IMITATION -所詮模造の-
似た才能の人なんて、この世に数えられないほどいる。その中で、認知されるのは、ほんのわずか。誰が選ばれるか、それは解らない。けれど。
少なくとも、それは、僕じゃない。
僕がまだできることはといえば、絵を描くこと、小説を書くこと。それくらいだ。絵は、人や景色などを好んで描いて、なんとか人に見せられるくらい。小説は、一部の同級生にたまに見せて、どうすれば良いのかが解らないのか、批評や批判は帰ってこない。
これで、「十分に才能がある」という人がいるけれど、そんな人は、みんな、愛想笑いだ。いつもその顔を見ているから、もう、はっきりと解るんだ。どうせ、みんな言いたいんだろう? 『そんな物、大したことない』とでも。
上っ面の作り笑いなんて、誰も見たくなんかない。薄っぺらい褒め言葉なんて、誰も聞きたくなんかない。僕が欲しいのは、もっともっと良くなるための、批評とか、批判とかなんだ。
でも、みんな、僕にそんなものを与えてくれやしない。なぜなら、僕の、『才能』とみんなが呼ぶものは、所詮、偽物でしかないのだから。
どれだけ頑張っても、もっと上手にできる人が何千何万といる世界で、どうせ僕の『才能』なんて、砂の粒よりどうでもいいんだ。僕は、そんな、取るに足らない、つまらない人間だよ。
僕のことを言いたいならば、『ただのまねっ子くん』だろう。僕のできることなんて、僕が持ってる才能なんて、所詮はただの、模倣模範で、まねっ子で、偽物で、どうだって良いものなんだ。
そして、『僕』という人間なんて、周りを引き立たせるために造られた、イミテーションに過ぎないんだ。




