間、システム音声が鳴った。



『解除コード承認。全てのデータを閲覧可能とします。対象者:花宮一、花宮零華』

運命は分かたれた。それでも、オレは過去と未来を変えるためにこの世界を生きる。

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