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優雅さと美しさと威かさと

家に帰る途中、先程の人達の神に対してとは思えない態度に対して、怒りが沸々と湧いてきた。

私を神だと認識して敬ってそうだった村長ですら金を請求してくる始末。寧ろ村長が1番失礼だったかも知れない。しかし私は成長できる神。私自らが神らしくあれば良い。そう思い私は優雅さと威厳を身につける事にした。

自宅のマンションの前に来た私は割れた窓から見える平凡な自室に呆れ果てた。優雅な心は優雅な生活から生まれるに違いないだろうに、この部屋ではまるで人間の部屋のようではないか‼︎しかし神はめげないものだ。この一室を神に相応しい最高峰のmansionにしてやろうでは無いか。そうしてまず私は優雅さを学ぶ為に豪邸に遊びに行った。豪邸と言えば長者番付で長年一位のサギシテ=カネエール氏の邸宅だろう。私はすぐに飛んで行った。

突然の訪問に関わらずカネエール氏は使用人に対し、私を案内するよう命じた。溢れ出る神性に何かを感じたのだろうか?「隠せ隠せ」と叫ぶカネエール氏を尻目に、気分を良くした私は使用人に連れられ、庭から案内してもらうこととなった。

「まず、美しい庭とは何か?(ねっとり)」

使用人が語り出したが自宅に庭を作るスペースの無い私は「意地悪な質問やなぁ。」と言って邸宅に踏み入った。この口調でいればこの豪邸の主の類に慣れそうな気がしたが私が目指すのは神である。

玄関で私を見たカネエール氏が目から煙を噴き出して慌てていたが神は一介の長者の行動など気にしない。私は玄関に20畳はありそうなペルシャ絨毯を発見した。

息を切らせた使用人が後ろから説明する。

「この絨毯は踏まれる度に味が出て良いとされておりまして、主人が50億で購入する前はフランスの…「ふむふむ」そのまま私は踏む踏むと足を高速で絨毯に打ち付けた。神が直々に踏んだ絨毯である。伝説になるだろう。「良い味が出ましたね。」私は誇らしげに使用人を見た。絨毯はボロボロになった。使用人は涙目で発狂した。「弁償してくださいよ‼︎」私は当然聖書の一節を持ち出して彼にこう説いた。「神だから弁償しない」

次に私は廊下にキリストらしき人物の絵を発見した。キリストは神の子だというが私に子供はいない。ん?なんだこのおっさん。特殊詐欺か?

使用人が説明する。「この絵は特に主人の自慢でございましてダヴィンチ作の500億円の…」

「あ、無神論者なんで。」使用人は私の羽をまじまじと見つめていた。神だから私は照れないが、長時間の直視は不敬であろう。私は使用人の代わりに特殊詐欺師の絵をビームで破壊した。使用人が叫ぶ「弁償してくださいよ!」騒がしい使用人だ。私は聖書の一節を持ち出し、「神だから(ry」

廊下を進み、邸の中程で私は彫刻の綺麗な階段を見つけた。足元も一段一段邪魔にならない造型が施され、手摺は焔を模った木彫りの所々に隠れるような宝石が木の煌きを支えるようだった。「この階段は全て屋久杉を使って彼の有名な…」使用人が説明する。私は自己主張の少ない宝石に真の優雅さを感じた。しかし、手摺がこうギザギザでは持ち難くて仕方がない。私は機能美とは何かを実践して見せてやる事にした。「あああああぁぁぁ」使用人が断末魔のような声を上げる。私は聖書の(ry

階段の中程に私は鹿の頭の剥製を発見した。

使用人は「これはアラスカで最も立派なツノを持つ鹿を取り寄せたもので…」という。

私は内容には興味がなかったがふと気になった。「ここに飾る剥製は何故鹿なのか?貴方の首でも良いのでは無いか?」ついに使用人は泡を吹いて倒れてしまった。

十分に見て回っただろう。私は満足して自宅へと向かった。

マンションの自室にて私がまずやるべきは玄関に踏めば踏むほど味が出て良いものを置く事である。私は冷蔵庫から蕎麦粉を出して水をつけてよくこね、床に放り投げた。後は踏むだけである。

次に私は肖像画を置く事にしたが自称神の子より正真正銘の神の方がいいに決まっている。私は自撮りをし、壁に写真を貼り付けた。

次は階段の彫刻である。神自ら炎を象って彫ってやろうかとも思ったが面倒くさい為本物を使う事にし、ポケットからライターを取り出してそのまま火をつけた。

最後に剥製だが、入手に時間がかかりそうである。寺からくすねてきたアフロを釘で壁に打ち付けておこう。当面はこれでよし。満足したし昼寝でもするか。

次に私が見たのは一面の炎であった。つまり私のマンションは火事になった。大家が何か叫んでいる。

しかし私は優雅に聖書の一節を読み上げた。「か


行く当てもなく街を彷徨いているとパトカーの前でハノイの塔タイムアタック対決をしている警察と警官が近隣住民から苦情を言われていた。警察が「私は彼を捕まえに来たのだ、形が足利尊氏でも心が楠木正成なら良いではないか」と苦しい言い訳する。しかしその言葉は私の意識を一新させるに足るものだった。優雅さとはやはり見目でなく言動である。

「確かに」警官も何かに共感したようで立ち上がった。「天皇は皇居だな。」額面通り(?)受け取っただけだった。

止めようとして私はふと気づいた。天皇は確か神の子孫を名乗っていたらしいが私に子孫はいないのである。つまり彼らも特殊詐欺ということか‼︎これは許せない。私はかつての師についてゆく事にした。「やはり皇居か…いつ出発する?私も同行する」「オーディン⁉︎」いや確かに神だが。


皇居前で私と警官がデモを始める。

「天皇辞めろー」「私の子を名乗るなー」「天皇辞めろー」「私の子を名乗るなー」「天皇辞めろー」「私の子を名乗るなー」

ガタッと、障子を開けて天皇が顔を出す。「辞めねえよ。後お前誰だよ。」

何か言っていたかもしれないが私たちはデモ活動を続ける。

「天皇辞めろー」「私の子を名乗るなー」

しばらく続けていると天皇が根負けして退位した。

「てんのーーー」

「いや上皇」

「上皇ってなんだったっけーー」

「いや常考」

私と警官は一仕事終えた達成感に包まれたのであった。

辞めると言ったな。

あれはう…氏に続きを期待されたんだぜ?続けるしか無いよな。

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