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共闘


「――あああああっっ!!! 一体どうなってんのよ!」


 京子から何の連絡も無いまま、30分は経っている。火恋の苛立ちは限界を迎えていた。


『まあ、落ち着きなよ。今は京子さん? って、人に任せるしかないんだからさ』

 

「そんなに時間がかかることなの!?」       


『さあ? でもね、餅は餅屋だよ。どんな苦労あるか分からない。京子さんに人工知能を1週間で作ってお願いされたらどう?』


「殺しにかかるわ」


『そういうことになるんだからさ、ゆっくりと待とうよ』


「はぁー、分かったわよ」


 栞に説得され、再び監視カメラの映像を見つめる。ディスプレイに写っているのはお化け屋敷から特に近い監視カメラ4台の映像だ。これらを見ていれば、何か問題が起こってもこちらですぐ対処できるはずだ。


『ん。火恋、NW1のカメラに回してみて』


「了解」


 栞に言われた通り、NW1という名のカメラをディスプレイいっぱいに拡大する。


『この帽子を深々と被った人、怪しくない?』


「どれどれ……この人か。うん、たしかに怪しいな」


 黒い帽子を深々と被り、遊園地には似合わない大きなキャリーケースを引きづっている。しかも、このカメラはお化け屋敷の出口のすぐ先にあるので、この怪しい人物はお化け屋敷に入っていたことになる。


『んー、えーっと……やっぱり!』


「何がやっぱりなの?」


『今ね、お化け屋敷に入った人を防犯カメラの映像を少し巻き戻して確認してみたけど、こんな格好の人、お化け屋敷に入ってないわよ』


「ナイス! ついでにそいつの顔を暴いてくれない?」


『ちょっと待っててね。その人の顔を暴いてやるわ!』


「頼んだわよ」


 もしかしたらこの怪しい人物がクラウディ、もしくはその仲間かもしれない。


 クラウディについては素性の詳しいことは分かっていない。もしかしたら、チームを組んで暗殺をしている可能性だってある。そのチームがクラウディという名前なのかもしれない。

 

 しばらくして、栞の解析を待っていると京子から短いメッセージが届いた。


『翔和が拉致された』


「――はっ、はあああああぁぁぁっっっ!!!!!!??????」


 火恋はそのメッセージの意味を理解して絶叫する。

 

『……火恋、うるさいわよ』


「とととっと、翔和が、拉致されたって! 拉致されちゃったのよ!」


『本当に? 電話でもしてみなさいよ』


 栞に言われた通り、火恋は京子に電話を掛ける。


「もしもしもしもしもし!!!」


『耳、痛い。聞こえてる』


「どういうことよ!」


『説明、する。少し、落ち着け』


「早く!」


 急かす火恋に半分呆れながら、京子は説明する。


『……あなたの情報、間違い。畦地星奈はクラウディじゃない』


「えっ」


 火恋はその言葉に衝撃を受けていると、電話の向こう側が騒がしくなり電話の主が変わった。


『もしもし~』


「……」


『お~い、聞こえてますか~?』


「……誰?」


『あ、初めまして! わたし、畦地星奈って言います! えーっと、翔和先輩の妹さんですね! これからよろしくです!』


「なぁ~にがどうなってんのよ」 


 火恋は訳の分からない状況に、天井を見つめて放心状態になった。




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