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12、爆弾発言

「やぁ、シャナ。久しぶりだね。この間の提案、受けてくれてありがとう!」


カラリウは嬉しそうに言う。……みんな固まった。

 まずは、マリアとリュアがあたしを見て口をあんぐりと開けている。二人らしくない動作。心なしか傷ついたような表情をしているみたい。

 その次は。


「ちょっと、シャナ!! 何もう敵になっちゃんてんの? カラリウ様も。どうして、あんな娘っ子を気に入られるんですか?」

「そうですわよ!?」


という二人の叫び声。あーあ。耳が取れちゃいそうなぐらいうるさいよ。

 にしても、カラリウって本当におかしいのかも。ここでこんな発言したらどうなるかってことぐらいわかりそうなのに。王妃の提案かな?

 少しばかりあたりを見回すと、王妃の満足そうな笑みが見えた。正直、底冷えのする笑み。でも、王妃が笑ってるってことは、これは試練の一部?


「ナシア。敵にはなってないよ。むしろこれから。だって、この試練はみんなも受けることなんだから。この試験を受けると花嫁の座に近くなるんだ」


ナシアが驚いたように目を瞬いた。


「そういうことだったのね」


合点がいった、というような声をあげる。


「もう、先に言ってよ。びっくりしたじゃない」

「ほんとほんと。あ、その試験リュアも受けるー!」


リュアとマリヤの安心したような愛情のこもった声も。

 とりあえず大丈夫そうだ。


「ねぇ、私も受けて良い?」


遠慮しがちにマリヤが聞き、


(わたくし)とメルも受けられますわよね?」

「そうですわよね?」


と高圧的にナシアが聞く。

 二人のお陰でみんなが参加することになったみたいだ。良かった、あたしだけ、何てことにならなくて。

 妃が驚いた顔でこっちを見ていた。カラリウは戸惑った顔で。

 メルが何か確信したような顔で近付いてきた。何だろう? 疑問が渦巻く。


「シャナさん? ちょっと、お話しさせて頂いてもよろしいですか? 私の部屋までお願いします」


そうですわよ、以外も言えるんだ。意外。

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