8、お話し ~マリヤ視点から~ その一
少し暇ができたら、冒頭にいろいろつける予定です!
あぁあぁ。シャナったら、またー。あの癖、直んないものかしら。しかも、あの王妃様、かなりお怒りのようよ。せっかく選ばれたっていうのに……。
シャナたちを見ると、廊下の奥のほうへ進んでいく。シャナのことが不安でたまらない私は、ついて行く事にした。
二人の間をそうっとそうっとついて行く私。下に敷かれているカーペットのおかげで足音もあまり聞こえない。これはばれずに行けそう。
カタッ。私の左側で物音がした! な、何かしら……? 私は思わず振り向いた。すると、憧れのカラリウ様が!!
「カラリウ様? どうしてこんな所にいらっしゃるのですか?」
疑問が口をついて出てきてしまった。これじゃ、シャナと一緒じゃない。
「君は、マリヤさんかな? シャナの妹さんだよね」
「はい、そうなんです。よくご存じですね」
カラリウ様に話しかけられただけなのに体がまた熱くなった。私の顔、火照ってないかしら? つい心配になってしまう。
「いや、実は君がお姉さんだと思ってたんだよ。けど、シャナに『私のほうが年長なんです』と激しく言われてしまって」
カラリウ様が苦々しく笑った。私の目はその笑いに吸い込まれそうになる。危ない、危ない。
「あ、やっぱりそうなんですか? 初対面の方にはいつもそう思われるんです」
「そうなんだ。ところで、君は何でここにいるのかな?」
「えっと、あの、シャナが王妃様に呼ばれて奥のほうに行っちゃって。シャナはあの通り少し抜けてるから心配だったんです」
「もうあの二人、行っちゃったけど良いのかい?」
「ああっ! すいません……」
またやらかしちゃった。私、ただのお馬鹿な人じゃん。でも、カラリウ様はそんな私でさえフォローして下さる。
「大丈夫さ。僕も一緒に行っていいか?」
「ええ。勿論です」
私たちは二人を捜索し始めた。
大事なお知らせがあります。