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漫画挿絵特別版》☆第一幕★旧異世界勇者の子孫達の陰謀と新異世界勇者達!!〜召喚されたけど?…〜

3話〜黒いローブの女【漫画挿絵入り】


☆★☆★☆★☆★☆★


2021年1月26日で2周年となりました。その記念として漫画挿絵をによ様に2P描いて頂きました´ω`*


文章は消していませんので良ければ合わせて読んでみてください!

 神殿の祭壇から旅立ったハクリュウ達は、その後、近くのあかね村で休む事にした。




 ここは宿屋の部屋の中。ハクリュウは旅の途中、シエルに聞いた事を、色々と整理していた。


(ん〜、この世界はシェルズワールドで、この国がホワイトガーデン。今から行く場所がルーンバルス城。

 そして俺は、この国を救う為に、シエルに召喚された。あとは、ルーンバルスを治めている、その領主に会い、詳しい話を聞かないといけない)


 そう考えながら、ハクリュウは頭を抱えた。


(あ〜、何か頭の中がぁ〜!!はぁ、てか、自分の状態を確認してみたけど。LV190で、ソードマスター。

 総合ステータスが830455で、アイテムもある。装備もそのまま使えるみたいだ。ただ、ギルド無所属って……まぁ、そうなるだろうな)


 ハクリュウは、元の世界の事を思い出していた。


(そういえば、ギルドの皆は、どうしてるかな。ギルド【ギガドラゴン】が心配だけど、現時点だと、元の世界に帰れるか分からない)


 ふと窓の外に視線を向けた。


(ふぅ、帰る方法を考えないとな。それにここは、ゲームとは無関係の異世界。とにかく、今はまだ情報が不足してる。……)


 そう考えていると扉が開き、荷物を抱えながら、シエルが部屋の中に入って来た。


「あっ、起きていたのですね。明日の朝には、ここを出て王国に向かいますので、市場で必要な物を買ってまいりました」


「ありがとうシエル。それで何度も聞くようだけど。俺が本当に、この国を救う英雄なんだよな?まだ、信じられないんだけど」


「間違いはありません!もし、まだ信じられないのであれば、前にも言いましたが、領主様に詳しい話を聞いてくださいませ」


 シエルは困ったような顔になった。


「あっ、ごめん。さっきから、色々と考えてて。それと、本当なら俺も一緒に、市場に行けば良かったんだろうけど」


「心遣いありがとうございます。ですが、お気になさらないでください」


 そう言いシエルは荷物を置いた。


「私はハクリュウ様を、無事に領主様の所まで、お連れしなくてはなりません」


 シエルはそう言いながら、荷物を整理し始めた。


 そして荷物の整理が終えると、隣の自分の部屋へと向かった。




 ハクリュウは、荷物の整理や、アイテムボックスが使えるか確認していた。


 すると、いつの間にか夜になっていた。


(アイテムボックスは出す事は可能だ。だけど、入れるのは不可能。って事は、荷物は持つしかないか)


 ハクリュウは、メニュー画面を操作しながら、試行錯誤していた。


(あと可能な方法は、プリセットが使えそうだな。ここに、装備をセットしておけばいいか。他には……)


 そうこうしているうちに眠くなり、ハクリュウはベットに横たわった。


 その時、急に部屋のランプが消え、ハクリュウは慌てて飛び起きた。


 すると、ハクリュウの目の前に、いかにも怪しい雰囲気の、黒いローブを纏った女が立っていた。


「お前が白き英雄か、なるほどな。あのお方の言う通り、今のうちに始末しておいた方がよさそうだ」


 そう言い黒いローブの女は、ハクリュウに魔法攻撃を仕掛けた。


(嘘だろう〜!なんでこんな序盤から。それに、こんな宿屋で……。攻撃が出来るか、まだ確認してないって言うのに)


 ハクリュウは魔法の攻撃をかわしていた。


「うっ……」


 だが避けきれず、黒いローブの女の魔法が、ハクリュウの左腕をかすめた。


 ハクリュウは左腕を抑えながら、


「いきなり、いったい何のつもりで……その前に、お前は何者なんだ!」


「これを避けるとはな。流石は白き英雄。私の名はアリスティア。お前を殺しに来た者だ」


挿絵(By みてみん)


 そう言うと、アリスティアは不適な笑みを浮かべ、


「さて悪いが、そろそろお遊びは、終わりにしよう!」


 アリスティアは攻撃体勢に入った。


(これは、どうしても戦わなきゃならない状況。って事か……仕方ない、やるしかないか)


 ハクリュウは剣を構えた。


「ほぉ。やっと、やる気になったようだな。では行くぞー!!!」


 アリスティアが魔法攻撃を仕掛けようとした瞬間。


 ハクリュウは剣を両手で持ち、左足を一歩前にだし、腰の重心を落とすと右に捻り、やや右後ろよりに刃を向けた。


 そして弾みをつけ、すかさずアリスティアの懐に入ると、


 《秘剣 猛牙疾風殺!!》


 疾風の如く薙ぎ払い、それと同時に、獣の如き刃がアリスティアを襲った。


挿絵(By みてみん)


 アリスティアは避けきれず、右脚を斬りつけられ深手を負った。


 ハクリュウはその攻撃で倒せたと思った。だが、アリスティアは傷を負った程度だった。


(流石にゲームのように、すんなり行くわけないよな。やっぱり……)


