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禁猟区

作者: 泉末広
掲載日:2019/03/03

見慣れた町の迷い道。

獣と錬金術が紡ぎ出す咆哮。今は耳を塞ぐ術はない。

誰のせい?

見慣れた迷い道の喧騒。

急かす時間と程遠い夢の中心地。今は目を瞑る意味はない。

誰のせい?

進む先を指でなぞれば、それは思い出に辿り着く。

こんな廃墟も空から見れば、儚い旅路のつゆはらいになる。

誰のせい?

思いついたイニシャルで簡単に扉は開く。

正義にひび割れを起こすように、咆哮がアクリル板を震わせる。

こうなったのは、誰のせい?

誰にも知らせない孤独の地。

鍵は誰が閉めてくれる?限りある大地の解放区。

誰にも見られない逸脱の喜び。

カーテンは誰が閉めてくれる?後ずさる進化の流刑地。

人々の体は今夜も、轟音伴い倒れいく。

抱き止めるものは、優しいベッド?

抱きしめていいのは、優しいあなた?

生き残りの価値をかけた、見えない血が流れる禁猟区。

こうなったのは誰のせい?

辿り着くはずの道を探すから、迷い人にはなれる。

限りある解放区を踏破するため、孤独の意味を知る。

ありきたりな流刑地を見破るため、孤独の価値を知る。

そして、見えない禁猟区は膨張し続ける居住区へと姿を変えた。

遠慮がちにしか、喜びを噛み締められない。

あなたは、誰?

今、ここにいる意味は知っている。

あなたは、誰?

今、この部屋にいる価値は分かっている。

あなたは誰か知らないけれど、抱き締めてもいいですか?

寝させない。迷い人は眠れない。

意味のない夢でさえ、この部屋では生まれない。

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