「危なかった。流石だ白き英雄!今日の所は、私の方が分が悪いようだ。では、そろそろ退散するとしよう」


 アリスティアは、部屋から出ようとしたが、ある事を思い出した。


「そうだった。お前の名前を聞いていなかったな」


「こんな事をしておいて、いま更、名前って……。意味が分からない」


 そう言い一呼吸おくと、


「だけど、名前ぐらいなら、教えても問題ないだろうし。俺はハクリュウだ!」


 そう言うと、ハクリュウはアリスティアを睨みつけた。


「それで、この状況で逃げるって?俺に、戦い挑んで火つけて逃げるってどういう事だよ⁉︎」


 ハクリュウは、剣を鞘から抜こうとした。だがアリスティアは、魔法で剣を一時的に抜けなくした。


「今は、まだだ!お前の実力が、どれほどのものか、見に来てみたのだが、思っていた以上だった」


 アリスティアは、嬉しそうに微かに笑みを浮かべた。


「ここは退散し、また改めて、お前を倒しにくる。まぁ、せいぜい誰かに倒されないよう、首を洗って待っていろ!では、さらばだ!!」


 そう言うとアリスティアは、窓から飛竜に乗り飛びたってしまった。


 ハクリュウは、ただ呆然と見ている事しか出来なかった。


 そして我に返ったと同時に、アリスティアにやられた左腕が痛み出した。


 すると、シエルの声と共に、扉を叩く音がした。


「ハ、ハクリュウ様!?どうなされましたか?」


 そして扉が開き、シエルが部屋の中に入って来た。


「やっと開きました。いま大きな音がし、何があったのかと思い、駆けつけたのですが。扉が開かず心配しました」


 そう言いシエルは、ハクリュウの左腕を見た。


「はっ!その左腕は、どうされたのですか?」


「ああ、大丈夫。かすった程度だから。ただ、何者か分からないけど。アリスティアという、黒いローブの女が襲って来た」


「アリスティア?……」


(どこかで聞いたような気が……)


 シエルは下を向き考えていた。


「何とか、殺されなかったけど。狙われた理由は、何となく分かった。だけど、何で殺さなかったのか?そこがよく分からない」


 ハクリュウは俯向き考え始めた。


 するとシエルはハクリュウの傷口を見て、


「これは……。早く治療しなくては、私の治癒魔法で治しますね」


 シエルは、ハクリュウの左腕の傷口付近に、手をあてると、


 《治癒召喚魔法 シルフのささやき‼︎》


 呪文を唱えるとハクリュウの前にシルフが現れた。


 そして、シルフは傷口の辺りで静止し、息を吹きかけると、ハクリュウの左腕の傷が、みるみる塞がっていった。


「この魔法って、凄い魔法だよな?って事は、この世界には、まだ見た事のない魔法とか、武器とか技とかあるんだろなぁ」


 そう言いながらハクリュウは、これからの事を思い浮かべた。


「俺は魔法が使えない。だけど、知らない技とか覚えられたら、もっと強くなれるんだろうな」


 ハクリュウは、さっきまで不安と驚きで、大丈夫なのかと思っていた。


 だが、それらを打ち消すかのように、これから起こる事よりも、新しい物に出会える事に、すごくワクワクしていた。


「ハクリュウ様?そのアリスティアなのですが。何か言っていませんでしたでしょうか?」


「そういえば、あのお方がとか、俺の実力を知りたいとか、殺すとか殺さないとか言ってたけど」


 ハクリュウは、その時の事を思い返していた。


「それと、俺が右脚に傷を負わせると、退却しようとしていたから、更に攻撃しようとしたら、アリスティアの魔法で剣が抜けなくなかった」


「そうなのですね。やはり、奴らの手先かもしれません。そうなると明日、出来るだけ早くここを出て、領主様にお会いしないといけませんね」


「そうだな。そいつは俺が狙いだった。とりあえず、この国で何が起きてるのかも気になるし。それに俺も、もう少し強くならないとな」


「今日は、もう何事もないかもしれません。ですが、万が一という事もあり得ます。心配ですので、やはり、同じ部屋で寝させていただきたいと……」


「だっ、大丈夫だと思うから!き、気持ちだけ、受け取っておく!だからシエルは、隣の部屋で寝て大丈夫だからな!」


 ハクリュウは慌てて、シエルを部屋から押し出した。


「でも、それでは私の気持ちが。……心配だけど、無理にとはですよね。ではお言葉に甘え、隣で寝る事にします。何かありましたら、呼んで下さいね?」


 シエルは申し訳なさそうに言った。


「あっ!うん。そうだね。何かあったら起こすよ。じゃ、おやすみ!!」


 ハクリュウはシエルを部屋から出し、慌てて扉を閉めた。


(ふぅ流石に、女性と同じ部屋はまずいだろう。いくら本人が良くても……)




 その頃、ホワイトガーデンのとある森林にアリスティアはいた。


(うむ。あのハクリュウは、思っていた以上の存在になるかもしれない。ふぅ、それにしても、避けきれたと思ったが。とりあえずポーションで回復しておくか)


 バックからポーションを取り出し飲んだ。


(あのお方に、ご報告しなければならない。だがあと1人、確認する必要がある。そっちが最優先となるな)


 そう言い地面に横になると、


(さて、今日はここで野宿して、明日の朝早く向かうとするか)


 アリスティアはその後、眠りについた。


 そして翌朝アリスティアは、あと1人の元へと向かった。




 一方ハクリュウとシエルは、朝早くあかね村を後にした。

読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)


2021年1月26日で2周年となりました。


ペースが落ちたり色々ありながら何とか皆様の応援のおかげでここまで書く事ができました。


これからもよろしくお願いします<(_ _)>

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